あらすじ
悪口はどうして悪いのか。友だち同士の軽口とはなにが違うのか。悪口を言うことはなぜ面白いのか。負の側面から人間の本質に迫る。
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Posted by ブクログ
議論だの批判だの言いながら、単に相手を貶しているようにしか見えない人を見て、悪口ってなんだろうと思い読んでみました。
とても読みやすく、わかりやすくて、なるほどなあーと、納得しました。
やっぱりアレは悪口だったのだな、と思いました。
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ゆる言語学ラジオのゲストで出演していた和泉先生の著書。
悪口の性質やあり方について、多面的に解説していてとても読みやすかった。
(ちくまプリマー読みやすくてハマりそう)
悪口は人のランクをさげるから悪い。
笑いと悪口の関係性。
悪口を向けるべきは大物(ビックマン)気取りの人へ。
社会というコミュニティで生きる人間には避けられない悪口。うまく付き合っていきたいものだなぁ。
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よくないもの、と思いながらもなんだかぼんやりとしたまま付き合い続けている「悪口」というものを、冷静ながらフレンドリーな語りで解き明かしていくとても読みやすい本でした。
日々当たり前に生きすぎていて、いくつかの概念が混合しているという指摘に、おおっとなりました。
悪口を言う者と言われる者がいますが、世の中の圧倒的多数の人は、悪口を聞く第三者にあたると思います。
面倒くさがらず(?)いちいち「そんなことを言ったらダメよ」と言うという行為が、同じコミュニティで生きていかなければならない者としての責任ですね。
そういった「悪口」に頼らずに人とコミュニケーションをするためにも、教養というものは持っていたいという一文も素敵で気に入っています。
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悪口はなぜいけないのか、論理的に説明されていて目から鱗。「悪口を言うと相手が嫌な思いをするからいけない」といった定型文では解決できない問題が、たしかに解決される答えが用意されている。具体的な事例を通しての説明と抽象的な理論との割合がほどよく、とても読みやすい。
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悪口を掘り下げて様々な側面から考察した本。わかりやすくユーモアに富んだ内容なので所々クスッとしてしまった。悪口は相手のランクを下げるという定義はこれがすべてではないと思うが、確かに多くの悪口に当てはまる。シンプルかつ本質をついていると思う。
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悪口をここまで掘り下げて考えたことはない。面白かったです。相手のランクを下げるためとは、目からうろこでした。
悪口はスルーせず嫌だという態度を示すことが大事だとわかりました。
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悪口の概要が掴めた。これ作者がいっぱい本読んでまとめた的なタイプのやつだから、2〜3回読み直さないと自分のものになんないのか〜と思った。とにかく、悪口とは「何か、誰かと比較し、その評判、社会的ランキングを下げること」ってことでよろしい?
最初はすごい論理的だったのに、真ん中らへんからちょいちょい自我が入ってくるの関西人だなって感じがした。
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悪口は、その人たちが共有している存在のランキングから、その対象のランクを下げて貶める行為である。
「悪口じゃないよ、意見だよ」
「率直な批評だよ。」
「冗談だよ」
なんと言われようと、そこにランクを貶める効果がある以上、それは悪口だし、受けた側は不快に感じるものなのだ。
腑に落ちた。
私がなぜ、悪口を言いたくないのか、なぜ、人から言われたくないと恐れているのかも、納得できた。
自分のなかに、人の優劣をつける存在ランキングが常にあって、自分がそのランキングのどこにいるのかが気になり、貶められたくないと感じている。
だから、他人の評価を気にして、悪口言われてないかが気になる。
貶められている側に共感して同情するから、言いたくないし、聞きたくないのだ。
悪口が何かの論考を通して、自分の問題にも気づくことができた。
優劣ランキングをなくす。
誰も誰よりも劣っていないし(違いはあっても)優れてもいない(違いがあっても)
感じてしまうかもしれないけれど、感じることと実際にそうかは別物である。
そうはいっても、悪口には仲間意識を増長させたり、権力者に抵抗したりする側面もある。
