感情タグBEST3
Posted by ブクログ
殺人事件関係者の心と向き合う臨床心理士の話。ミステリ風味。内容が重いせいか結末に物足りなさは感じる。善悪観ははっきりしており、グレーを許容するものではないのが私には残念。
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人と人を隔てる深く険しい谷を越えられるものがあるとしたら、ただ一つ、想像力ではないか。
想像の翼を広げることで、人はいつか、互いを隔てる深い溝を越えることができるかもしれない。
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臨床心理士の藍の抱えている兄の死のトラウマとボランティアでかかわっている事で頼まれた小学生の引きこもり、に加えて偶然知りあった小学校の生徒7人殺人事件の犯人の母親。一人にこれだけ都合よく重なるかなど都合の良い登場人物は多いけれど、内容は真摯に考えさせられる。白黒ではなくグレーの価値、正義には正しさだけでなく優しさが必要など、心に響く。
同居する同僚の潤、人間として理想すぎる。
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臨床心理士の藍は、ボランティアで知り合った小学校教諭に頼まれ、不登校の女子の家庭教師を引き受ける。通ううちに少しずつ心を開くようになった少女だが、その心には深い闇が横たわっていた……。
人の心の問題に立ち入る臨床心理士を主人公とした、社会派の水野さんらしい作品だ。
幼児期から有名校に入学するための対策をしなければならない“お受験”問題、凶悪事件の加害者と被害者、それぞれの家族などが描かれていく。
主人公は経験値が低く力不足なのは明らかだが、それ故の気付きもありよかった。ただ、偶然が多すぎて白けた気分になったのは否めない。
Posted by ブクログ
読み進めるのが辛い話だったけど、相談者に真摯に寄り添う臨床心理士 藍の姿勢に好感が持て、とても読み応えがあった。
加害者を産み育てた母親の苦悩、悔恨、悲しみ‥心の叫びが綴られた聡美の日記に、同じ母親として胸が痛んだ。
白黒つけず、簡単に答えも出ないグレーのまま。そこに救いを感じる読後感。
Posted by ブクログ
ミステリーではないんだろうけど
凶悪事件の
被害者と加害者のそれぞれの身内が
たまたま同じタイミングで
ひとりの臨床心理士と関わり合い
また、名前まで知っていながら
お互いの関係について深く考えないなんて…
書きたいことと
参考にしたことが分離したまま
物語としてちゃんと融合していないから
臨床心理の本を読まされているようで
当事者たちの
憎悪や苦悩や葛藤が届いてこなかった。