【感想・ネタバレ】官僚の責任のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

官僚を追い出された改革派とよばれた元官僚による、霞が関で官僚がどのような思考回路で働き、問題があるのか述べられた本です。
縦割り行政にようる構造から、官僚は国益ではなく省益のために動こうとすることで、全体的に俯瞰して政策を作ることができなかったり、同じ目的で作る機関を2つの省が同時に作ることで無駄な金と人、時間が割かれることの問題について述べられていることに関しては、東大法学部の出身者が多く、多様性が少ないことが原因だと思います。
また、日本人は海外の人に比べ哲学が思考の土台に乏しいことも成長を妨げていると思います。海外の経営者はよい製品は高くても買うが、日本企業はコストを下げるように下請け企業に求め、中国に乗り換えることをちらつかせて脅します。だから日本の中小企業は伸びるべき企業は伸びず、政府が無理して中小企業を救うために、代謝が進まず海外に後れをとってしまうと述べていました。
また、官僚の出世や天下りなど普通はおかしいことも、上司が絶対とか、自分の将来の安泰のためにおかしいことをしてしまう官僚が多いことは問題であり、評価制度を実力主義に変え、国のために考える人が評価される官僚組織が大切だと思いました。自分のことしか考えていない官僚が多いことには驚きました。
世界の変化が激しい今、日本の霞が関は全く変わるスピードが遅く、このままではどんどん遅れていくと考えざるを得ないと思います。これから内部から変えられるようにする意志や行動が大切だなと思います。

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2020年06月28日

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