自分のなかの優劣ランキングを排除して、悪口と上手に付き合っていくことが大切。
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■「悪口はどうして悪いのか」。
人を傷つけるかどうか、悪意があるかどうかではなく、平等のランクにいるはずの誰かをランクが下の存在として取り扱うかどうかで、悪いかどうかが決まる。
■「どこからどこまでが悪口なのか」。
ヴァーチャルな悪口が、ヴァーチャルな関係性を操作するに過ぎず、本当には人を貶めないならば、それは軽口や冗談にとどまる。
■「悪口はどうして面白いのか」。
そもそも悪口は人の比較に関わり、人を比較する悪口が笑いにつながるのは当然のこと。
■暴言を言うことで、痛みにより耐えることができるという興味深い研究がある。
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狩猟採集民族は悪口を言いまくる文化があることに驚いた。サン人は、獲物に対して悪口を言うことで若者などを調子に乗らず穏やかな人間に育てると書かれていた。これは日本人の自慢を好まない、謙虚さと似通ったところがあると感じた。
悪口を言うとき、必ず他人や自分の持っている価値観と比較されているなと改めて感じた。
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本屋でタイトルが気になった悪口が何か、なぜ悪いかが書いてある本。
悪口はバーチャルなもの、悪口になるのかおふざけになるのかは相手と場合と受け取り方で変わるがやはり言わない方が良いこと、悪口を言っていい場合と考えられるのはイコライザーとして言う場合ということ。
本人や子どもの前でオットの悪口言ってましたが、男尊女卑思考の相手に夫婦は平等ですよと示す発言であるわけなので、私の場合言っても良い悪口ですよね?と著者に聞いてみたくなりました。
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題名そのままの本。「悪口ってなんだろう」
きたないことばを使うから悪口なのか、悪口が「悪い」のはなぜか、なぜ悪口は無くならないのか、悪口と笑い、悪口と文法… などなど。本の最初の方で本書の悪口の定義を決めて、悪口について巡っていった印象。
悪口を言われてほんのちょっと心が傷ついている時、ふと私が悪いのか? と悪口と距離ができた時に読んだら少し冷静に世界を見直せるかもしれない本。
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蔦屋書店をぶらついて、なんか手にとったもの。
悪口を、イコライザー、立場の上の人と同等になるためのものとして使うという提案が、新鮮だった。
そういう役割というのも気づいてなかったので。
立場の弱い人への悪口を言う側が、かわいそうな状況、
悪口は、しょせんバーチャルなもの、
など、悪口との付き合い方を学べる書。
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この著書を読んで、“悪口とはなんだ”と自分でまとめろと言われたら、『悪口は相手の価値を下げ、攻撃や嘲りを助長する空気を作る一歩目』で、『だからこそ、ここで止めなければより大きな被害に発展するもの』……大雑把ですが、こんな感じかな。
漠然としてた考え方に輪郭を作れた気がして、読んで良かったなと思いました。
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悪口は対象となる人のランクを下げようとするもので、自分はその人とは違うと思いたいからつい口にしてしまうのだなあと思った。
人にランクなんてあるはずないので、人のことを悪く言おうとしてしまった時はこの本のことを思い出したい。
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悪口はいけないものだと漠然と思っていましたが、なぜいけないのかの新しい視点が得られました。端的に言うと悪口は相手のランクを下げる行為なのだそうです。そうかも。後半のバーチャルを例えとした話はあまり腹落ちしませんでしたが、今どきの大学生とともに考えたようなので、今どきなのでしょう。
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悪口についてきちんと考えたことなんかなかった。
なるほど。ランク付けということか。納得。
「主語と述語にまんべんなく悪口」という箇所には思わず笑ってしまった。
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悪口は、一般的に、標的が「自分よりもランクが下だ」と言うこと!
だから、人間以下ということで、他の生き物を指す言葉が頻繁に使われる。
悪口が悪いのは、序列を作り出し、誰かを劣った存在として取り扱うから!
