感情タグBEST3
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女たちを魔力があるという理由で
男たちが女を抑制し管理する。
16歳の儀式の日に男たちに自分が選ばれなければ
生きている意味がないと自分の人生を勝手に決められてしまう。
生まれたときから
その習慣になれてしまっている
ティアニーとほかの16歳の少女たち。
運命に抗うティアニーと
その運命を生きる糧としている
他の少女たちと繰り広げられる
壮絶な女同士の戦いが凄まじい。
この世界観が好きで読んでいて
興奮が収まらなかった。
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『侍女の物語』をよりファンタジーで女の子に向けにしたようなストーリーなのに、起こっているのはどうしようもない現実で、色々と考えさせられた。絶滅してもおかしくないくらいだよ、16歳……
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今年、1番良かった本と言っても過言でない作品。
女性として生きるにはどうすれば良いのか。どうすれば異性/同性に振り回されずに生きていくことが出来るかを作品を通して教えていただいた。
映画化されるようなので上映されたら鑑賞したい。
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女性たちのものがたり。友情、ホラー、恋愛、色んな要素があって、ドキドキわくわくしながら読んだ。
過酷な状況でも前をしっかり向いて、こぶしをしっかりにぎって戦うティアニーの姿が、とてもかっこよかった。
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とにもかくにも読め、読んでくれと言いたい本。
簡単に言えば、家父長制と女性消費から立ち向かう話……なのだが、作中の時代と主人公が暮らすコミュニティ外の世界観が明らかにされていないのがミソで、つまりはどの時代・どのコミュニティでも有り得る話という恐ろしさを感じる。
コミュニティ内にミソジニーがあるとはいえ、それに密かに立ち向かおうとしている他の女性や、終盤で明らかになるが、女性を一人の個人として尊重する男性もいる。
正直、中盤に展開したロマンスは「結局恋愛かよ」と萎えたが、そこからの終盤の展開と伏線回収に脱帽した。
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「侍女の物語」と「蝿の王」の合わさったような物語という宣伝がぴったりの展開。男達が作り上げた都合の良い社会に気分が悪くなる。数の多い女の子を自分たちの手で競って殺し合うように仕向けるシステム、役に立たなくなった女性をまたうまく消し去るシステム、宗教も利用しての完成度は驚くほどだ。
主人公の頑張りの陰に父母や姉の愛が光る。そしてティアニーの二人のナイト、ライカーとマイケルはどちらも違う良さで魅力的だった。
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平積みで気になり手に取った。
ディストピアフェミニズム小説は初だったが、架空世界の設定に現実をひしひしと感じる点が、読んでいてとても面白かった。
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あまりに生々しく、ダーク''ファンタジー''であることを忘れかけた。恋愛の話が絡んできてヤングアダルト?と思い、白けそうになってしまったが、「そうだ、この子はまだ16歳なんだ」と思い出す。その後の展開にも引き込まれ、夜更かしして一気に読んでしまった。
女性達に立ちはだかる理不尽な運命。
・女性同士で集うのを禁じられる
・女性の結婚相手を男性が決める
など女性に主導権を渡さないように必死というか、
力を与えない為の巧妙なシステムに胸糞悪い思いをした。
「でもわたしは誓った。
この息が続くかぎり、もっといい人生、嘘偽りのない人生を追い求めると。」p422
自分に嘘をつかない。女性は消費されたり利用されるためにいる訳では無い。こんな環境なのに主人公の強い決意が希望。
「女って怖い」
よく聞くセリフである。
確かに、女にはいけずだったり、嫉妬深かったり厄介な気性があることは否めない。
しかし、女を結束させまいとする圧力の方が怖いのではないか、とこの作品を通して思った。
競わせたり対立を深めさせる見えない構造は無いだろうか?それは私達が生きていくために必要だろうか?
