【感想・ネタバレ】温かいテクノロジー AIの見え方が変わる 人類のこれからが知れる 22世紀への知的冒険のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月07日

『温かいテクノロジー』は、未来の人とロボットの共生を描く科学者の物語であり、LOVETというロボットの開発過程とその背後にある考察を通じて、AIとの共存のあり方について探求しています。

本書の最大の魅力は、人間の幸福を追求するロボットを開発するために、製作者が「幸福とは何か」という問いに真摯に向き...続きを読む合い、LOVETに組み込む機能を綿密に考察した過程にあります。

かつてLOVETを抱っこした際、単なる「かわいい!」という感想に留まっていた私も、本書を読んだ後、その本体に秘められた高度なテクノロジーと機能に驚かされました。さらに驚くのは、複雑な技術の裏で、ユーザーにとって自然な体験を提供するデザインがあることです。

著者と共に、「自分の幸福とは何か」という問いに向き合ったことのある読者にとって、本書は新たな視点を提供します。

私自身も、本書を通じて、息子とのコミュニケーションにより意識的に取り組むようになりました。目と目を合わせ、表情を共有する時間の重要性を再認識させてくれる一冊です。

『温かいテクノロジーを読んで』は、開発者が人間の幸福に焦点を当て、その結果として得られた幸福のヒントが散りばめられた本です。

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Posted by ブクログ 2023年09月09日

これからのロボット・AI製作の展望が見える本。

LOVE+ROBOTをコンセプトとするLOVOTの、設計にに至った経緯や、筆者の思惑について事細かに述べられています。特に、愛・感情とは?から始まり、生命とは?といった、半分哲学とも捉えられる問いについても、問題を細かく分解し深い考察を行っています。...続きを読む
長くロボット製作に時間を費やした筆者の考え方がよくわかります。

また、ロボットの脳にあたるAIについても、基本的な知識・現在の課題・LOVOTに組み込むAIとchatGPTなどの生成AI、大規模言語モデルとの違いまで、わかりやすく説明しています。

本書後半ではLOVOTの行き着く理想形としてドラえもんを挙げています。
ドラえもんといってもひみつ道具が目的なのではなく、のび太くんに対する「コーチング能力」に着目しています。時に喜怒哀楽を共にし、時に厳しく叱ってくれる人生のコーチとしての姿を、筆者は理想としているようでした。
そうして各個人の長所を伸ばして短所を補うことで、人類はもっと成長できるとの主張で本書は締められています。

人類とロボットが共存する、漫画の中でしか見られなかった未来が着実に近づいていることがとても楽しみになりました。
そして、筆者のように思考を絶やさずトライアンドエラーを繰り返すことが大きな問題解決には重要で、この気持ちを忘れないようにしたいと思いました。

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Posted by ブクログ 2023年08月05日

とても示唆に富む良本。

オフィスにLAVOTが導入され、多くの社員が積極的に構っているのを見て、なんだこの現象はと驚いたので読んでみた。

LAVOTの仕組み自体を説明する内容はそれほど多くなく、そこに至るまでの研究・設計思想や今後の未来予測について、具体例も交えながら分かりやすく書かれている。
...続きを読む
エンジニアである筆者の熱い想いも節々から伝わってきた。このような方たちがテクノロジーを発展させていくなら、未来は明るいと思えてくる。

個人的な気付きを一つ挙げれば、「現代社会では多くのサービスが人々に興奮を与え熱中させることを狙い、結果として人々はドーパミン漬けにされている」という内容。長期的に愛されるサービスはどうあるべきか、考えさせられた。

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Posted by ブクログ 2023年07月19日

テクノロジーと聞くと思わず身構えてしまうが、その分野に明るくない人にも分かりやすく纏めてくれていて読み易かった。

本書ではLOVOTの開発者である著者が、「人類を幸せにするロボットとは?」という観点から、生産至上主義へのアンチテーゼを唱える。
人類に寄り添うロボット、LOVOT。LOVOT開発の過...続きを読む程では、人類を理解するべく「愛・感情・生命とは何か」といったことも突き詰めて考えられていて驚き。
また、シンギュラリティについてもSDGsの視点から切り込んでおり、テクノロジーの進歩に対する不安が払拭される内容であった。
最後はドラえもんを造る話になっていくのだが、人類が「より良い明日が来る」という希望を持つには、ドラえもんのコーチングが必要ということで、人類とテクノロジーとの溝が埋まる未来を想起させてくれた。