でも、人間の性(さが)なので、人と比べるな!は難しい。。
悪口や攻撃的発言の評価は、「どの言葉」を使ったかより、「どの立場の人が、どの立場の人に」言ったか、が大切!
黒人同士の「ニガー」や、お笑い芸人同士の「アホか」などが典型例。
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悪口について哲学的考察が縷々述べられているが、人が他人と係わる限り悪口の種は尽きないことが再認識できた.人をランク付けすることは避けられないことだが、「弱者を踏みつけるために悪口を使うのではなく、強者に抵抗するために悪口を言うべきだ」との提言は、非常にしっくりくるものと感じた.
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悪口は人の存在のランキングを操作する。
悪口を言うことで、自分のランクを上げたり、相手のランクを下げたりできる。(だから悪いものである)
人を貶める悪口は言ってはいけないが、イコライザーとしての悪口は使っていこうという提案があった。
たしかに、人が皆平等に生きるなら、イコライザーとしての悪口は役に立つ時があるかもしれない。
最後の、悪口はヴァーチャルなものだから、存在のランキングは本来存在しないという言葉が印象的だった。
私たちが社会に居る中で、事実と主観が混じったものの区別はつきにくくなっているのかもしれない。
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書店でも気になっていたもの。プリマー新書のラインナップをつらつら眺めていて、本書の存在を思い出した。確かに、TPOによって言葉の持つ意味合いは変わってきますわな。
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なるほど。四六時中不快なあの会話は、ほぼ全て人を貶めるための結束の会話イコール悪口だから、居た堪れないのかあ。でも、バーチャルバーチャル。
私には本の世界があるから、なんでもないさー
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悪口というのは悪意から生じるものではなく、平等である人間に対し、背が高い・低いといった客観的事実を社会的価値観によって優劣をつけて評価することで生じることだと理解した。
また、そのような悪口は人間の優越感を助長してしまうので悪口を言うのは楽しいという感覚に陥らせることも理解した。
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悪口!
なんでこんな本を読もうとしたのかーそれは心当たりがあるからです!
悪口、らしきものを、本当は口から出したくないものを、
最近特に出しまくっているようで、
どうしたものかと。
悪口とは、人を悪く言うとはなんなのか、
著者によるとそれは、上下関係を作って、人を劣った存在として扱うことだから。
そうなの?悪口を言っているとき、その人を見下しているという心理が働いていると言えるのか、今一度考える。
私が普段いっている愚痴、は悪口なのだろうか。考える。
他人に対する愚痴、なら、悪口になるのだろうか。
悪口と非難や批判は違うという。まっとうな非難は、前向きな要素がある、つまり、教育の機会を与える、という要素。
どうだろう。と考えながら読み終える。
Posted by ブクログ
書籍紹介サイトにて興味持ち、購入。
同じ言葉でも悪口になったりならなかったりする、その境界線は何か?
本書は相手の格を下げるような言葉が悪口であるとし、様々な角度から確認していく。 実際、この著者の定義は納得感があった。
著名人をさん付けするか否か論は、個人的に著者の考えとは必ずしも一致しないが、一つの考えとしてはなるほどなと感じた。
Posted by ブクログ
「悪口とは相手の存在ランクを下げる言葉である」という定義で、様々な方面から悪口を検討した本。
ちくまプリマーなので、そこまで深入りしていない感じで、世の中の悪口を説明しきれていない気もする(本人に悪気のないハラスメントなど)。
Posted by ブクログ
“私たちは、弱者を踏みつけるために悪口を使うのではなく、強者に抵抗するために悪口を言うべきなのです。一番大事なことは、細かいことば尻がどうとかではなく、誰かのランクを下げ、平等さを危うくするような発言をするべきではない、ということです。”
Posted by ブクログ
考えてみれば、悪口の定義って分からない。同じ言葉でも使う場面、対象によって意味は変わる。相対的なものだしね。
ここでは悪意があるかどうかではなく「人を下の存在として扱ってしまう」ことを悪口としている。人はランク付けによって生きていることがよく分かる話だ。人を下に見て、安心を得るのだそうだ。人は比較することでしか判断できないってことか。