訳者あとがきで、女性が生き抜く為には結束すること、同性を見る視線を和らげること、という旨の著者の主張が取り上げられている。
これは本当にその通りだなと。
世界の見方を変えることで、変革は実は始まっていたのだと、味方は想像以上に多いと、主人公が気づく展開には希望があった。
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心も体も持っていかれるような読書体験でした。グレイスイヤー全てが現実社会に置き換えられるようで、心を痛めながら、男性である自分は少しでも社会に転がるギャップを意識できるようにしたいです。何度もやってくる地獄も全てが現実と地続きでした。エンタメ作品としてもすこぶる面白く何度も読み返すと思います。
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・面白かったし、素晴らしかった。
・現実世界をメタファーとした、「女性」の物語としても読めるし、元がヤングアダルト小説なので純粋なダークファンタジー小説としても当然読める。自分はこの小説内に立ち込める濃厚な湿度、発泡塞がりで息の詰まる様な「暗黒」の空気に、結構やられてしまった。まぁ当然それは現実と重なる事も多いのだけど。
・途中のストーリーラインにあるロマンスの部分も、苦さや厳しさの部分も含めて良かった。自分は主人公の少女と全く属性は違うけど、めちゃ感情移入してしまった。なんで?
・元がヤングアダルト小説という事でこれを若い子達が読むのか…凄い、と思ってしまった。
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魔力が開花すると言われる16歳を迎えた少女たちが森の奥のキャンプに一年間追放され生死をかけた闘いをするディストピア小説でハンガーゲーム感あってめちゃくちゃ面白い。家父長制が支配するディストピアには現実世界へのメタファーが散りばめられていて現実も地獄だよねとなる。男女問わず読んでほしい
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やっと読めました。これまで見てきた数々の閉鎖的社会を描いた映像作品が想起されます。過酷な状況を生き延びるティアニーの逞しさが際立つだけに、ラストの展開はちょっと意外でした。小さな社会に少女たちが押し込められるとこうなるのか、とモデルを見たようです。そして、男性が女性を搾取する現代社会を壮絶にデフォルメした姿がこれなんだな、としみじみ思いました。今後女性が増えそうだし、いつかこんな世界になってるかもしれません。そうした時にティアニーのような生命力が最大の武器になりますね。
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帯どおり一気読み。読んでいたら夜が明けた。
家父長制度がよっぽど強い社会で、強く生きようとする女の話。
たくさんの奇跡が起こったとしても、ひと世代では世の中変えられない、そんなある種現実的な考え方もまた良いと思った。
続編作成中との事だが、続編の方がスカッとするオチになるのかもしれない。
Posted by ブクログ
女性って、なぜこんなにも強いのに、こんなにも聡いのに、男よりも下なのだろう。その位置に甘んじているのは、力が弱いからだろうか。ケンカに勝てないからだろうか。ジェンダーギャップを埋めるために叫ばれて久しいが、心に刺さる。母・姉・女の子たちの言葉が、どこかリアルなのだ。日本にはこんな風習ないけれど、どこかリアルで怖いんだ。生き延びても待っているのは、男が望む結婚。16歳で運命の決まる人生。でもその運命に屈さず、己の力で今までの風習にNOを突きつける力が女性にはある。勇気づけられる一作。
p.71 その人を形作っているのは、人生で重ねた無数の小さな選択、誰の目にも触れない選択なのだと。私にコントロールできる事は多くは無いかもしれない。結婚相手にしても、子供を産むことにしても。でも、この瞬間をコントロールするのは私だ。それを無駄にしたくはない。
