あらすじ
神様の通う屋内釣り堀カープ・キャッチャーの景品棚には、高得点でもらえる伝説の白い箱があった。箱の中身を知りたいバイトの明、箱を狙う父親、店主を脅す女性、幽霊を撮影する兄妹、謎のヒツギム人らが釣り堀に集う時、運命は動く。一匹の鯉を巡り、悩める者たちが人生をかけた大勝負。怒涛の展開で大興奮、超絶技巧、名手道尾秀介の人生を変えるミステリー。
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Posted by ブクログ
零細な釣り堀とそれがある街を舞台に、個性の強い人々がそれぞれの思惑に翻弄される物語
(簡潔に説明するのが難しい作品…)
文庫版は最初のページに
登場人物が描かれたタロットカードがあり、序盤各人の登場シーンはそれを見ながらなんとなくの人物像をイメージできた
読み終わった後にもう一度タロットカードを見ると、絵の細かいところの意味も分かっておもしろい
登場人物たちの
忘れられない記憶や、邪な狙い、不安や懸念、期待などが目線を変えて語られるので
読者としては俯瞰して状況を把握するかたちになる
彼らの思いが絶妙にすれ違って、思いがけないかたちで噛み合ってしまったりするのが楽しくて仕方なかった
あと個人的にどハマりしたのが、ふざけてるとしか思えない"ヒツギム語"の言葉あそび
こういうのとても好き
以下、好きなヒツギム語の抜粋
根性 タフマン
悪さ ルパン
プライド ミキイマイ
母親 フグタ
弟妹 イソノ
恥 ハニカム
受け取ってくれこの宝を シノゴノイワナイノ
うそだ デマカス
あばよ シンゴ
お兄ちゃん タツヤ
弟 カズヤ
母さん ピンコ
ただいま イソジン
馬鹿 コサジノウ
ゲラゲラ笑えて最高でした!
Posted by ブクログ
わたしはすきです!!
シッゲル・ムーロイとかタツヤとカズヤとか、、
最後のサーモン・キャッチャーにグッときて笑
ひっくり返すと別の顔を見せる人形と
あの子に似た柄を持つ鯉と、
見えない物への期待とか、知らない有名なことはたいしたことじゃない事なんだ、とか。
私はすごく哲学的に(勝手に)読んでしまいました。