【感想・ネタバレ】面白すぎて時間を忘れる雑草のふしぎのレビュー

847円 (税込)
423円 (税込) 12月31日まで

2pt

4.0
9件

あらすじ

踏まれてみたり、寄生したり、あえて枯れてみたり…どんな雑草もボ~ッと生えてるわけじゃない!雑草たちのバラエティに富んだ命をつなぐための「知的なたくらみ」をユーモアと愛情あふれる文章で紹介する本。どうして炎天下でも枯れないの?なぜ横に横にと生える?地下に花を咲かせるメリットは?――全部、理由があるのです!◇「上に伸びる」だけが能じゃない◇「均一にそろわない」という強み◇ 甘い蜜、きれいな花には「裏」がある◇ 招かれざる昆虫に“お引き取り願う”ために◇「刈られるほど元気」になる奇妙な進化◇全滅を避けるための「だらだら作戦」◇「メリットのある相手」をシビアに選別◇「図鑑の分類」に収まりきらない自由さ◇冬眠ならぬ「夏眠」で負け戦を回避◇「時代遅れの強さ」を体現……読めば「身の回りの雑草」の見え方が変わります

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読みやすく植物が好きな人には面白い話が多かったです。本を読んでいる間、庭の雑草取りをしながら「わたしは彼らの生存戦略にまんまとはめられているのかもしれない」などとワクワクしながら楽しく雑草を抜いていました。
個人的にはススキがとても好きで、ススキの話と、外来種セイタカアワダチソウの不思議が面白かったです。
普段から植物が好きで色々育てていますが、雑草の持つ未知数の性質には改めて驚かされます。一つ気づいたのは、私たち人間は雑草をとったりして植物をコントロールして生きているつもりになっていますが、大きな目で見ると雑草はそれに応じて進化しており、そう考えると雑草から見た人間は害虫と変わらない存在であり、人間を含む害虫によって絶滅させられないように常に生態を変化させているというところです。人間も昆虫や家畜動物などと同じ自然物の一つであり、植物によって生かされてるのですね。
これからは雑草の見方が変わりそうです。

0
2024年07月12日

Posted by ブクログ

本書では題名の通り雑草が中心に扱われているが、雑草に限らず植物、そしてもっと幅広く生物の生態や進化は本当に不思議で、そして精密な世界だなと思う。よく言われることではあるが、絶妙なバランスの上に生物の多様性が成り立っていることを考えると、やはり人類はもっともっと環境に配慮した生活をすべきなのだと思う。みんなができることを小さなことでも積み重ねていくだけでも今よりはよい方向に向かうと信じて努力したいものだ。

0
2024年01月28日

Posted by ブクログ

雑草なんていう大雑把な呼び方が申し訳なくなるほど、植物の強さや順応性に感心してしまった。
環境に合わせて進化してきた植物。周りの様子が見えてる?何か聞こえてる?と思ってしまう。
そうじゃないなら、なんでこんなにも巧みに姿を変えていけるのだろう。不思議だわ。
たくさんの植物が紹介されている締めくくりに、◯◯に学ぶという一言があって、それが的を射ていてよかった。
お気に入りは、オオバコに学ぶ「どんなときでもプラスに変えられない逆境はない」。
暖かくなってきたし、じっくり草花を観察したくなってきた。

0
2025年03月09日

Posted by ブクログ

日本の植物学の父と称される牧野富太郎は、「雑草という草はない」と言ったという。
著者によれば、雑草が生えている場所は植物にとって過酷な環境であり、そこに生えている雑草とは選ばれし成功者なのだという。
彼らの生存戦略の多様さと奇抜さが、わかりやすく、面白く描かれる。 
雑草が、そして生きとし生けるものが、ちょっぴり愛おしくなる本。

0
2024年06月09日

Posted by ブクログ

『雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々』の方が、研究室の学生さん達の様子も描かれていて、さらに読みやすいかもしれない。
雑草学とか、植物とかは全く初めてというような文系さんにはそちらの方もおすすめかも。

