【感想・ネタバレ】アフリカ―資本主義最後のフロンティア―のレビュー

あらすじ

いまアフリカに、世界中の熱い視線が注がれている。「大虐殺の地」ルワンダは「アフリカのシンガポール」を目標に急成長。マサイ族の生活も携帯電話の普及で一変した。タンザニアやボツワナは、資源をテコに「中進国」への戦略を描く。不幸な歴史に苦しめられてきた豊かなる大地で何が起きているのか。大反響を呼んだNHKスペシャル「アフリカンドリーム」の取材チームが深層に迫る。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いまアフリカに、世界中の熱い視線が注がれている。「大虐殺の地」ルワンダは「アフリカのシンガポール」を目標に急成長。マサイ族の生活も携帯電話の普及で一変した。タンザニアやボツワナは、資源をテコに「中進国」への戦略を描く。不幸な歴史に苦しめられてきた豊かなる大地で何が起きているのか。大反響を呼んだNHKスペシャル「アフリカンドリーム」の取材チームが深層に迫る。


主に東アフリカ
第1章 携帯電話を駆使するマサイ族(ケニア、ウガンダ)
第2章 「悲劇の国」が「奇跡の国」に(ルワンダ)
第3章 中国企業アフリカ進出最前線(エチオピア、サンビア)
第4章 地下資源はアフリカを幸福にするのか(タンザニア、ボツワナ)
第5章 経済が破綻した国の日常(ジンバブエ)
第6章 「格差」を経済成長のドライブにする国(南アフリカ)


様々な事情はあっても発展の道を進んでいるように思える東アフリカ。
今後はアフリカ大陸内での格差がますます広がっていくことだろう。

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2019年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アフリカ…

アフリカと言えば、貧困と紛争、エイズ、スラムといったイメージがうかぶだろう。マサイなどの、昔ながらの狩猟生活を続ける原始的な人々を思い起こす人もいるだろう。

ところが、今アフリカは大きな変化をとげている。
マサイが携帯をもち、ルワンダの首都はすさまじい経済発展をとげ、人々はインターネットでグローバル市場の取引価格を確認して物を売るようになったという…。
いま、アフリカで何がおきているのか。
その好奇心から、NHKのディレクターたちが一年をかけ、エチオピアから南アフリカまでを旅し、生のアフリカとそこで暮らす人々の思いとエネルギーを、感じたままに伝えようと描き出された取材記だ。
ディレクターたちがアフリカの人々の日々に寄り添い、彼らの直面する発展と数々の問題の本質を見据えようと試みながら、アフリカの今を物思う。
その取材態度にとても好感がもてた。

本書は六つの章で構成され、取材班は合計9ヶ国の国々を周っている。

一章ではまず、携帯をもつようになったマサイ達から、アフリカの人々と通信技術、そしてグローバル企業との関わりを見つめている。

ニ章ではルワンダの首都の奇跡的な経済発展の立役者達から、内戦を経験した人々の光と闇をみつめている。過去に殺し合った民族の間に横たわる影は、いまだ色濃い。だが取材班はそこに希望も見いだしていた。

三章は、ひとつの国家まるごと携帯を普及させる巨大プロジェクトを勝ち取った中国企業をみつめながら、一足二足先をゆく中国とアフリカの人々の夢を追う。

四章は地下資源のお話。地下資源は先進国の企業により、アフリカの市場を介さず持ち去られてゆく。新植民地主義とも言われる彼らに対抗し、自分たちの力で金を掘るタンザニア人、国内市場を遠させることで豊かになろうとするボツワナ政府。アフリカの底力と未来への希望を感じさせる。

五章六章は、隣り合う両極端の2つの国のお話。大統領の失策により、経済が破綻し、90パーセントの人々が失業と最悪の貧困にあえぐジンバブエ。人々は夢を求めて、危険をおかして隣国南アフリカに向かう…。そこには希望と闇があった。

アフリカ、私たちの知らない人々の暮らしと未来への希望。
あなたもアフリカの今を覗いてみませんか。

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2011年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

南アフリカに出稼ぎにきた人の話のところは、実際にテレビで見ていた。
アフリカの希望の国、だってさ。
不法移民でも、国力をつけるために受け入れている国。そのせいで格差がすごい。

ケータイが日常に浸透したマサイ族。
ライオンが牛を食おうとしているのを見つけた人が、近所の人に電話しまくって、みんなでライオンを撃退した話はよかった。
西部劇みたいな世界と、現代のハイテクの融合。
ケータイのプリカを使って送金ができ、ケータイショップがプチ銀行のようになっている話には驚いた。家族を大事にする文化があり、それまでは出稼ぎをしていなかったけど、ケータイで話ができるから、男たちが出稼ぎに行くようになったということも。

アフリカには、中国人の進出が激しいと知っていたけれど、大卒で職にあぶれた人が必死になっているというのを知って、納得した。確かに大卒者は多すぎるから。しかし、彼らの住環境は、中国国内の出稼ぎ労働者と同じレベル、プレハブ小屋にバケツ。だけど、給料はばつぐんにいい。3~5年働いて中国に戻って、家が建つレベルだとか。アフリカの現地の人からは、大卒のインテリが田舎の第一線で働いてくれていると感謝されてもいるという。すごいわ。

ルワンダの内戦の話もすごい。いまや、出戻り族が政治を動かし、ものすごい経済復興をしているとか。だからこそ、二つの民族が未だにいがみあってる。けど、それでは国が発展しないから、協力しあおうという動きもあるけど、なかなかうまくいかないらしい。それってアメリカの白人と黒人がたどってきた道と同じじゃないか。歴史は各地で繰り返すのだな。

アフリカのどこだかの国で漁業が盛んだとか。けど、魚をとりすぎて、ピンチという話や、アイスランドの噴火の影響で出荷できないとかもすごい。グローバル、ボーダレスな世の中なんだなあ、と。

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2011年03月18日

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