【感想・ネタバレ】一日署長のレビュー

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軽い気持ちで楽しめるエンタメ小説。署長にしかなれないという面白さと、署長という肩書きの便利さがこの小説のキモ。生まれてもいない時代に遡ってしまうのが面白いなあ。

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2024年05月07日

Posted by ブクログ

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 大倉崇裕さんの作品を読むのは初めて。『福家警部補』シリーズなど、警察物のシリーズが比較的多い作家だろうか。書店を物色していて何となく手に取った本作も警察物だが、設定に興味を持った。タイトルの『一日署長』の意味とは?

 警視庁警察学校を主席で卒業した五十嵐いずみが配属されたのは、本庁地下にある一室。1人で過去の事件資料の入力をする日々に嫌気がさしていたいずみだったが、ある日未解決事件の資料を入力していると、彼女の意識は過去へ飛び…。

 「一日署長」といえば芸能人やスポーツ選手が務め、あくまでお飾りである。ところが、いずみの場合は、過去の捜査現場の所轄署長に憑依してしまう。意識が現在に戻される一日の間に、署長として事件を解決に導くのがいずみの役目なのだ。

 外見はおっさんでも中身はいずみなので、署員も怪訝な反応をするが、なりふり構ってはいられない。通常、署長自ら捜査に赴くなんてことはないが、適当にパートナーを見つけて動く。ちょっとした『相棒』か。主席卒業だけに頭脳は明晰ないずみ。

 そうして現在に戻ってみると、事件の結果も変わっているのがお約束。タイムパラドックス云々には目を瞑ろう。あるケースでは、どうしても過去を変えなければならない切実な事情があった。詳しくは伏せておくが、これだけで長編にできそうな。

 各編タイトルは西暦年号になっており、何年に飛ぶかはバラバラだが、最後は「2022年」。具体的にはわずか数日前である。タイムトラベルネタは数あれど、これほど近い過去に飛ぶパターンは異例。そういう点ではひねっているのかも?

 警察小説として、タイムトラベルものとして、目新しさがあるようなないような全5編。十分に楽しめたし、続編が出たら読んでみたいが、この任務に縛り付けられるいずみが気の毒な気もする。前任者は30年間も務めたそうだが…。

 とりあえず、『福家警部補』シリーズを読んでみようか。

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2023年08月07日

Posted by ブクログ

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【収録作品】一九八五/一九九九/一九六八/一九七七/二〇二二

元看護師で警察学校を首席卒業の五十嵐いずみは、なぜか閑職と思われる史料編纂室へ配属された。ろくに説明もなく前任者は退職。不本意ながら我慢して過去の事件の資料を入力することにする。鬱々と過ごしていたが、忍耐の限界に至る。そのとき、パソコンの画面が光り…

タイムリープもの、なのかな。当時の事件を扱う警察署の署長の体にいずみの意識が入りこみ、捜査するという形式。ただし、猶予は一日のみ。
だから、解決までたどり着いたものの、事後処理の前に戻ってしまうわけで、意識を乗っ取られていた署長は突然意識を返されても… と思うのだが、ちゃんと事件は解決している。ということは、いずみが認識していないだけで、当の署長の意識もあり、一連の事情を把握しているということなんだろうな。

この事情について前任者によると詳しく説明することを禁じられているらしいこと、いずみが看護師を辞めて警察官になった理由が述べられていないことから、シリーズ化前提のようなので、続編に期待。

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2023年11月25日

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