【感想・ネタバレ】幻の花 白山宣之傑作集のレビュー

あらすじ

白山宣之氏は、大友克洋氏らと同時代に活躍し、その後多くの漫画家にも影響を与えた個性的な作品を数多く残しています。
一方では、これまでにマガジンハウスから『少年塔』『10月のプラネタリウム』(単著)が刊行されたのみ(いずれも絶版)という寡作の人でもありました。
作品に対するゆるぎないこだわりと情熱は多くの漫画家たちからも支持を受け、2012年に亡くなられた際には、白山氏を偲ぶ仲間の呼びかけで遺作集『地上の記憶』(双葉社、2013年)も出版されました(「本の雑誌が選ぶ2013年度ベスト10」選出)。
本作は、既刊『少年塔』ならびに『10月のプラネタリウム』からセレクトした短編作品に、復刊ドットコムリクエストでも人気の高い『あはは、まんが』(角川書店、1984年)に収録された「サザンクロスの秘宝」「燃える北極光」の2篇を加え、さらにこれまで未発表だったイラストレーションや単行本初収録となる短編3篇を含めた、豪華作品集です。
日本人の心に残る在りし日の原風景、高潔且つ琴線に訴えかける独特の澄み切った世界観を、ぜひ本作で存分にご堪能ください。

主な収録内容
巻頭口絵 Amazing World of Nobuyuki Shirayama
SCHOOL DAYS
INNOCENT
エゼキエル・ナウ(単行本初収録)
Golden Slumbers
トマトの値段(単行本初収録)
サザンクロスの秘宝
燃える北極光
六分儀
リボルバー(単行本初収録)
宇宙大怪獣ギララ
Lunatic
写真
懐かしい明日、待ち遠しい昨日(髙寺彰彦)

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Posted by ブクログ

ニューウェーブの作家として語られることの多い白山宣之の珠玉短編集。単行本初収録となる3作品を含む全12篇を収録しており、どれも現実と幻想の境界が曖昧で、どこか郷愁を誘う夢のような世界観が魅力的である。読者が自然と時間の流れを補完していく映画的な演出は、大友克洋にも通じるものがあり、とりわけ「リボルバー」でライフルの照準を用いたコマ割りの卓越さには圧倒された。また、『宇宙大怪獣ギララ』というB級映画さながらのタイトルでありながら、中身は終始人物描写に徹しているのも見事。寡作でありながら、後世に多大なる影響を与えた漫画家の一人。実に素晴らしい。

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2026年08月06日

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