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Posted by ブクログ
主人公の父の死をきっかけに父の過去を探る展開と父の過去編が行き来する小説。貫井先生は人を多面的に捉えて表現するのがうまいとつくづく思う。一般人が不意に闇に足を踏み入れてしまう展開はホラーなのかもしれない。すべてが明らかになったところでこの物語は終わらない。時代に翻弄された人々の人生の話だったが父の過去と向き合い納得いかないながらも最後はそれでも大きな流れに抗おうと停滞していた主人公の人生を進める話になったのは救いだった。