【感想・ネタバレ】文學の実効 精神に奇跡をもたらす25の発明のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年11月29日

文學の実効
 はじめに 創意の天空
  文学の発明
  文学はなぜ発明されたのか?
  エンヘドゥアンナのもう一つの発見
  文学を利用するための設計図

 序章 失われたテクノロジー
  「詩学」により発掘された最初の発明
  脅威を生み出すさらに根源的な発明
  ギリシャ悲劇の医学的作用
  ギ...続きを読むリシャ悲劇の治療効果を高めるイノベーション
  文学の恩恵を受けるには
   1 心を文学に適応させる。
   2 文学を心に適応させる。
  以後の章の構成

 第1章 勇気を奮い起こす
 ホメロスの「イリアス」
 全能の心の発明
  この発明の起源
  神という語り手
   1 驚異
   2 恐怖
  勇気 その神経科学的な仕組み
  パイアンがもたらす神経科学的作用
  勇気を奮い立たせる設計図
  全能の心を自分が利用するには

 第2章 恋心を呼び覚ます
 サッフォーの叙情詩、東周の頌歌
 秘密を暴露する発明
  愛 文学におけるその起源
  「一人称」の詩が持つ力
  神経科学から見た愛の仕組み
  詩に織り込まれた二つの部分から成る設計図
  サッフォーの力
  サッフォーのもう一つの革新性
  秘密を暴露する発明を自分が利用するには

 第3章 怒りを追い払う
 ヨブ記、ソポクレスの「オイディプス王」
 共感を生み出す発明
  詩人がつくり変えた物語
  詩人が追加した新たな行
  脳内に正義感を生み出すもの
  過剰な正義
  謝罪の科学的な仕組み
  ヨブ記における謝罪
  ギリシャ悲劇に見られる謝罪の設計図
  ソポクレスのイノベーション
  ソポクレスのもう一つのイノベーション
  共感を生み出す発明を自分が利用するには

 第4章 苦しみを乗り越える
 イソップの寓話、プラトンの「メノン」
 安らかな気持ちを高める発明
  ソクラテスの秘密
  風刺から生まれた第一の発明 パロディ
  風刺から生まれた第二の発明 あてこすり
  風刺から生まれた第三の発明 皮肉
  ソクラテスのイノベーション
  風刺に加えられたソクラテス的なひねり
   1 パロディ。
   2 あてこすり。
   3 皮肉。
  苦しみを和らげる秘訣
  安らかな気持ちを高める発見を自分が利用するには

 第5章 好奇心をかきたてる
 「スンジャタ叙事詩」、現代のスリラー
 未来から語る物語の発明
  未来をのぞき見る
  神託が加えたひねり
  文学に導入された神託
  未来の謎を導入した文学に見られる謎
  「未来から語る物語」の発明
  グリオの発明が作用する科学的な仕組み
  語りの革命
  未来から語る物語を自分が利用するには

 第6章 心を解放する
 ダンテの「地獄篇」、マキアヴェッリのイノバトーリ
 警戒心を引き起こす発明
  正統的なキリスト教文学
  寓意を逆転させるダンテの発想
  奇妙な感覚をもたらす科学的な仕組み
  「地獄篇」が引き起こす疑心暗鬼
  警戒心を引き起こす発明を自分が利用するには

 第7章 悲観的な考え方を捨てる
 ジョヴァンニ・ストラパローラ、「シンデレラ」の元になった物語
 おとぎ話的展開の発明
  妙薬に隠れたとげ
  ペローが変えたこと、ペローが変える前のこと
  謎に満ちたセニョール・ストラパローラ
  心の内に潜む楽観主義にまつわる科学
  さらに気分を高揚させる展開
  二種類の現代版おとぎ話
  おとぎ話的展開に対する懐疑の声
  おとぎ話的展開を自分が利用するには

 第8章 苦悩を癒す
 シェイクスピアの「ハムレット」
 悲しみを解消する発明
  「ハムレット」の革新的技法
  陰謀のない奇妙な悲劇
  陰謀を止める力
  苦悩がもたらすもう一つの問題
  罪悪感を癒す
  悲しみを解消する発明を自分が利用するには

