【感想・ネタバレ】マティーニに懺悔を(新装版)のレビュー

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Posted by ブクログ

単発の短編集。主人公は茶道の師匠でありながら、実は武道の達人でもある(が、作中を通して名前は明かされておらず、語り視点の「私」として登場す)。

かなり古い作品で、「国電」などという懐かしい語句が登場するところに時代を感じさせます。近年の今野作品の王道である警察ものではないが、短編ゆえの小気味よいテンポで次から次へと面倒ごとを解決してゆく展開がよい、また脇を固めるベンソン神父やシノさん、菫子といったキャラとの組み合わせもまた絶妙。しかも今野作品では珍しく主人公の「私」とヒロインである董子の仲が進展するというラストの展開は読後感スッキリの読み応えでした。

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2022年01月15日

Posted by ブクログ

とんでもないドライ・マティーニじゃん!

カクテル詳しくない人のためにちょっとだけ豆知識を
マティーニというのはまぁジンというお酒とベルモットというお酒をかき混ぜたものなんですが、一般的には3:1の比率で混ぜるんです
んで、さらにこれのジンの比率を多くしたのをドライ(辛口)マティーニって言うんです

これを踏まえて本編です

今野敏さん×ハードボイルドです
舞台はバーと私が住む街
登場人物は武道の達人で物静かな「私」、常に「私」をトラブルに巻き込む神父、物静かで訳ありのバーテンダー、飛び切りの美人で「私」の幼なじみのピアニスト、無口だが情熱を秘めた医者

めちゃめちゃ教科書通りのハードボイルドやんか!
笑っちゃうくらいスタンダードな設定
これに今野敏さんがどんな味付けをするのやら…と思ってたら
思いっきり今野敏ワールドやないかーい!という

ジン(敏)にベルモット(ハードボイルド)は数滴っていうめちゃめちゃドライなマティーニでした

うん、でもこれはすごい掘り出し物でした
そしてこんな掘り出し物を見つけるのもコンプリーター旅の愉しみですな

いやいやそんなしゃかりきにゴール目指さないよ!のんびり行きます

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2023年06月29日

Posted by ブクログ

稚拙な文章で始まったが、意外と面白かった。
ーーー
教会のベンソン神父が若い女性を伴って、街のバーへ私を訪ねてきた。連れの女性・長原美沙子の婚約で、神父は上機嫌に祝杯をあげた。だが、一週間後、自殺未遂の新聞記事に彼女の名前が……。
暴力団に乱暴され、婚約を破棄されたのだという。それを知った神父は一人で乗り込み、逆に返り討ちに遭ってしまった。どうやら茶道の師匠である私の、封印したもう一つの顔の出番のようだーー。傑作ハードボイルド、待望の新装版。

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2018年02月09日

Posted by ブクログ

主人公と神父がカッコ良すぎる、お酒にまつわるハードボイルド短編集。
いつも愛され守ってもらえる菫子がうらやましい~。
スラスラ会社の二往復で一気読み。読みやすかった。

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2012年12月05日

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