【感想・ネタバレ】卒業式まで死にません─女子高生南条あやの日記─のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

学生時代に南条あやの保護室に辿り着いて好きになって買った。
私の中では、辛い時期を一緒に過ごした大切な一冊。

文章の中では明るく振る舞ってるけど、きっとリアルではそんな感じのヒトではなかったんでしょう。
無理をしてるような印象で、そこがとても痛々しい。

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2011年06月12日

Posted by ブクログ

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自身の体調が万全の時でないと、読む事はお勧めしません。ネット上でかなり有名人だった南条あやのブログをまとめた本です。ブログなので口調もかなり砕けているし、赤裸々に書かれています。リストカットを止めてくれた友達もいたし、結婚を約束している彼氏もいたのに、何で死ぬという選択肢を選んでしまったの?周りに助けてくれる人達がいようと、関係ないと改めて思いました。サイトやこの本があり続ける限り、救われる人も多いのだろうなと思いました。また、いつもの軽い口調で日記が更新されるような気がしてなりません。

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2018年01月22日

Posted by ブクログ

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はるか昔に読み終わった文庫です。24歳で精神科に通うようになって、仕事を休職して実家に帰った時、本屋で平積みにされているのを見て何かビビッと来て即買いしたものです。本能的にこの本は帰省先の親に見られてはいけないと思い本屋で「カバーをお願いします。」と言った本でもあります。

この作者、学年こそひとつ違えど、同い年なんです。ネットで日記を更新していました。(このころはテレホーダイで、24時間ネットが定額なんてものはなかった。)自分がマイパソコンを持ったのは就職活動の始まる20歳の頃。この日記が書かれていたのは18歳の頃です。

リストカット、瀉血など自傷行為、ODをしつつ、最終的には向精神薬による中毒で亡くなっています。

それにしても、どうしてこの南条あやは、こんなに自分を客観視して、それを巧みな擬音を織り交ぜて滑稽に書けるのでしょう。自分を「とんだ甘えん坊」と冷静に見ているのです。内容としては決して明るくありません。精神科通院、服薬、父との関係、自傷行為などなど。静脈を切って血だまりを作ったり、そこから貧血を起こしぶっ倒れたり、トラベルミンシニアなどの薬をODし、吐き気に苦しんだりしているのです。(自分が吐き気に苦しんだ記憶はノロにかかった時とキッチンハイターを飲んで即リバースした時が最強です。)

自分も精神科に通ってからは、初めて飲む薬は必ずネット検索しますが、このころはそんなに詳しいサイトは少なかったかと。レボトミンをもらったかと思ったらゾロ(同じ薬効の会社違い)ヒルナミンだったという事に怒りを覚えるほど薬に詳しいのです。「好奇心と知識旺盛」と自ら言うだけあります。

さて、もう10年以上精神科にかかりつつも彼女のように死ぬことも、薬と手切ることもできない自分ですが、久しぶりにこの本を読んで思ったのは「あ、自分、大分遠いところまで来てしまった…」というものでした。ホリゾンやリスミー、デパスはもう遠い過去です。同じ薬でヒルナミンと言っても彼女は25ミリ多くても自己責任で50ミリ。自分、今100ミリまで飲んでいいと言われています。メレリルなどはもう発売中止です。抗不安薬と呼ばれるものではどうにもならずに、抗精神病薬のオンパレードになってしまいました。

まだ抗不安薬、抗うつ薬飲みの頃は「あ、この薬…」と思ったものですが、その彼女と同じ思いを味わう一体感もなくなってしまいました。その事を悲しく思い、正直少し優越感に浸ったのです。

娘は父を疎ましく思えど憎み切れず、父もまたしかり。お互いを思っているのに気持ちはすれ違いです。それもまた、彼女の病を深くしているかのように思いました。

ドグマチールで太りたくないあまり「母乳が出る」という特異な副作用をありもしないのに医者に言ったのは、彼女も自分も同じです。「精神科あるある」かもしれません。

この本を読むとき、この記事を書くときBGMはもちろんCoccoでした。

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2016年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 軽快な文章で読みやすくて、文章を仕事にしていたら人気でたのではないかな。
 年末くらいの日記には、良い方向に向かっている、と書いているのだけど。イヤイヤイヤ、お姉さん。年明けから服薬量がすごいことになってるからー。
 この人の文章をもっと読みたかったです。
 最後の日記も軽快な文章のまま。ぶっつりと終わってしまった。いろいろなことになんとか折り合いをつけて生きて欲しかった。

 

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2013年08月15日

Posted by ブクログ

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リストカッターの女子高生・南条あやさんが死ぬまでの3ヶ月間、ネットに公開された日記を書籍化したものです~。

『女子高生』っていうから、もっとチャラチャラしてて「なんか生きていくのが嫌になっちゃった~」的な文なのかと思ったらドッコイ。
かなりちゃんとした文章書いてます。
内容は、「何の薬を飲んでどんな生活をしたか」なんだけど、自分のことはちゃんと分析できてるし、精神的におかしいと言う感じがしないの。
すっごく冷静に見てる感じ。
でも、ところどころで心の苦しみみたいのが伝わってくるんだよね~。
最後の方は、精神的に相当きてるな~。でも南条あやとして、頑張って日記つけてるのがありありと分かる。

彼女は昔いじめられてたのがきっかけでリストカットを始めたわけだけど、でもこの本の中の彼女は仲のいい友達も何人かいて精神的に安定してる日もあったのにね。
担任の先生や精神科の先生はみんないい人なのに、このお父さん。かなり自分勝手だね。
そりゃ~、男親が一人娘を一人で育てていくのは大変だったと思う。
でも、あやちゃんを分かってあげようとしていないとこ、腹立つね。
私も何年間か精神的に参ってることがあったから、あやちゃんの気持ちは普通の精神的に健康な人よりはわかるつもり。
なんか、本ではキレイ事言ってるけど、私としては何でもっとあやちゃんの気持ちを分かってあげようとしなかったんだろう。って思うよ。
「わかりあえ」とは言わないけど、「分かってあげよう」とすることから精神的回復が繋がるんじゃないかな~。
親のあんたがしっかりしないで、子供がしっかりするわけないじゃない。
いきなり怒り出したり、子供が寝てる横でいきなり部屋の模様替えしたり、、、
お前ね~、親だと思っていい気になって。って、私は言いたい。
もちろん、あやちゃん自身の精神的な甘さや、「立ち直ろう」としようという意志の強さがなかったのも原因の一つだろうけど、でもお父さんの態度や言動なんかがあやちゃんを苦しめた大きな要因だと思うんだ。
精神的に弱ってる人を助けることは、ほんと並大抵なことじゃないんだけど、一番近くにいる人が大きな器で持って助けてあげることが回復に向かう第一歩なんだと思う。

あやちゃん、安らかに天国で眠ってください。

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2012年11月28日

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