p.p.294 体中にある傷痕は暴力的で、肌の下でうねる筋肉は攻撃的に見えた。でも今は別のものが見える。強さだけじゃなく、自制心が、傷痕だけじゃなく、癒しがそこにはあった。
p.403 「傷つけ合うのは、それが私たちに許された唯一の怒りを示す方法だから。選択肢が奪われたとき、私たちの内側には炎が生まれる。時々、いつか世界を燃えかすになるまで焼き尽くしてしまうような気がするの。私たちの愛と、怒りと、その間にあらゆるもので」
p.422 「ここでいろんなことがあったけど、それでもみんなの、一人ひとりの中に、強さや慈悲や思いやりを垣間見ることができた」私は全員と目を合わせながらしゃべる。「想像してみて、みんなのそういうところを輝かせることができたら、世界はどんなに明るくなるか。私はそういう世界に住みたい。私にどれだけ時間が残されているのかわからないけど。父さんがよく言ってた。誰も見ていない時にする小さな決断が、その人を作っていくんだって。みんなはどういう人になりたい?」「でもあなたはどうするの?」「帰れないでしょう…今は…あれだけのことがあった後じゃーー」「その通りだね。ガーナーに帰って妻になるなんてまさかできない。でも真実を伝えることができる。彼らの目を見て、グレイスイヤーが本当は何であるかを話すことができる」自分を保つので精一杯だが、気を強く持たなくちゃいけない。たったひとつの亀裂で、この鎧にわずかな隙間ができただけで、きっとバラバラに壊れて床に崩れ落ちてしまうのだから。私が感情を抱いて良い時、快くまで嘆き悲しんで良い時は、いつか私が火葬される時だ。今じゃない。
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結構期待して読んだけど、それほどではなかった。でも、まあ、面白かった。
現代に生きてていろんな歴史や差別や偏見を知ってる者から見ると、さもありなんな設定、世界観、展開。
逆にほとんどなんもないのに一年生き延びる少女達すごすぎる。ここら辺もうちょっと現実味がある設定が欲しかったな。毎月、食料が投げ込まれるとか。
主人公がモテるところにはあまり共感が持てなかった。マイケルなんでだ。
ライカーとの仲は別に良かったけど、その別離まで描くとは。逃亡エンドでも良かった気がするけど、それでも、改革していこうエンド。マイケルすげえよ。主人公は、マリアで、マイケルはヨセフだったのかもな。
キルスティンは嫌いすぎてイライラして、時間を置かないとダメだった。実際できるかは別としてささっと始末したい。最後も助けたのがっかりした。問題のある者でも受け入れるのは素晴らしいが、自分はそんな素晴らしい人間じゃないし、なれそうにない。改心したら助けても良いかな程度。
あと帰ってからも描写が続くなと思ったら、楽な暮らしをしてて笑ってしまった。トップの妻だもんな。
読んでてやっぱ自分の経験や観察力、目に見えるもの、そして科学最高って気持ちになる。よくわからんものを信じるより、よくわからんけどまあ解明出来る人には出来る科学を信じたいよ。
何だかんだ女性達は団結してるよエンドだったのは良かった。でも、これ乗り越えても問題やまづみなんだろうな。だるいなって気持ち。
映像化したら、まあ見てみたい。
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久しぶりに長い小説を一気読みした。面白かったけど、ライカー登場あたりで結局男に助けられないと生きていけないのか…と思ってしまい、ちょっと残念。マイケルも良い人すぎる。
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500ページあるからね、ちびちび読むつもりだったけど、一気に読み切った。『侍女の物語』を感じさせるジェンダー・ディストピア。現代へのメッセージも感じつつ、ホラー、ミステリ、恋愛、冒険と一気読み要素が詰まってて物語として面白い!
