【感想・ネタバレ】眠れない夜にみる夢はのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年11月29日

読書備忘録782号。
★★★★★。

どうしてこの作者のこの本を読みたい本リストに入れていたのか全く思い出せない・・・。
読み終わって大満足!、深沢仁さんって?と思ったら所謂ラノベ系列の作品が大半の作家さんだった。
ラノベ系で大満足する私はいったい・・・。あと半年待たずに還暦に突入するのに・・・。
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不思議な主人公たちが繰り広げる、ちょっと切なく、それでも暖かい恋ストーリー5編でした。

「なにも傷つけないように、おやすみ」
紘一と智己。同い年、同じ施設で育ち、仲が良かったわけではないが、お互い黒い衝動を持っていた。
そして、二人はなんとか社会人に。
お互い停止弁の役割りを担っていた。
5編の中で一番良くわからんかった。笑

「明日世界は終わらない」
新社会人の竜朗。ひょんなことから、超イケメンのゲイバーバーテン周と超美人キャバ嬢綺子と知り合った。
竜朗は一発で綺子に恋した。綺子は竜朗は眼中にないが、ゲイバーなら一緒に行ってくれた。
そう。綺子は周に一目ぼれ。そして周は・・・。
絶対に交差しない三角関係の恋物語。

「不自由な大人たち」
天野志津。自分はなぜか妻帯者を引き付ける不倫常習者。そして唯一無二の親友、櫻子。結婚して子供も生まれた。そして夫が浮気!
櫻子は、夫の浮気相手の女、自分という妻と子供がいる妻帯者と恋愛関係になる生物が許せなかった!
そして志津は不倫常習者。櫻子は志津に言う。「あなたが不倫を続けるなら絶交だ。すべての関係を清算する!」と。
櫻子を失いたくない志津は、同時並行していた3人の不倫相手と関係を清算していく・・・。そのプロセスがイイ。自由恋愛と不自由な拘束。深いね。

「家族の事情」
駒鳥杏子と亜門。二卵性双生児。
男運の悪すぎる姉。弟の亜門に恋人を選んでもらうことにした。マッチングアプリに姉を登録していく亜門。
ふと考えた。会社の上司、バツイチになったばかりの藤本さんはどうか・・・。
ハッピーになってくれ!姉弟!

「砂が落ちきる」
テッパンの堅物女子、真野杏奈。34歳。経理部所属。二つ名は「経理の魔の真野」。
自分には何もない。処女のまま独身で死んでいくのか・・・。
とあるきっかけで知った男に依頼する。5万円払うから処女を喪失したいと。
男、成田光洪32歳。
なんで処女を喪失したいのかと聞く。
死ぬまでにやることを決めている。35歳までに処女を喪失する。と志津は言う。
光洪は言う。5万円は要らない。5回飯をご馳走してくれ、と。
そして不思議なデートが始まる・・・。
最後はめちゃくちゃ良い!
志津が45歳でやること。
何もなかった志津に明確な楽しみが灯った。
そして光洪にもあと13年しっかり生きていく目的が持てた。超ハッピーエンド!

「なにも傷つけないように、おやすみ」は今イチでしたが、それ以外は、不思議な人たちになぜか感情移入してしまった。
あゝ、楽しかった。

1

Posted by ブクログ 2024年03月18日

短編集。それぞれ余韻があってよかった。
どの作品も自分にちょっと自信がなく臆病なところがあるけど素直に強がって生きてるような、ややひねくれてる人たちが出てくる。どこか不器用な彼(彼女)たちにいつの間にか魅了されていていいことがあるといいなーと願っている自分に気づく。
特に「家族の事情」が好き。駒鳥姉...続きを読む弟と藤本さんに幸あれ。

0

Posted by ブクログ 2024年03月06日

深沢仁さんは初めて読みました。読みやすいというか、言葉が優しく感じられてどの短編もすごく好きだなぁと。あえて一つを選ぶなら「家族の事情」かな。3人がこの先どうなっていくのかが気になります。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月26日