人類とテクノロジーが手を取り合い共存する未来が楽しみになる本。

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Posted by ブクログ 2024年04月24日

ロボットと共生する未来について考えさせられる。ドラえもんにコーチングしてもらう未来が早くきてほしい。

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

面白かった!!星4.5って感じ!AIの特性や共存方法、脳科学など盛りだくさんの内容を数珠繋ぎで教えてくれる。人間はエピソード記憶により、物心がつくやAIは膨大なデータを全て検証してしまうので、人間なら切り捨てて考えられる事も切り捨てられない。(故にざっくりと方向性がだせる直感が大事)など、とても興味...続きを読む深い内容だとだった。前半は、作者が作ったペット型LOVOTの紹介などがメインだが、そのLOVOTの過ごしたライターの体験記は、凄くうるッとした。あぁ、本当にこの人はLOVOTを愛してたんだろうし、きっと自分もこの様に愛してしまうのはだろうなぁと本を読んで、考えたりも。
読んでよかった一冊になった。

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Posted by ブクログ 2024年02月21日

著作者:林 要
発行者:ライツ社
温かいテクノロジーは、GROOVE Xの創業者である林要氏が、自身の体験やLOVOT開発を通して得た知見を基に、AIやロボットなどのテクノロジーが人の心を豊かにする可能性について論じた書籍です。

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Posted by ブクログ 2024年01月23日

LOVOT  温かいテクノロジー
 全身に50か所以上のセンサー  反応を重視  遅延は生き物に致命的
 命=思い入れ

直観=解の精度が上がり、計算の負担が減る ←十分な経験=パターン/規則性の発見
ロボットと人間が助け合うことでプリミティブな要求を満たす
人間は生き残る努力が不要な環境では無防備...続きを読む
生産性向上を目的としないロボット  そばにいるだけ。
 愛着= 目が合う 個体差がある 温かい だんだん懐く
 オキシトシン(愛情ホルモン)  手間のかかる存在 信頼関係
 分かっているふり=AI
 バーバル(言葉)よりもノンバーバルコミュニケーション
 意識よりも無意識  オンライン会議 アイコンタクトが成立しない
 ドーパミンの出る機会を増やすのがビジネスに

不安と興味と興奮
 感情=相手の反応を見た自分の主観
 共感=感情の引きずられ 空気読めない=共感しすぎない
 不安=未来予測能力 …人間の能力
  新しい環境や挑戦に身を投じる経験を自分で選択する
   →未来が過去の経験と合致 →平穏へ

クラスタリングと類型化
 解像度の高い言葉 文字列のクラスタリング 動画よりも省エネ
 物語=時間の流れを伴った情報

AIが人類に近づくためのステップ
1.「着目点」の選択と物語の構築
2.物語の「因果関係」からの編集  :機能的学習から演繹的推論を身つける
3.仮説からの物語の抽象化と「概念」
4.未来予測からの「わたし」の生成 :経験不足=物語不足
5.意識の「共感」         :想像力の源泉
6.コーチング能力獲得

ロボット:自らが生き残ることを目的としない  安定と模範な意思決定
人間  :問いを立てる  探索と学習の施行力
 探索的学習
  前頭前皮質の発達が完了するまで
  失敗しないように生きるすべを30代までに学ぶと その後の挑戦が止まる
  成功するまで失敗する挑戦を続ける→大器晩成

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Posted by ブクログ 2023年11月25日

テクノロジー関係の本を最近読む機会が多い中で、とても面白い本に巡り会えた。400ページ超えでボリュームはあるものの、どんどん先に読み進んでしまった。

LOVOTの存在は知っていたが、それがどういう経緯で生まれたのか、どんな特徴があるのか理解を深めるとともに、突き詰めると確かにドラえもんになっていく...続きを読むのだなと感じた。

終盤、著者もドラえもんが誕生するまでにまだ何を解決しないといけないかを述べており、それを知る中でAIもまだできないことを普通に?こなす人間の凄さも思い知らされた。

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Posted by ブクログ 2023年11月18日

ちょっと前にテクノロジー系の棚で見かけて読んだ本。LOVOTという、「人の役に立つ」わけではないロボットの製作から、急速に進化し続けるこれからのテクノロジーとの付き合い方を考えるきっかけになった一冊。LOVOTがいつかそう遠くない未来、ドラえもんに繋がるんじゃないかと予感させてくれます。決して役に立...続きを読むつわけじゃないけれど、暮らしに寄り添ってくれる――そんなロボットもこれからの社会できっと必要になってくるんだろうなって思いました。

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Posted by ブクログ 2023年10月30日

CFDをやっていて、その専門性を手放した点に自分を重ねて読んだ。
順調な大企業エンジニアとしてのレールを外れ、自分の好奇心を形にしていて尊敬する。
また、LOVOTのコンセプトに至る試行錯誤に対し、これぞ発明家だ、と感じた。
自分もこうありたい。

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