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Posted by ブクログ
子ども・若者に対して、自分の人生や将来について考えたり、何らかの学びにつながったりするようなマンガを紹介するコンテンツはたくさんあるが、そこでは、すでに作品そのものとして高く評価されているようなストーリーマンガとしての「名作」ばかりが紹介されることが多いように思う。
本書が、それらのコンテンツと比して決定的に異なるのは、フィクションとしてのストーリーから学ぶだけでなく、フィクションの中に描かれる知識・情報の部分から学ぼう!という姿勢を明確にしている点だ。
例えば「4 イケてる人になりたいのになれない時」では、元ビューティーアドバイザーの六多いくみ先生によるマンガのようなハウツー系が紹介されていたり、「5 自立と自活ができるようになるには」で『スキマ飯』みたいなエッセイコミック系が紹介されていたりするのは、率直にいって、面白い。
「それは、単に、文字メディアをマンガ化しているだけなのでは!?」みたいな思惑からなのか、なかなかエッセイコミックや、ハウツー系が類書で紹介されているのを見かけたことがなかったので、とても新鮮だった。
そしてそのような中で、これまでもとりあげられてきたようなストーリーマンガやギャグマンガが紹介されることで、これまでとは違った視点から、それらのマンガに描かれている知識や情報のありようについて見直せるというのも面白い。
わたしのように、シンプルに「人生に悩んでいるから、なんかの解決になるかも」と思って読む人にも、マンガと学びというテーマに関心がある人にも、おすすめの本。