【感想・ネタバレ】サマータイム・アイスバーグのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 不意に現れた氷山。波打ち際で倒れる幼馴染によく似た少女。高校二年生の進に訪れる人生を左右する夏。二度と戻ってこない夏。
 とても難しくて、素晴らしい物語でした。色々な闇や、多種多様の悩みを抱えた少年少女たちが、懸命に抗う様が素敵でした。近未来の日本を舞台にしたSF×青春小説。オリジナリティ溢れるストリートラインは目を見張るものがあります。それぞれの人間関係を把握したり、謎を整理したりするのが大変で、一回読んだだけですとちょっと把握し辛い作品のように感じました。全体が分かってからもう一回読んでみると納得できたり、なるほどって頷けたりしそうな部分が多い気がしますね。

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2022年10月09日

Posted by ブクログ

一人の少女を中心に巻き起こる、一度しかやってこない夏休みのお話。家庭だったり、恋愛関係だったり、多感な時期に湧き起こる感情っていうのは、すごく複雑で、素直になれない少年少女は自分自身ですらその正体を掴むことはできない。だから物事の原因を他に押し付けたり、勝手に自己完結させて諦める。ただ素直になれないのは大人も同じで、子供から見た大人っていうのは、本当はもっとちっぽけなもので、案外大したことないのかもしれない。でもいくら立ち止まって前を見なくても、時間だけは勝手に過ぎて行っちゃうし、そこに立ち尽くしてる人間を置いてけぼりにしてしまう。だからこそ最後に決めるのは結局自分自身で、一歩を踏み出すのは自分。そうやって苦しんで、悩んで、葛藤した末に踏み出す一歩っていうのは、物凄く価値があるものだなと、この小説を読んで思った。
そんな安庭に、俺は一度でいいからお尻を蹴って欲しいと思った。

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2022年09月18日

Posted by ブクログ

1巻完結。
2022年に出た小説。この時点からの近い未来(ほぼ13年後)の日本の三浦半島が舞台にしてる小説で、2022年までに日本で起こった事、コロナ感染症や震災のこととかが盛り込まれていて、リアリティーがあった。後半の城ヶ島公園安房崎灯台のエピソードも調べたら形が書いていることと一致していて、そこを妙に強調しているから、現実の2023年日本とこの話の日本が地続きなのか違う世界なのかモヤモヤする。
そう、この話はモヤモヤする。読み終わって一応あの人はあれでとか明らかになるけど、羽と○○のシーンや一耀の○○への気持ちとかが、ワカラナイ。一回読んだだけではワカラナイ。読み終わって、詳しくネタバレ、考察したブログとか読みたいようなモヤモヤ感が残る作品でした。
登場人物も皆、何らかの隠し事をしているし、文体もとてもユニークな比喩を使っていて、そこがまたモヤモヤ。特に安庭羽、デレ無いツンの見かけの内面ぐちゃぐちゃ美少女、プロローグとエピローグはこの娘の独白なのか。
"誰が何のために"がこの作品の核だと思っ
た。
近所に氷山が突如現れるという大事件なのに、登場人物達が自身らの微妙な関係に関心が終始向いていてる前中半の盛り上がらない進みかたに難儀したけど、後半の進みは良かった。

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2023年09月02日

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