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まず目次を見て、身近ではあまり聞かない国籍の人ばかりだなぁという印象。
北マケドニア、バルバドス、アルメニア、東ティモール、セネガル、エストニア、コンゴ民主共和国、などなど。在留人数の少ない国の人を中心にインタビューをし、本作を執筆されています。
日本にやって来た理由も出稼ぎ、宣教師、難民としてなどさまざま。読み終えた感想の一部として、著者の以下おわりのことばがしっくりきた。
『どの人生にも驚くべき局面があり、どの人生にもキュンとなる部分があり、にんげんのドラマはまったく果てしない』
20人の今と、ルーツをたどる話にほんの少し触れただけですが、とても深い大切な話を聞かせて頂いたことを感じた。
そのどれもに強く引き込まれました。
遠い国の風景にワクワクしたり、彼らの目線を通して意外な日本の姿に気づかされたり、彼らやその家族の生きる姿勢に背筋が伸びるような場面もあった。
そして、痛ましく悲しい歴史など無知であることも自覚しました。
彼らだからこその着眼点や感じ方があっておもしろかったし、初めて知ることもいっぱいでした。
読みやすく端的でわかりやすく、スキマ読みにもピッタリ!
金井さんのイラストも味があって好き♪
一人一人の人間ドラマが愛おしくなってきました。
もし続編がでたら読みたいです。
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タイトルどおり「日本に住んでる世界のひと」の中から、「住んでる人が少ない」「住んでる理由のバリエーション」「なじみ深い」の順で実際に著者自身が取材し描いた18組20人の似顔絵やイラスト付きインタビュー集。
どのエピソードひとつとっても、驚きがありその人だけの経験や偶然の巡り合わせ、唯一無二の人生があることに心が動かされるし、もっともっと世界のことを知りたい、知らなければならないと思う。
「人生の持ち時間」のことを考えると、じっとしていられない気持ちにもなるけれど、日本に住んでるひとりのひととして、できることをしていこう。
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途方もない努力をしながら日本に住む外国の方々…頭が下がります。
☆海面上昇問題に直面するモルディブ。
☆横浜中華街育ち、元不良の料理人。黄成恵さん。日本で生まれてずっと税金も払ってるのに、選挙権がないのは不公平な気もするけど、どうせ今の政治家に、投票したい人なんていない。
☆チェミョンラン。すぐ帰るつもりが75年、川崎のハルモニ。差別をやめてぷるこぎを食べよう。
☆アイスランド出身アルナイェソンさん。人口が少ないからいろんな仕事を掛け持ちする。よーし、今日も世界を平和にするための仕事をするぞ!
☆エンゲルさん(中国、内モンゴル自治区)東京で起業した人、ルーツは草原の遊牧民
出身を聞かれて、何の迷いもなく、答えられる人は、それがいかに呑気なことか自覚していない。世界には、自分のルーツをどう表明したらいいかの葛藤を抱えて生きる人がたくさんいるのだ。
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最近、お気に入りの金井真紀さんの2冊目。
日本に住む世界の人達の生活にスポットをあて取材する金井さんのルポとイラスト。ストリートアーティストや料理店の店主だったり、時には日本に駐在する大使館に紹介してもらったり大使直々取材に応じてくれたりと、積極的に飛び回る。この人の行動力とコミュニケーションスキルの高さに目まいがしそうです。
生活の他に、差別、地球温暖化、民主化運動、国の抱える深刻な問題や歴史。国から命を狙われて数奇な運命で日本にきた人だとか、いまだ難民認定されないなんて最悪。
特に、東ティモール、ミャンマー、コンゴ民主共和国の方の話には感じ入るものがありました。
ほんわかムードの読み物だと思っていたのですが日本に住んでる世界の人から問題提起してくれて意識改革しなければと思う実に深くて濃ーい内容でした。
金井さんもこの取材をきっかけに「難民・移民フェス」とかアクション起こしているそうでこれからどんな方面で活躍していくのか目が離せなくなりました。
18組20人の話だけでは足りませんので続編も是非描いてほしい。