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ディストピア小説だと紹介されていたけれど、むしろ少し前の時代だったり、もしかして今も世界のどこかでは現実に存在し得る世界では…。
フェミニズムについて深く考えたこともないので、フェミニズム小説なのかも良く分からない。
品定めされて性的な視線を実感し始めた頃、自分の心も体も自分の所有するものだ、誰にも渡さない、「わたしは売り物じゃないのよ」と叫びたいほど思う一方で、その価値について優越感すら抱いていたのは自分自身。そしてそれが支配であろうとなかろうと男性たちに甘えて庇護下に置かれることを望んだのも自分。
主人公の慣習に抗う姿勢と自由に生きたい気持ちにはヒリヒリするような思春期の気持ちを思い出させてもらって良い読書の時間だった。
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殺るか殺られるか、終始緊迫感が漂う作品。
物語の舞台は閉鎖的思考に囚われるガーナ郡。
この地域では少女達に魔力があると信じられ、彼女達は16歳を迎えると有無を言わさず森の奥のキャンプに一年間追放される。
そこでは彼女達の皮を剥ぎ収入とする密猟者達が待ち構える。
凄まじい環境下で理性を失い命を削っていく彼女達から目が離せない。
強い意志を持つ主人公・ティアニーによって明らかになる魔力の正体と、そんなものに惑わされ数十年も続いた悪なる風習に人間の愚かさを感じた。
世界中に蔓延る理不尽に声を上げる事、闘う勇気を訴えて来る。
Posted by ブクログ
ぎゅーっと引き込まれるように読んだ。
ただとても、感想が難しい。
理不尽で過酷で、それを受け入れたりそれに抗ったり、そんなふうに積み重ねていく人たちは、いつか、世界を変えるおおきな何かの一歩に踏み出しているかもしれない。ひとつひとつは、決して大きくないけれど。でもそのひとつを掴む勇気は、とてつもなく大きい。
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グレイスイヤーの制度設計を見ていくうちに、子沢山な中、労働力にならない女子の中でもできるだけモテない女子から口減らししたいと考えたら、このやり方が残酷だけど最適なのではないかと恐ろしくなりました。
親兄弟もわかっていて、でもそれを甘んじて受け入れなければ、家族全員豊かに暮らしていくのは無理なのかなあと。
中盤以降、主人公だけ都合の良い展開にも程があるのですが、まあ主人公が超絶美少女だったらと思えば納得できます。
白王子を選ぶ?黒王子を選ぶ?みたいな胸キュン展開も、私としてはまあまあ楽しめました。最終的にどっちもおいしいとこ取りをしたのはさすがにドン引きしましたが。
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一気読み。
ディストピアのサバイバルYAエンタメ小説で、フェミニズム小説。
面白くないわけがない!
家父長制が支配するディストピアはもちろん現代の社会のメタファーであり、おぞましさの度合いは現実を超えて酷ければ酷いほど、なぜかリアルな現実感となる。
そうなのだ。私たちはこんなサバイバルの毎日を生きている。
「傷つけ合うのは、それがわたしたちに許された唯一の怒りを示す方法だから。選択肢が奪われたとき、わたしたにの内側には炎が生まれる。」
グレイスイヤーでの怒りの放出は、内に向かうしかない女たちの鬱屈の吐き出し口。
グレイスイヤーというものでそれを表現するなんて上手い!
家父長制に傷つくのは女ばかりではないことも描かれる。
「グレイスイヤーの女の子たちだけがガーナーの犠牲者なわけじゃない、密猟者も、警備隊も、妻たちも、アウトスカーツの女たちも…みんなこの一部、わたしたちは同じなのだ。」
そして、女たちの密かな連帯がカッコいい。レジリエンスを持つ女たちのたくましさ!YA小説はこう出なくっちゃ!希望が必要です!
