【感想・ネタバレ】ステイト・オブ・テラーのレビュー

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Posted by ブクログ

本書の著者は2人いるが、その1人は元アメリカ国務長官のヒラリー・クリントンさん。本書は国際政治スリラーという枠組みなのだそうだが、話にリアリティを付与するのに適任な人物の1人だろう。

ロンドン、パリ、フランクフルトで爆破テロが発生する。それぞれの事件の被害者には、核物理学者が含まれていた。背後には、バシル・シャーという男の名前が浮かび上がり、また、パキスタン、イラン、ロシアといった国が絡んでくる。バシル・シャーの狙いは何なのか?これに対峙するのは現政権で任命されて間もないエレン・アダムス国務長官。モデルはヒラリーさん自身なのだろう。世界各地を飛び回り、外交の力で事件の解決に取り組む。

本書はフィクションであるがヒラリーさんにとってはこれはフィクションではないのだろう。ずっとこういったことを想定して仕事をしてきたのだろうと感じた。

息をつかせぬ展開で、大変面白い物語だった。

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2023年06月20日

Posted by ブクログ

長いわヒラリー!!(ビターン!)

注:ビターンは激しい怒りを表現する演出のための効果音であり、実際に本を叩き付けているわけではありません

単行本で600ページですよ

分厚っ!ってまず思いました
そして、ヒラリー・クリントンが構想に加わっているんですよね
カナダのミステリー作家ルイーズ・ペニーと共著ってことなのかな

もう正直ちょっと売名なのかなって思いますよね
駄作臭がぷんぷんして普通のミステリーファンはちょっと手を出しづらい作品なんじゃないでしょうか?
ビターンするくらい分厚いし(実際にはしていません)

でも、こういう作品こそ率先して読んでいきます
それがベストユーザー賞シルバーの務めというものです(別に特段嬉しくもないみたいなこと言ってたわりに引っ張るね)

結果、すんごい面白かったで!

もう1ページ目からものすごいスピードで最後まで走り切りました!
こういうのなんて言うんだっけ?
ノンストップスリラー?ちがうか?
あれだ、ドラマ『24』みたいな感じノベルだ!(そんな用語はないが伝わるはず)

そして元国務長官だからこそ描けるリアリティも感じさせつつ、随所にニヤリとさせるポイントもあって良かった

ただし、あきらかにトランプ前大統領をモデルにしている前大統領がめちゃくちゃアホに描かれているので、彼の岩盤支持者は読まないほうがいいかもね!

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

ヒラリー・クリントンがストーリーに大きく関わったテロとの戦いを描いた、緊迫のミステリー。新たな大統領と国務長官、その国務長官が主人公として、世界中に巣くうテロ組織と相対し、限界ギリギリの攻防・だまし合いを繰り広げる、まさにアクション&スパイ映画の世界。エンターテインメント性抜群の物語で楽しめますが、核の恐怖などの展開は、現在の世界の情勢に悲しみと危機感をいだかずにはおられない。

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2023年03月14日

Posted by ブクログ

登場人物と場面切替が多いので、初めは戸惑ったが、政治スリラーとして十分に楽しめた。

地政学の現実を下敷きにしているのでフィクションとは言え、リアルに感じられる。本書の共著者であるヒラリー・クリントンがあとがきにこう書いている:そのプロットがフィクションであり続けるかはどうかはわたしたちにかかっている。また、主人公は女性の国務長官で彼女を支えるソウルメイトの顧問も女性であり、女性の地位についても問題提起しているものと思う。

登場人物のひとり、前大統領エリック・ダン(Eric Dunn)はトランプそのもので、ヒラリーの遺恨が伝わってきた(Dunnはdumbに懸けているのだと思う)。ロシアの大統領の描写も読んでいてあの顔が浮かび上がってきた。そんな楽しみもある小説。


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2023年01月22日

Posted by ブクログ

基本的にフィクションだが、現代の国際情勢やアメリカ政治をうまくトレースしていて、ノンフィクション的感覚で楽しめた。
ストーリーのプロットも王道で読んでいて飽きなかった。