 第9章 絶望を払いのける
 ジョン・ダンの「歌」
 心の目を開く発明
  ダンの発明の起源
  ありえない内容の詩
  ありえないものが見える科学的な仕組み
  サイケデリックな感覚に至る科学的な仕組み
  詩が生み出すサイケデリックな感覚
  心の目を開く発明を自分が利用するには

 第10章 自分を受け入れる
 曹雪芹の「紅楼夢」、荘子の「渾沌」
 胡蝶の夢に浸る発明
  樹皮紙の古写本が教えてくれたこと
  渾沌の物語に使用された設計図
  荘子は何を書いたのか?
  自己受容の神経科学的な仕組み
  中国の小説というテクノロジー
  別世界の夢
  二つの心を持つ道
  胡蝶の夢に浸る発明を自分が利用するには

 第11章 悲痛を撃退する
 ジェイン・オースティン、ヘンリー・フィールディング
 愛情のよろいの発明
  旅に出るドン・キホーテ
  戻ってきた狂気
  救済に駆けつけたこの人物とは?
  「トム・ジョウンズ」の薬効
  ジェイン・オースティンによる「トム・ジョウンズ」分析
  自由間接話法
  自由間接話法を採用したジェイン・オースティン
  オースティンの小説が脳に作用する仕組み
  愛情のよろいを自分が利用するには

 第12章 人生を活性化する
 メアリー・シェリーの「フランケンシュタイン」、現代のメタホラー
 ストレスを変換する発明
  フランケンシュタイン博士の発明
  別種の恐怖
  最初の発見
  心の力を高める発見
  恐怖へ没入させる設計図を反転させた「フランケンシュタイン」
  ストレスを変換する発明を自分が利用するには

 第13章 あらゆる謎を解決する
 フランシス・ベーコン、エドガー・アラン・ポー
 仮想の科学者の発明
  謎を解く
  探偵たちの新たな論理
  ベーコンの誤り
  新たな「ニュー・アトランティス」
  ポーの新たな設計図
  学習の科学的な仕組み
  予測を誤る読み手
  最後の謎を解くには

 第14章 自分を高める
 フレデリック・ダグラス、聖アウグスティヌス、ジャン=ジャック・ルソー
 人生を発展させる発明
  ダグラスの以前の考え方
  ダグラスの転向
  ダグラスが求めた第二の自伝
  第二の設計図
  ダグラスが両方を採用した理由
  二つの成長方程式の融合
  人生を発展させる発明を自分が利用するには

 第15章 失敗から立ち直る
 ジョージ・エリオットの「ミドルマーチ」
 感謝の気持ちを増幅させる発明
  失敗を癒す最初の試み
  感謝の文学テクノロジーを改善する
  近代文学に見られる反対の回路
  ジョージ・エリオットの革命
  感謝の気持ちを増幅させる発明を自分が利用するには

 第16章 頭をリセットする
 芥川龍之介の「羅生門」、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」
 信念を再検討する発明
  だまされやすさを生み出す神経科学的な仕組み
  洗脳を解く発明の起源
  さらに曇りのない視点を求めて
  信念を再検討する発明を自分が利用するには

 第17章 心の安らぎを手に入れる
 ヴァージニア・ウルフ、マルセル・プルースト、ジェイムズ・ジョイス
 意識の流れを川岸から見る発明
  新たな治療法に至る最初のステップ
  神経過敏の問題に対処したウィリアム・ジェイムズ
  新たな治療法の開発
  ウィリアム・ジェイムズに同調するウルフ
  意識の流れ
  意識の流れを描く小説
  ジョイスとプルーストのスタイルの違い
  ヴァージニア・ウルフによる意識の流れ
  ウルフの文学スタイルが効果を発揮する神経科学的な仕組み
  意識の流れを川岸から見る発明を自分が利用するには

