【感想・ネタバレ】漫古☆知新―バカでも読める古典文学―のレビュー

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・親から虐待を受けた子供が、自分より小さくか弱い生き物に暴力を向けてしまうことはある。
虐待の連鎖である。しつけか虐待か、親の言動は子供にどれほどの影響を及ぼすか。
それらをジャッジする見積もりの甘さが、虐待の連鎖を生み、この世界の不幸を拡大再生産してしまう。
・ハッピーエンドの恐ろしさは、そこに至る過程で主人公の身に起きた辛く苦しい出来事が、
終わりよければすべて良しのノリでなかったことにされてしまう点にある。
少なくともハッピーエンドの印象故に事態は甘く見積もられることとなる。
・因果律では捉えられない不合理なことも、現実にはあり得る。
人間は、特に現代人はあまりにも因果律に囚われている。原因と結果は必ず結び付くものという思考が、
人生から自由を奪い、生きづらさをもたらしている。
その思考に異議を申し立て、想像力の隙間を作るきっかけとなるのが、文学をはじめとするフィクションの役割である。
・インターネットという感情増幅・発動装置を手に入れた現代人は、社会正義や公衆衛生、
ポリティカルコレクトネス、コンプライアンスをお題目として、
自分の好みでない作品に対して激烈な非難を浴びせるようになった。魔女狩りや異端審問、病的な暴力行為である。
そうしたことが広く積み重なっていった果てに現れるのは、
どんな本も読めず、どんな本も書けなくなるディストピア(地獄のような世界)である。
・我が身に流れる時間の厚みは、イコール人間としての厚みである、故に自らの行動は正しく価値あるものである、
と押し付けてくる年配者は「老害」である。
・更生(あるいは改心)を社会的に実現するために必要なのは、
どういった経緯を辿って自分は変わっていったのかを説明する、周囲への根回しである。
・積極的に「よかったところ」「うれしいところ」を見つけることで、心が救われることはある。
だが、それを他者に広めた場合、受け手に独特の疲弊を生じさせ、意地悪な気持ちという副産物をもたらすことはあり得る。
・古典作品には常に賛否両論がつきまとうが、単なる絶賛ではなく、
どこかに「否」を感じるからこそ、人は惹きつけられ、その経験を誰かに語りたくなるのではないだろうか。
・美点を凝視しすぎると、その周辺に広がる細部を見逃し、豊かさやダイナミズムを単色で塗り潰す恐れがある。
・解釈の可能性は無限に開かれている。

0
2023年06月23日

Posted by ブクログ

ジャンプ+で読んでた(笑)んだけど、猫が可愛すぎたので、血迷って買いましたwwwwwwww
オールカラーだぜwwwwww
解説が秀逸です!!!!

2
2023年05月04日

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