あらすじ
――人間って、本当に馬鹿だわ。見当外れのことでわざわざ、私たちを駆り立てて……。人間が私たちに勝てるわけがないのに――。夜が降りてきた。暗がりが町を大きな翼で包みこむ。静かで平和にみえる町の背後で起こる動機不明の連続殺人事件。誰が敵で誰が味方か。狂気と憎悪と混乱渦巻く中で、人間の想像を超えた恐るべき何かが動き始めた!! 闇と血が支配する〈谷〉の秘密とは!? 「魔女たちのたそがれ」に続いて贈る、ニュー・サスペンスの決定版。
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匿名
前作では「彼ら」は吸血鬼のようなものとして描かれており得体の知れない不死性の方が強く印象付けられ、殺害方法も剃刀で喉を切り裂くだけで噛み付いて血を啜るような面はなかったように記憶しています。また、多江も少数派であるが故に迫害を受けていた強者がついに限界を越えただけで、むしろ人間の方が弱者でかつ悪であり、多江の依子への感情も好意で、それが駆け足の物語の中に多少の深みを添えていました。
今作はそれをすべてわかりやすい人間対吸血鬼に変えてしまっており、吸血鬼側の人間性の描写がなく存在が非常にチープな吸血鬼にされてしまっていたのが残念でした。前作の多江と依子を知っていると、三木が水本と平野のようには小西親子を殺害せず千晶を盾に生かしている辺り、三木が小西に語った言葉が必ずしも嘘ばかりではないようには感じられるのですが。多分もっと丁寧に物語を描かれたら良い続編になっていたように思います。
Posted by ブクログ
明示されてはいないが、「魔女たちのたそがれ」の続編。
狂気に支配される恐怖、みたいなものがテーマだと思っていたのだが、
それが「吸血鬼」という半ばファンタジー的要素に落とし込まれたので、
急にお話が絵空事のように思えてきた。
終盤、誘拐という事案が発生するのだが、
「いや、その相性では長距離移動はできななくない?」
「っていうか、そんな都合よく『切り札』が登場するか?」
みたいな、前作同様行き当たりばったりな展開がチラホラ。
モヤモヤさすだけで、詳しいことは有耶無耶にしとこ、みたいな。
なんだか続編を示唆する終わり方だが、
最後もそうやってモヤモヤさせるだけの最後。
すっきりしないなぁ。
Posted by ブクログ
スーパーファミコン、プレイステーションのサウンドノベルゲームの原作として有名な『魔女たちのたそがれ』の続編です。
前作程の興奮はありませんが、上手くまとめてもらえました。
最期に土の中に埋まっていたのは誰なのか?
洋子の行方は?
気になるところを残してくれるのは流石でした。
Posted by ブクログ
魔女たちのたそがれのあと、この作品を読むこと!これにつきます。赤川次郎さんの作品は読まやすくて、特に過去の作品はなつかしいし、ついつい読んじゃいます。吸血鬼という非現実的な内容でもハラハラします!
Posted by ブクログ
『魔女たちのたそがれ』の続編的作品。純粋なオカルトミステリーとしてはそれなりに楽しめるものの、少々描写が雑でご都合主義な感は否めない。警部が私用と称しながら拳銃を持ち歩いてたり、深く切った足首よろしくダッシュできたり、千晶がなぜそういう特殊能力があるか一切説明なかった。また会話形式でテンポよく進むものの、場面切り替えがわかりにくい。
むかし赤川次郎氏の三毛猫ホームズシリーズは大好きだったし、本作も決して悪くない作品ではあるが、小説というよりはラノベのような作品かもしれない。