【あらすじ】
静寂のなか、ゆっくりと息をする。
あの人はなにをしているか、と考える。

ちょっと憂鬱で、でも甘い。
まったくありふれてはいないけれど、
わたしたちの近くで起きていそうな
煌めく五つの人間関係。

『この夏のこともどうせ忘れる』の作者が贈る、夜の作品集。

三人は同じ日の夜に出会い、恋...続きを読むに落ちた。俺は彼女に。彼女はあの男に。そして、あの男が恋をした相手は俺だった。なぜ俺なのか、とあの男に訊いてみた。健やかな馬鹿がタイプなのだという。それって悪口じゃないのか? それはともかく俺たちの一方通行の三角関係は、しかしそれほど時間を置くこともなく、べつのものへと姿を変えていった(「明日世界は終わらない」)。さまざまな登場人物たちが織り成す、ひとことでは言い表せないような繊細な人間関係を描いた、この作者ならではの珠玉の五編を収録する。

「自分で自分を幸せにできる人は綺麗だと思った。」(砂が落ちきる)

【個人的な感想】

好きな短編順
①砂が落ちきる
②なにも傷つけないように、おやすみ
③明日世界は終わらない
④家族の事情
⑤不自由な大人たち

自分が普段感じているけど言葉にできない感情を的確に言葉にしている。
読んでいて寂しくなる、でもなんだか安心もする不思議な小説。
あとがきに書いてある「子どもは、歳を取ればいつか自動的に大人になれると信じていることがおおいですが、やがて、そうではない、と気付きます。この本に集録されているお話に出てくる人たちは、もう気づいている年齢です。」自分もそのことに気づいてしまっているから私も読んでいてなんだか寂しかったのではないかと思った。

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Posted by ブクログ 2023年11月25日

短編集はさくさく読めていい。
大きな盛り上がりがあるわけでもなく、読み手になにかを問いかけるようなテーマがあるわけでもない。
淡々と進んでいく日常がただただエモいなと感じたストーリーだった。

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Posted by ブクログ 2023年11月07日

最高でした。大好きな文章に出逢ってしまいました。これまでの作品は少年少女が主人公だったようで、もっと大人な作品も読みたいです!

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Posted by ブクログ 2023年10月04日

どのお話も独特で濃くてでもなんだか落ち着く感じがたまらなく好きだった。個人的にどれが好きとかはあんまりなくて全部良かったんだけど強いて言うのならこの本を買うきっかけになった「何も傷つけないように、おやすみ」が好き。毎日寝る前に少しずつ読み進めて眠っていました。また、物足りない夜が続きそうです。

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Posted by ブクログ 2023年07月08日

「明日世界は終わらない」がしあわせでさみしくてとても良く、これがいちばん好きかなと思って読み進めると「家族の事情」の歪さを受け入れて生きていく様もとても良くて、贅沢。「砂が落ちきる」も好き。
タイトルもどれも好きで、「なにも傷つけないように、おやすみ」とか、とてもあまい。

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Posted by ブクログ 2024年02月02日

短編集。読後にみなさんの感想を読んだらどのお話が好きか結構バラつきがあって、それも面白いなと思った。
どのお話も自分には起こり得ないけど、この世のどこかで起きていそうな誰かの人生を覗き見しているような感じがした。
個人的には『家族の事情』と『砂が落ちきる』が好き。
『家族の事情』は登場人物みんな素敵...続きを読む。全員幸せになってほしい。
『砂が落ちきる』は変わり者同士のやり取りが妙に面白くてこういうのもいいなと思った。正反対のふたりだからこそ会話の中でこちらの気付きも多かったように思う。

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

どの話も今っぽいな〜と思いながら読んだ。
現実にありそうでギリギリなさそうに思えても、登場人物や彼らが築いていく関係は、自分も身に覚えがあるもので。
特に「家族の事情」と「明日世界は終わらない」が好きだった。

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