でも、もし、高校生の頃にこの本に出会っていたら、こういう研究もあるんだ、研究って面白そう、と思ったかもしれない一冊。

0
2024年01月18日

Posted by ブクログ

植物学の父と称される牧野富太郎の「雑草という草はない」という刺すようなパンチラインからの導入でワクワクしながら本書を読み進めました。
20種類の雑草から様々な生き方を学ぶ。
生き方に答えがないことを知っている「雑な草」はまさしく現代人の師となる存在だと知りました。
p222からはじまるオニタビラコという雑草学ぶ「個性があるのは多様性の維持が正解だから」。第5章のこの節は
人生観をまた一つ深くしてくれたように感じました。

0
2023年12月20日

Posted by ブクログ

稲垣先生の雑草の本が好きなので本書も期待して読み始めた。
20種類以上の雑草について生存戦略の術が説明されている。
ほかの著書との重複もあるが、初めて見る話も多かったため新たな学びを得ることができた。
雑草の性質をヒトの営みに活かす教訓を学ぶような書き方になっているが、全テーマに学びを設定するのは少し無理がある気がするし、説教っぽさもあってあまり好きではなかった。しかしこれを差し引いても十分におもしろい一冊だと思う。

<特に気に立った部分>
・64ページ「花とハチの関係はまだまだ謎が多い。ただ、ホトケノザは蜜の量をばらつかせていることが知られている。」
→有名な心理学の連続強化と部分強化の実験を思い出した。部分強化は人間的な文化だと思っていたが植物でもおこなっているという点は驚きがある。

・78ページ「セイヨウタンポポが増えて、ニホンタンポポが減っているとすれば、それは日本の自然が失われているということにほかならないのだ。」
→この文だけ抜き出すと主張がわかりづらくなってしまったが、要するに外来種のセイヨウタンポポが在来種のニホンタンポポを駆逐して減らしているのではなくて、先に日本の環境の変化があったことで、セイヨウタンポポに有利な環境が増えて、ニホンタンポポに有利な日本の自然が減っていると言っている。視野を広く持たなければならない。

・90ページ「つまり、雑草にとっては、畑の方がより困難な場所なのである。」
→水田と畑の比較をしている。どちらも作物を育てる場所で同じような位置付けに見えるが、管理方法とその時期が大きく異なる。水田の場合は作物が決まっているため毎年同じものになるが、畑の場合は多様な作物を育てる余地があるため、雑草から見ると生存戦略が異なる。同じように見えても本質が異なるという学びがあっておもしろい。

・190ページ「ただやみくもに進化すればよいというものではない。」
・206ページ「常に新しいものがよいとは限らない。ときには、古いシステムの方が力を発揮することもあるのである。」
→非常に共感できる。便利そうな新しいITシステムを導入すれば良いというわけではないし、新しくてイケてると言われている技術が毎回有利というわけでもない。冷静に妥当性を評価する必要がある。

0
2023年03月05日

Posted by ブクログ

雑草の生き方は適当さが適度

いろんな戦略をとる種がいるが、全ての種で、今の戦略に辿り着くまでに無数の失敗(死)があったのだろう

多様性を保っていれば環境変化にも対応できるって事だけど、対応できないやつが死んでしまうって事

今の人類に当てはめて考えると、多様性を重んじて生活してる多様な奴らは「いざという時」のトライアンドエラーの数になる

自然界では一人勝ちは長く持たないが、今の人類は一人勝ち状態だ。人類が「自然界」の中に含まれているかが論点な気がする。

0
2024年04月17日

Posted by ブクログ

雑草について、その生存戦略から生態を読み解く本
内容は平易
光合成の回路とか、古の記憶が呼び覚まされた

0
2023年09月06日

「雑学・エンタメ」ランキング