後半のストーリー展開はご都合主義だと言われるかもしれないが、こういう小説を書く人がいること、読む人がいること、そしてそれがヤング向けだということ、その意味は大きい。
映画化もされるとのこと。楽しみだなあ。
続編もあるとのこと。これもまたグレイスのその後が楽しみだな。
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この本は身近ではないからこそ、イメージのしづらい部分は多々あった。しかし、男女等の性別に関わらず誰かに都合の良い世の中って沢山ありふれてるよな。
そんなことを考えさせられる作品です。
※面白い!!と言って進めることはしないけど、考えさせられる部分はあるよ〜と言った感じですね。
縛られた環境の中で自身が持っている術を使い、上手に生きようとするが自分の気持ちや考えを理解してくれる人はごく僅か、理解してくれた人でさえ多数に靡いていく。
そんな環境の中でもう死んでしまった方が楽なのかなと諦めかけるが、敵だと思って居た人に助けられ、仲間だと思って居た人は自分に危害を加えようとする。
そんな恐怖が隣り合わせの環境での1年間を生き抜く少女の話。
常にこの世の中は誰かの都合の良いように作られていて、その自分達は搾取されている側の人間。
その状況を変えるためには自身が動き、身を犠牲にしてでも変えようと努力しなければ変えられない。
それでも変えられないのかもしれない。
現状に変革を起こすためにはそれらを覚悟して、能動的に動く必要があるのだな。と主人公の少女を見て感じました。
結局、大きな世界観の難しく考えさせられる話だな。
という感じです。
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早川書房さんのTwitterで知り、自分好みのディストピア系かと期待して手に取ってみた。
舞台は森に囲まれた村、ガーナー郡。この地では、女は男を惑わす"魔力"を持っているとされており、"魔力"が開花する16歳にそれらを全て解き放ち、"清らか"な女として男に妻として迎えてもらうため、少女たちは森の奥に閉ざされたキャンプ地で1年間の共同生活を送る。<グレイス・イヤー>―――それについて話をすることも禁じられた、無事に帰還することが保証されない謎に包まれた風習。16歳となり<グレイス・イヤー>を迎えるティアニーは、その真相を目の当たりにする―――。
「男性が女性を従属させる村社会+隔絶された地で繰り広げられる少女たちのサバイバル」。ストーリー概要に目を通した時点でフェミニズム要素がある作品だとは思っていたが、予想以上に社会的メッセージが強かった。「"フェミニズム"・ディストピア作品」と言い切ってしまっても良いかと。別段、そういった作品を毛嫌いする訳ではないのだが、その社会的メッセージを伝えたいためか、エンタメ的な面白さが不足していたように思う。個人的には、少々期待外れ。
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「グレース・イヤー」という習わしで16歳を迎える少女は森の中で1年間もキャンプをして過ごす。キャンプの周りには少女を狙う密猟者がいて、特別な効能を持つ薬として少女らを狩る。グレース・イヤーというサバイバルを経て、ある者は男の所有物として妻となり、そうでない者は労働者としての生活が始まる。こんな女性にとってはディストピアでしかない世界を描く。著者によると、駅で見かけた少女からインスピレーションを受けて書かれた作品なのだそうだ。それを知ってから作品を振り返ってみると、作品世界は現実世界を少しだけ大げさにしたようなもののように感じる。搾取される女性の世界をきちんと物語にして読者に伝えている。
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特殊な設定以外は割とありきたりではあるが
不思議な余韻があった。
しかしガーナー郡はそこそこ大きいのかな?
毎年16歳がいっぱいいるし
ちょっとスケール感が掴めなかった。
続編書かれたら読みたい。
Posted by ブクログ
最後の展開は個人的には納得がいかなかったけど、
一年で大きく変えられるほど伝統はやわなものじゃないってことか。
でも希望のある終わる方で良かったです。
完全に好みの問題だが幼馴染派だったので彼の扱われ方や最後の展開的にちょっと不憫だった。
ただ物語的に幼馴染と恋に落ちると色々崩れちゃうんだろうな...とも思うししょうがないのかな。
読み物として面白く、引き込まれながら読みました。
フェミニズム的な視点で見ると、結果的に女性たちが突然団結して政治を変える!というような大きな変化が
ないままというところがリアルでもありもどかしいところでもあります。
個人的に主人公が妊娠出産するシーンやライカーをはじめとした男性陣の設定には釈然としない部分もありました。
ただ、こうやってもやもやする部分も含めて非常にリアルです。個人的にはもっと爽やかさや希望も欲しかったかなあとは思いますが。