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この本を読んでいたのは毎朝の通勤電車の中でした。そうだな…一回に読むのは4人ぐらい。本書に登場する「日本に住んでる世界のひと」はだいたい20人だから、一週間の平日の朝、40分ぐらい、毎日、世界のひとの話を聞いた気分になりました。その一週間の間、その日一日がいつもより明るくポジティブな気持ちになったのです。「日本に住んでる世界のひと」効果、すごいです。読み終わるのもったいなくて、読むスピード制限したのですが、でも3月第1週はスペシャルウィークでした。20人の日本に来た経緯、日本に来るまでの事情、日本に来てからの苦労、そのどれもが語りつくせない物語であり、それをすべて受け止めて日本での暮らしを楽しんでいる姿勢に心が動いたのです。差別、弾圧、無視、難民にとって難しい国である日本を受け入れてくれてありがとうございます。「日本に住んでる世界のひと」が日本を受け入れてくれているぐらい、日本はみなさんを受け入れているのだろうか?人を知ることは、世界を知ること、世界を知ることは人生を太くすること…3月の朝の光の中でそんな気持ちになりました。自分にとっては一週間の特別な朝の時間でしたが、この一週間は著者の長年の取材によって生まれています。書いてくれた著者と出してくれた編集者に感謝します。ありがとうございます!
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偶然金井真紀さんの本を続けて読みました。
これは 日本に住む外国の人のお話し
祖国にいると殺されちゃうので 日本にやってきた話しがすごい!
こわい夢見そう!
韓国や中国の人の話し聞くと 日本もひどいことしたんだねえ!
日本は 安全でいい国です。
なんて ちょっと前の時代のこと考えると言えない。
それでも今は たぶん安全
なんで難民申請受け付けないんだろう
帰化とか認めたら 若い人が減った問題も解決するんじゃなかろうか
せめて 難民申請くらい認めようよ!
国に帰されたら 殺される人もいる。
日本って融通の効かない国だねえ!
なんとかならないもんだろうか?
と思いました。
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金井真紀さんのホワッとした気持ちにさせる、描く方描かれる方ともに人柄が滲み出るようなイラストの表紙。
金井真紀さんが発起人のお一人である移民難民フェスで購入した。
短いインタビュー集のようですらすら読めると思ったが思いのほか、内容が重すぎて、一気に読み進めることができず二ヶ月近くかかりました。
どの方のお話も強いインパクトがあり、金井真紀さんがお話聞きながらどのように応対したものかの戸惑いも伝わる。
見た目、装丁から、こんなバライエティの方々が日本のあちこちにいろんな理由と過程を経て住んでおられるのだなと察する以上に、お一人お一人の個人や家族の歴史、背負う国の歴史、日本に来てからのご苦労されている方もあり、そして、それでも明るく笑顔とユーモアを示される。
具体的なコトを書かず、一人でも多くの方にこの本手にとっていただき、私のように、世界の人々の間を漂い自分をこの国を顧みるスティルな旅をしていただけたらと願うばかりで、そしてこれらの、そしてもっとたくさんの方々との出会いから移民難民フェスを立ち上げた金井真紀さんの底力に感銘を受けた。
こういう本が、課題図書(という制度が必要なのでしたら)とか、サブテキストとか、教科書でしようかいされて、嘘と偽善に塗れた多様性とか差別のない、、みたいな教育とさしかわればよいのではないでしようか。
さまざまな問題を克服し日本という偏りのある国でやりたいコトを見つけて行動、実践されている世界のひとと比べ、言葉の問題もない、ビザもいらない、教育も受けておりパスポートも保険証もなにとかも持っている私がなんと無為に過ごしていることか、、、
まずは一冊出しましょうという本作のようなので続編も期待しています。
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海外旅行はしても、実際に海外で働いている人は私の周りにはいない。実際に日本に住んでる世界の人は、自分の意思で行動して生活している。難民申請中だったり、家族の為に出稼ぎに来たり、日本の法律がそんな人たちに優しくなくて情けない。私の近くにいるはずなのに、見えていない。
私はもっと優しくなりたい。
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縁あって日本に暮らす18組22人の人々の人生と想いが詰まった一冊。
金井さんのほんわかとしたタッチのイラスト、難解な言葉はなくやわらかな文章。表紙や中をぱらぱらと見たら、なんか楽しそう、って思いますよね、きっと。
でも、そこで語られる内容はとてつもなく深く重いものもあります。
ミャンマーやコンゴの悲惨な事実に涙し、アイスランドやエストニアの進んだ社会に感心したり。