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2023年05月29日

Posted by ブクログ

当選したばかりの大統領は、予備選でライバル候補を支援してきた最大の政敵を国務長官に選んだ。
新たな国務長官エレン・アダムスは、過去四年間、前政権が犯罪的な無能ぶりを発揮して合衆国を死に体にしていくのを目の当たりにしてきた。
新大統領が議会で一般教書演説を始めた頃、国務省南・中央アジア局の女性職員のデスクに数字と記号だけが並んだ奇妙なメールが届く。
そしてその日の深夜、ロンドンで大規模な爆破事件が起きる。
翌朝、米国+英連邦4か国の諜報部門からなる“ファイブ・アイズ”の緊急会合が始まるが、そのさなか出席者の携帯電話が一斉に鳴った。
次なる爆発は、パリで起こった。
「あなたがたは怪物を解き放った。あなたがたには責任がある」

以前、ビル・クリントンのポリティカル・スリラーを読んだが、今度はヒラリーの作品。厚さの割にはやや薄味。

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2023年04月29日

Posted by ブクログ

アメリカの映画やドラマ、小説はスケールがデカイ!
世界に散らばる敵、世界から持ち込まれる危機、各国へ乗り込んでひと癖もふた癖もある者相手に腹の探り合い、必ず絡んでくる宗教。スイッチ1つで起動できる核爆弾。おっと国内にも裏切者が!

フィクションとしてはハラハラ楽しめるが、アメリカ大統領や国務長官の抱えるものを想像すると、よくやるなと思う。いくら積まれてもわりに合わないのでは...
本書の題材以外にも、ネタになりそうな問題はたくさんあるんだろうな。
大国ならではの葛藤を感じたとともに、日本が全く登場せず、存在感の薄さに少しがっかり。日本は敵になるほどの害はなく、味方にするには弱すぎるのか?!

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2023年04月26日

Posted by ブクログ

☆3.5かな。

ヒラリー・クリントンがアイディア出しとの触れ込みだったので、もっとワシントンのどろどろ政治闘争かと思ったら、めちゃくちゃハリウッドぽかった。
最後、爆弾処理して残りタイムが2秒とかベタすぎる(笑)誰が悪者?的謎解きもかなり分かりやすい。廻りの人達がばったばった死ぬのに、いちばん危険だった主人公とその身内は全員無事、てところもハリウッドぽい。
ずばり、ページターナー的エンタメ。

あと、翻訳がいまいち。急いで出版したからか? 直訳すぎてこなれてない感じ。それにしても、
「あなたは分かるでしょう」
はひどい。原文、たぶん「you know」だよね?今時そんな訳し方しないと思うけど!

でも、国際情勢や各国首脳の描写がものすごくリアルで面白かった。
名前はみんな違うけど、前アメリカ大統領がカリスマのある狂人で飽きっぽくてバカとか。イギリス首相の髪の毛はいつも跳ねてるとか(笑)パキスタンの首相がフグみたいとか(笑)ロシア大統領とのバトルは特に秀逸。

この本はフィクションを超える、と宣伝していたけれど、ヒラリー・クリントン自身も後書きに書いていた、
「これがフィクションであり続けるかどうかは私達にかかっている」
これに尽きると思った。

あと、これはたぶん、日本人が読んだからこその感想2つ。
まず、これだけ世界中を3日で飛び回った大規模テロのお話しで、日本は影も形も出てこない。ヨーロッパ、イスラム各国、ロシアはもちろんだけど、協力国としてオーストラリアやニュージーランドは出てくるのに、いかに日本の影響力がないか、明白。

もう1点は、とにかくあちこちで女性が大活躍していること。作者が2人とも女性だからかもしれないけれど、政府首脳陣、その補佐官にざくざく女性がいるのは、実際にホワイトハウスがそうだからだろう。レンジャー部隊にもシークレットサービスにも大勢の女性隊員がいたし、もちろん悪役も。
イスラム各国とロシア以外のシーンでは、構成メンバーの半々とはいかなくとも45%くらいは女性だった。
日本なら、ハイレベルな政治ものときたら、警察小説と同じで、登場人物はおっさんばっかだろう。
エンタメとして誇張しているにしても、アメリカではこれが違和感がないのだな、と感心した。ホントに日本、意識改革しないとマズイよ~!

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2023年01月27日

Posted by ブクログ

四六判の590頁。読み切れるか不安を感じつつだったが一気に読めた。
丁度中間選挙の後だったこともあり、後書きににもあるようにフィクションでよかった。

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2022年12月05日

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