 第18章 創造力を育む
 「くまのプーさん」、「不思議の国のアリス」
 無秩序な語り手の発明
  夢想に関する発見
  心の遊びの科学的な仕組み
  童謡がもたらす即興演奏的効果
  新種の児童文学
  ルイス・キャロルの「そうだね、それなら」の物語
  即興能力を高めるイノベーションとミツバチたちに出会う
  無秩序な語り手を自分が利用するには

 第19章 救いの扉を開く
 「アラバマ物語」、シェイクスピアの革新的な独白
 人間性をつなぐ発明
  その引用句の成り立ち
  エマーソンと「ハムレット」
  この作用をもたらす神経科学的な仕組み
  その後の進展
  小説のなかの独白
  さらなるイノベーション
  人間同士をつなぐ発明を自分が利用するには

 第20章 未来を書き換える
 ガブリエル・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」、フランツ・カフカの「変身」
 革命を再発見する発明
  新世界の始まり
  再発見の科学的な仕組み
  集団による再学習
  「百年の孤独」におけるコペルニクス的再発見
  「百年の孤独」がもたらした革命
  ボルヘスを再発見した「百年の孤独」
  革命を再発見する発明を自分が利用するには

 第21章 賢明な判断を下す
 アーシュラ・ル・グウィンの「闇の左手」、トマス・モアの「ユートピア」、ジョナサン・スウィフトの「ガリヴァー旅行記」
 二重の異邦人の発明
  偏見を打ち砕く文学
  従来の旅行物語の欠点
  トマス・モアが発明した新たな旅行記のスタイル
  無理にでも判断を下し、当然の報いを受ける
  判断の保留をさらに長引かせる方法
  二重の異邦人の発明を自分が利用するには

 第22章 自分を信じる
 マヤ・アンジェロウの「歌え、翔べない鳥たちよ」
 自分の信念を選択する発明
  自信の起源
  知恵を受け入れる仕組み
  知恵に関する次の発明
  マヤ・アンジェロウの発見
  かつてないほど真剣な実存主義芸術
  実存主義的なプタハヘテプ
  自分の信念を選択する発明を自分が利用するには

 第23章 凍りついた心を解かす
 アリソン・ベクダル、エウリピデス、サミュエル・ベケット、T・S・エリオット
 治癒の喜びの発明
  悲喜劇の謎に対するベクダルの回答
  感情鈍麻に対する間違った治療法
  エウリピデスの先駆的な治療法
  1949年のエウリピデス
  治療法を完全な形で提供する
  幸せへと向かう展開
  治癒の喜びの発明を自分が利用するには

 第24章 夢の世界を生きる
 ティナ・フェイの「30 ROCK」、少しばかりの反事実的思考
 望みをかなえる発明
  「ドン・キホーテ」のテクノロジー
  「ドン・キホーテ」に対する脳の反応
  成功を収めたドン・キホーテとは?
  「喜劇的な目くばせ」の起源
  夢をかなえる第二の要素
  「喜劇的な目くばせ」と「現実の微調整」のダブル効果
  夢を実現する科学
  望みをかなえる発明を自分が利用するには

 第25章 孤独を和らげる
 エレナ・フェッランテの「リラとわたし」、マリオ・プーゾの「ゴッドファーザー」
 幼年時代のオペラの発明
  音楽の力
  オペラのイノベーション
  物語のなかに組み込まれた音楽的物語が持つ力
  モンテヴェルディの音楽技法の科学的な仕組み
  悪評に至った経緯
  フィクションに移し替えられたオペラ
  ペニー・ドレッドフル独自のイノベーション
  ペニー・ドレッドフルの後継者
  「ゴッドファーザー」で健康を改善する
  友人づくりを支援する文学の力
  幼年時代のオペラの発明
  仲間に加わる読み手
  
 終章 明日を発明する

 付録 本書の密かな歴史
  消えた教師たち
  教師たちの生徒
  古代の知恵にたどり着けた詳細な理由
Simon & Schuster「Wonderworks: The 25 Most Powerful Inventions in the History of Literature」 2021年3月

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