あらすじ
2022年11月のローンチ以降、急速に台頭する対話型生成AIの雄、ChatGPT。その圧倒的な利便性から、官公庁・民間企業から教育、クリエーションの現場まであらゆる領域において利活用が試行錯誤されているものの、そのリスクや法的な課題はまだまだ不透明なところが多いのが現状です。個人情報や営業秘密といった機微な情報を取り扱う弁護士業務や企業法務の現場であれば、なおいっそうそのような懸念は大きいことでしょう。著作権などの知財リスクも無視できません。
しかし、2040年代までを見据えれば、多かれ少なかれこのようなAI技術がリーガルテックプロダクトへの組み込みといった形で弁護士業務や企業法務にとって「当たり前」のものになるのは確実であり、今日の段階から適切な「付き合い方」を見極めつつ実践していくことが、法律にかかわるあらゆる職業の生き残りと、さらなる発展の鍵となる――。本書はこのような未来予測をもとに、現段階のChatGPTを、その技術的制約やリスクを踏まえつつ、弁護士や企業法務といった法律業務においてどのように利活用していくべきかを指南。分野の先端をいく実務経験と膨大なAI法研究に裏打ちされた確かな知見がChatGPT時代の羅針盤となる、すべての法律実務者にとって必読の一冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本書は、AIとリーガルテックの進化が法律実務に与える影響を深く分析している。著者が示す2040年までのリサーチプロダクトの発展により、判例や条文を網羅したQ&A形式のツールが法律実務を支える未来像が描かれている。/AIにはルールベースAIと学習型AIがある/新しい問題やデータが少ない問題ではAIは不十分/AIを導入しない企業は優秀な人材の確保が難しくなる可能性/AIは正解のある定型業務を代替するが、正解のない問題や対人スキルは依然として人間の役割が重要/業務でAIを使う際の情報漏洩リスクにも注意が必要/プライベートのメールアドレスの使用にはリスクがある、といった知識が学べた。今後はAI活用と、AIが代替できない領域を極めることが重要だと感じた。
Posted by ブクログ
現時点でのベストゲス。単著ならではの踏み込んだ提言が良い。
能力拡張ではなく補助ツールしてのリーガルテック。
こういう研究をしながらIT系の資格もとってバリバリ実務もこなす著者のバイタリティに脱帽。
情報発信によって情報が集まってくるというアドバイスは示唆的である。
noteやらなきゃなぁ。
Posted by ブクログ
半分くらいは法律分野の話でしたが、半分は一般的な話と今後活用する気満々でいる(というかすでに使ってる)先生のChatGPTに対する見解がまとめられてて参考になりました。インターネットが普及したときのような感じでいつの間にか世界が変わるんでしょうね。想像しにくいけど。
Posted by ブクログ
法律実務でのchatgptの注意点、活用法、展望について書かれた一冊。
注意点としては、個人情報をchat GPTに書くことの可否や著作権の問題など。
活用法としては、法律実務でのリサーチや書面作成のコツ。
展望としては、AIと「2040年の弁護士業務」などが書かれています。
プロンプト(命令)自体が著作権を侵害するかなどは、難しかった部分ありましたが、面白かったです。
AIの発展に、どう付き合っていくのか。
そのことを考えることが大切だと感じた一冊でした。