【感想・ネタバレ】君のクイズのレビュー

なにかを問われて、それに答えるのがクイズ。 この小説を読んで、実はそれだけじゃないのかもしれないと思いました。
競技としてクイズに取り組むプレーヤーが、どのように思考を巡らせて回答にたどり着くのか。
出題者の傾向、自身の経歴、問題を読み上げる口の開き方にまで注意を向けているなんて、想像もしていませんでした。
最前線でクイズに取り組むプレーヤーはもはや知識量を競うレベルでは戦っていないのか、と驚くばかりです。
読後、私たちのクイズ番組を見る目は少し変わってくるのではないでしょうか。
著者はクイズ王伊沢拓司さんのこともよく研究されて本作を執筆されたそうです。
本格派クイズ小説、是非ご一読ください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

帯を伊坂幸太郎、佐久間宣行が書いていたので購入。最高峰のクイズプレイヤーの世界を体験できるミステリー小説。クイズとミステリーが絡み合い、ストーリー展開が素晴らしく、引き込まれる。ストーリー重視の私にはドンピシャ。2022年のNO.1小説かもしれない。

以下、ネタバレ。お気に入りの箇所。

「クイズという競技は人間を変える。きっと、サッカーも同じだし、チェスも同じだし、上毛かるたも同じだし、リーグ・オブ・レジェンドも同じだ。あらゆる競技が人間を不可逆に変えるだろう、と僕は思う。それが良いことか悪いことかは別にして。」

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2024年06月08日

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ネタバレ

おもしろくて一気に読んだ。問題0文字で答えた真相が、プロデューサーの性格から過去のこの問題を出すと読んだものとは。
優勝した本庄の生き方は、不正ではなく、これはこれで賢いものだと思う。
主人公の三島さんは、ある意味職人気質というか、純粋にクイズが好きなことが伝わった。
論理的に0文字回答の真相を掴もうと調査する姿は尊敬する。
彼女と別れたのも、なにか理由も想像できる。

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2024年06月15日

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ネタバレ

クイズの舞台自体がクイズになっている感じ。だんだんと謎が解けてゆく。
こういう答えだったのか!と判明したと思った後に、クイズの答えみたいに明快でない結末が用意されているのがまた面白い。

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2024年05月22日

ネタバレ 購入済み

現実的なことろがいい

クイズもまた金を稼ぎ生活するための手段である、一つの面が書かれていてとても良かったと思います。
マスコミ業界の思惑だったり、純粋にクイズを楽しみたいプレイヤーたちとの差だったりとかも、リアリティがありました。
それらを俯瞰し先読みする本庄という人物象にも。
ただ、個人的には物足りないないかなと
もう少しピリピリやハラハラした場面も読んでみたかったです。

#カッコいい #タメになる

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2023年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【良かった点】
 感想としては、平易な文章で書かれており、非常に読みやすかったし、面白かった。自分は仕事のお昼休みの30分を使ってちょこちょこ読んでいたので日にちが掛かったが、集中して読むかつ早い人であれば2〜3時間でサクッと読めてしまう内容だと思う。
 読む前までクイズは知識があればある程有利で、そういう人が強いと思っていたが、案外そうでもないみたいで、これからクイズ番組を観るときは違う見方ができるかも…。また、作中でクイズが何問か出てくるので、読んでて知識か増える。(笑)

【イマイチだった点】
 周りの評価も良くて、帯に伊坂幸太郎氏や佐久間宣行氏等のコメントが高評価だったのでハードルが上がってしまった分、そのハードルを超えれなかったかなーと思った。(これに関しては自分が悪いが)
 そして、この小説の主なミステリ要素"まだ一文字も読まれぬうちにボタンを押し正解"の部分の謎解きが肩透かし感が否めなかった。もっと何かしらのトリックかと思っていたが、「そういう理由なんや…」と思ってしまった。


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2024年05月27日

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ネタバレ

クイズという競技を極めるということは、クイズの内容ではなくてクイズの形式に意識を向けるんだと知り、興味深かった。
最後は現代らしい皮肉の効いたものになっててそこも新しい結末って感じだった。

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2024年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

スラムドッグミリオネアみたいにクイズと人生が交差して物語が進んでいく。
優勝した奴がやらせなのかそうじゃないのかを決勝で負けた人が考察するというのがスラムドッグ〜と大きく違う点。
クイズにまつわる主人公の人生も淡々としているようで、クイズに生かされクイズに救われてきた描写はまるで武道とかそっちの話みたい。
最後のオチは文中で賢しい描写が満載だったので意外性という感じではあまり感じなかった。
むしろ、求道者のような主人公の思想がなんともかんとも。
俺のクイズとは違うってまさしく求道者だし。
そんなところを同棲してた彼女は感じ取ってたんかもね。

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エンタメ小説?推理小説?どちらの要素もあって、楽しみながら謎解き感覚で、知識も増えて、人生や社会についても考えられる小説。

語源や常識に関する教養のような内容がちょこちょこ出てきて、シンプルに知識が増えたクイズの面白さと奥深さを感じられるし、好奇心が刺激される。
「クイズが人生を肯定してくれる」-失恋の経験によってクイズに正解できた主人公が感じたこと。そのままの意味だと、人生のどんな経験もクイズに正解するために活きているともとれるし、広く捉えると、人生のどんな経験も必ず活きる場面があるとも感じられて、下手に「どんな経験にも意味がある」とか言われるより納得感のある言葉だと思った。
やけに全てのクイズに人生背景があるもんだなあと思いながら読んでたけど、そういうことだったのか、となったクイズ生放送番組の背景。ただ個人的盛り上がるは、ラスト落ちの1歩手前だった。

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2024年05月20日

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ネタバレ

いけすかないと思っていた対戦相手だが、クイズを通して彼を分析していくことで実は傷ついた過去を持つ人間だということがわかった…と思ったら違ったぜ!という話。
それは君のクイズであって、僕のクイズではない。

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2024年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クイズチャンピョン決定戦最終問題でのゼロ文字回答をめぐる考察ミステリー。

クイズに正解が確定されるポイントがあって、クイズプレイヤーは如何に早い段階でポイントに気づくか選択肢を絞ることができるかが勝負というのは勉強になりました。
まるで、百人一首の頭の文字で札を取るようなもんですね。
解答が導き出せるのはその人の人生体験が大きく影響するというのもその通りかと思いました。
また、人生そのものが正解のないクイズというのもなんとなく納得しちゃいました。
勢いのある著者だけに一気に読ませるのもさすがだと思いました。

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2024年05月08日

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