【感想・ネタバレ】京大哲学講義 AI親友論のレビュー

あらすじ

京都大学での人気授業を書籍化

人間失業、主人/奴隷モデル 、モラルベンディングマシン……
AIが脅威となるのか、人間が支配するのか、もしくは――
敵だとみなす前に読みたい、めくるめくAI×哲学問答!

2045年に訪れるであろうシンギュラリティー。
私たちはAIに支配されてしまうのか、もしくはAIが人間の奴隷と化すのか、それともーーー。

真っ二つに割れがちなAI議論に、京都大学教授で哲学者の出口康夫が放つ新たな論点とは何か。
私たちがAIと親友になるにはどうすればいいのか。
AIと人間の関係性の転換点となる今こそ読みたい一冊。

【目次】
▼はじまり

▼第一講 「われわれ」としてのAI
「人間失業時代」は本当にやってくるのか
「できなさ」にこそ人間の尊厳がある
「わたし」だけでは何もできない
など

▼第二講 さまざまなAI
AIバージョンアップ
人工的な「ひと」
人間とは何か、人格とは何か
など

▼第三講 AIは奴隷か
主人/奴隷モデル
人の自由を侵すAIを開発してはいけない?
「仲間」ロボットは禁止?
など

▼第四講 AIと自由
「自由」の多元性
自律としての自由
AIにとっての「やわらぎ基準」
など

▼第五講 仲間としてのAI
人間とAIロボットの「共冒険者モデル」
「のっぺらぼー」の同調圧力
理由があれば廃棄処分は許される?
など

▼第六講 AIに倫理を装備する
悪に開かれたAI
AIディストピア
権利の重みづけ
など

▼第七講 親友としてのAI
「中身の壁」を乗り越えられるのか
死への脆弱性
AIビックバン
など

▼座談会 AIと人間は親友になれるのか
パネリスト…堂目卓生+石黒浩+青木宏文+出口康夫
命を終えるとき、AIも「いい人生だった」と感じるのか
ロボットはすでに人間レベルの意思決定ができる?
AI=人工知能と解釈すること自体、大きな誤解
など

▼講義を終えて

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Posted by ブクログ

先日、ある人に「WEターン」「self-as-WE」というキーワードを教えてもらい、その言葉を提唱している京大の先生、出口康夫のこともそこで知りました。彼の考えがわかる本を、とお願いしたら、論文は難しいけどこの本だったら、と薦められました。確かに読みやすい、章ごとにきちんと論が展開されている、難しい哲学用語も少なめでひらがな優先の文章で柔らかい…だけど、わかりやすい分だけ、あれ、自分は何をわかってるんだっけ、と不安になるページめくりでした。自分の生活の中でイメージするとなんとなく、掴める気がするのですが…。例えば「わたし」から「わたしたち」へ、という考え方も昨今のウチとソトを峻別する雰囲気と照わせると、掴みやすくなる気がします。同様に、読み進むうちに連想してしまったのが今年のヒット映画「ロボット・ドリームス」。もはやEW&Fのseptemberは主人公とロボットのダンスシーンを思い出さずに聴くことのできないぐらいに自分に中では名作映画になっていますが、本書でジョアンナ・ブライソンの「主人/奴隷モデル」に出会ったことで、この映画の主人公に対する感じていた微妙な違和感の正体を知った気になりました。そもそも本書の題名が『AI親友論』ですものね。最初、気づきませんでしたが、ディープなテーマを抱えた題名でした。たぶんこの著者を追っかけるはじめのキッカケが出来たと思います。「WEターン」「self-as-WE」、もうちょっと考えたいです。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

AIを知るということは、人間を知るということ。
人間とそれ以外の違いや、人工物の道徳性など興味深いテーマが平易な文体で書かれているので、非常に読みやすく、面白かった。
本来非常に難解な問題を、こんなにも読みやすく書いているのは素直にすごいと思う。
人間同士の理解や寛容にもつながり、新たな思考ができて楽しかった。

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2025年05月18日

Posted by ブクログ

ちょっと難しいけど、ギリ理解できる内容。理論的、倫理的には著者がおっしゃっている事に同意出来るけど、実際にAIが世の中にどう受け入れられ、広がっていくかはきっとその通りにならない。
特に日本では利用出来るのに使わない人が大半なので。

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2024年01月26日

Posted by ブクログ

命の脆弱性について
親友とはケンカ(弱さのぶつけ合い)ができるかどうかという考え方に共感した。
将来電源が切られる直前のAIがどのような反応をするのかSFチックに考え込んでしまった。

読む前は、AIロボットとは親友にはなれないと思っていたが、孤独死よりかAIロボットに話を聞いてもらったり、世話してもらいながら死ぬ方が幸せそう。。。と思ったら、親友とか家族になり得るなぁと考え方が柔軟になった。
ペットとの違いは命の脆弱性かなと思ったが、ロボットも使い捨てられたり、電源落とされたりと脆弱性はある。

知性や理性的な行動とか、人間ができることにかけがえのなさを感じていると、それはAIに置き換えられ人間失業を起こすので、できないことこそにかけがえのなさを見つける方が人間らしいという考え方はとても共感でき、印象に残っている。

たまたまYouTubeで出口教授の講義の一部を見て興味を持ったが、とても面白い本だった。

今後のAI技術の発展に恐怖心ではなく、関心を持てるようになった。

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2023年11月28日

Posted by ブクログ

序盤はすごく分かりやすく、おもしろく読んだのだけれど、その後はカタカナ用語のオンパレードで独自の造語もよく作られるからかなり頭を使う。
そして内容が全て理解できたのか定かではないモヤモヤ。

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2024年03月09日

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