特にコンゴで悲惨な体験をし日本で難民申請をしながらも未だに認められぬどころか働くことさえも拒まれているジャンクさんの姿に、日本人としてこの国がしていることに恥ずかしく身が縮む想いもします。
でも、ここに紹介されているみなさんのその姿には、勇気を、人間の素晴らしさを感じさせてもらえます。
おすすめです。
Posted by ブクログ
「海の向こうの出来事も、この島で起きている問題も、知らないことで満ちている。」
日本に住んでいる世界の方々の様々な人生が語られる
著者の丁度良い距離感が温かい
そして日本の良さや、嫌な所を改めて考えさせられる
Posted by ブクログ
壮絶な過去を経た人ほど、淡々とした口調で振り返るのだと、感じ入った一冊。
著者の巧みな質問力と絶妙な距離感(近すぎても、見えなくなることがあると思う)が、この本に出てくる主人公たちの過去語りを容易にしている。
ただ、容易になったからといって、一人一人の過去が安泰だったことを意味しない。むしろ逆で、人によっては金井氏のインタビューを受けていること自体が奇跡といえるような人生だった人もいる。
金井さんが泣きそうになったところでは、私も思わずほろりと来てしまった。
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ここに書かれていることが全てではないと思うけど、世界にはいろんな人がいていろんな文化があるんだなと思う
戦争や殺戮の話にもふれられていて、それらは昔の話ではないという事もわかる
何かの縁で日本に来たのかと思うと感慨深い
Posted by ブクログ
タイトルの通り、「日本に住んでいる世界のひと」にインタビューをし、その半生や日本での生活を描いている。インタビューそのものは短くまとめらているものの、その人生の濃さはしっかりと伝わってくる。楽しい話よりも、苦しい話の方が多いように思うが、その苦しさを放っておかずに、この本を出発点として、いろいろな国のことを学んで欲しい。
広島県にお住まいの方の話も出てきて、身近にいる「世界のひと」を感じられるかも。
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想像以上にたくさんの外国人が日本に住んでいて、それぞれいろんな経緯があって、それは本当に壮絶なものもあれば、気楽に移住してる人も。
ただやはり総じて日本は平和な国なんだと改めて感じた。
そして世界は繋がっている。
外国のあれこれは関係ないなんてことはなく、微力だし、何ができるわけではないけど、視野だけは広くありたい。
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とまれ、モルディブには膨大な数の島がある。とはどういう意味だろう?
チャペルの結婚式ってサウンドオブミュージックからだったんだ?
出身聞かれることに戸惑いがない人はのんきなのかもしれないが、それだけ幸せなことだし、そのどうでもいい感じにまた救われるのだろう
最初、途中で読むのやめようとしていたけど、日本とは違う発想に触れたいと思い直して読んだら面白かったです
北マケドニア、モルディブ、バルバドス、アルメニア、モンゴル、東ティモール、セネガル、ミャンマー、エストニア、コンゴとなかなか接する機会のない国もあり、へぇ!となることもあったし、中には凄惨な環境で、いかに日本が恵まれてるかを思い知ることも。
セネガルの相撲の力士の登場シーンは探して見たい
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インタビューする人のチョイスが素晴らしいと思った。
出身国がさまざまで、抱える事情も日本にきた理由もさまざま。
日本に住んでいる外国人、というと、半分くらいは日本好き(あるいはアニメ好き)で、のこり半分は日本人と結婚したから、なんだろうな、くらいに思っていたので(←この考えもいかがなものかとは自分で思うが)、そうじゃない人のケースは特に興味深かった。
激しく心揺さぶられたのは、在日のおばあさん、コンゴから避難してきて難民申請中の方、ミャンマー人の女性。それからイエズス会。
特に、コンゴの方のケースは、なんだか、日本という国に猛烈に腹が立って、悔し涙がにじんだ。日本に限らず、難民申請中のすべての人がそうだけれど、働きたいのに働けないって辛すぎる。
在日のおばあさんが日本にやってきた方法(密航)と状況は、つい最近読んだ朴沙羅さんの「家(チベ)の歴史を書く」の親戚の方の体験とまったく同じだったので驚愕した。そうか、あれは特殊な例ではなかったのか、と思った。なんてことだ。
彼女のストーリーの最後に登場する日本のヘイトスピーチについてはまったく「情けない」としか言いようがない。
標語の「さべつをやめて ぷるこぎを食べよう」はいいなぁ。すごく気に入った!
