あらすじ
王マンスは、父・ヨンスクによって母が殺された14歳の夜を忘れない。父は事故だと言い張るが、マンスは信じない。心に誓った。父を許さない、と。決意したマンスは、先輩・井尻の「助言」に従い、父が経営するパチンコ店に見習いとして就職する。父は、姫路市内でチェーンを展開するパチンコ長者になっていた。周囲に社長の息子であることを隠しながら下働きをするマンスには、ある計画があった。父を地獄に叩き落とす、凄烈な計画が――。パチンコ店を舞台に、金に魅せられた怪物たちの騙しあいが始まった。
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Posted by ブクログ
全く知らない世界で生きる彼らに感情移入できない。
が、それが面白い。
主人公マンスの小学から成りあがるまで描かれている。
井尻、マンスと同じ中学校の先輩。
大人になったマンスの周りには井尻の息のかかったメンバーで固められている。
マンスはこのことに気付いていない。
孤独なマンス。でもそれに気づいていない。
井尻さんお金は信頼できる。
でもほんとに?疑心暗鬼が面白かった。
父を恨んでいるが、逆境に負けないでと思うのは、幼いころの父との楽しい思い出があるせいだろう。混乱したマンスの歪み様が悲しい。
母への疑問、寂しさ。
違和感を覚えるマンス。母が死んだのは自分のせい?最後の方では母の死を自分なりにかみ砕いたように思われた。そうか。自分は幸うすい女に惹かれていたのか、と思いついたシーンが心に残った。
井尻さん いい人だなと思う。やってることは黒いが、人情があり多くの人に慕われている。愛嬌がある・・・とでもいうのだろうか?魅力的な人物。
父 事業を大きくした経験は没落後も生きる。きっと余生は楽しむのだろうなと光が見えた。
烈士・恨。韓国の文化の言葉か。知らないことが多かった。
パチンカスを操るにはどうしたら良いかが書かれており勉強になった。射幸心という言葉を久しぶりに見た。
ギャン中、借金、芸能界など裏のつながりが書かれていて面白かった。
この方の本を読むと、穿った見方をしてしまう自分に気が付く。裏のつながりを勘ぐってしまう。幸か不幸か、そもそも決めるのが間違いなのか。