こういうのを読むと毎回思うのは、私も困っている人に迷わず手を差し伸べることができるだろうか?ということ。
路上で途方に暮れている留学生の女の子にケーキを食べさせてあげて目的地に連れていくくらいはすると思うけど、たとえばコンゴのケースのように、公務員をしながらひそかに命の危険にさらされている民主運動家にビザを手配するとか、たとえその権限やツテを持っていたとして、できるかなぁ、と疑問。
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コンゴ共和国の人が民主化運動に参加したという理由で、父、母、甥を殺されたということを淡々と語る……。この苦しみを前に自分の悩みはあまりにもちっぽけだ。悲しい話だけではない。多様で深いインタビュー集。
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自分の無知さと、ちっぽけさを痛感する、もっと隣人の事を知らなくてはダメだ気付くことのできる本
本に登場する世界のひとがみんな素敵で明るく希望がある、重たい過去も厳しい現実も乗り越えてほしい、寄り添える日本になるためにできることはやっぱり知ることから始まる。
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面白かった。今までの人生で関わったことのないような国の人達のそれぞれのバックグラウンドや思いを知ることができた。世界は広いし、自分の知らないことだらけ。ミャンマーや、コンゴ、東ティモールの話を読むと、日本は平和ボケしてるなあ、と思う。自分には関係ない、ではなく、まずは知ることが大事。
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18組20人の『日本に住んでる世界のひと』たちは、しなやかに生きていると感じた。
同じ地球に住みながら、ひとりとして同じ生き方はないのだと、当たり前のことを当たり前に実感させるお話だ。
これをきっかけに、自分の世界が少し広がると思った。
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著者のほのぼの系なイラストとレポート、毎回癒されます。
しかし、今作は難民という視点では鋭い切り口で発信しています。佐々涼子さんの「ボーダー」と合わせて読んで欲しい!
その他にもいろいろな歴史や国の背景を抱えた人たちの物語がたくさん詰まっている良本です。
Posted by ブクログ
色々な人が日本に来て住んでる。様々な事情があって。
帰ったら迫害を受け殺される難民もいる。
そんな人たちを強制送還しようとする政府は許せない。
それでも話を聞く著者の反応は素直で温かい。
Posted by ブクログ
ニュースで耳にする世界の実情を、何も知らない事を痛感した。しかし、自分の力で広げられる世界には限界があるので、こうした本を通して知らない世界の人の事を知れるのことは、とても嬉しいことだ。
この本にはここまで強く、優しくなれるものかと思わずにはいられない方々が登場する。特に、東ティモール、ミャンマー、コンゴの方の話が心に残った。自分の生きている世界は、なんとちっぽけなものか。
それにしても、日本の難民認定が進まない実態はどうしたものか。「命を救う」に勝る大義名分などあるはずもないのに。
広く知れ渡ってほしい一冊。そして続編もぜひ出してほしい。
Posted by ブクログ
人に歴史あり。どんな経緯で日本に来たのか、ひとり一人の物語が面白い。特に想像を絶する苦労をした人は、日本で安心して暮らしてほしいなと思うけど、とはいえどこまで受け入れられるか、どのように付き合っていくか、は現在進行形の話でもあり、、
でも、知る、ということは第一歩のはず。