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Posted by ブクログ
サザンの26曲をとりあげ、分析している。スージー鈴木さんならではの鋭さと軽妙さで面白い。
『78年8月31日夜。演奏が終わった瞬間、日本のロックが一段上に跳ね上がった。見えてきたものは江ノ島と、新しい日本のロックのありようだ。』
『ルイ16世「女呼んでもんで抱いてとか、おっぱいとか、これは暴動か?」
リアンクール公「いいえ、陛下、暴動ではございません。革命でございます。」』
『《いとしのエリー》たった一曲の中にも「誘い涙」「みぞりまじり」「泣かせ文句」という強烈な桑田語が並んでいた。これらは、言ってみれば、日本語ロックにおける「言語革命」の痕跡である。』
『ぜひ一度、歌っていただきたい ♪芥川龍之介がスライを聴いて、"お歌が上手"とほざいたと言う。」
私にとってこのフレーズは、声に出して歌いたい日本語の最高峰である。』
といった感じ。ミーハーでいて評論家。
あとがきで退職したことを書いている。退職して初めての著作で、職業人の制約から離れて少しだけ自由に書いたとのこと。仕事から離れることで評論家としての活動が進むのかもしれない。
調べると博報堂にいたんですね。
文中で紹介していた「Jポップにありがちな歌詞」が懐かしくて面白かった。
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに~こんなもん、ただの歌詞じゃないよ
第1章 胸騒ぎの腰つき(1978~1985)
第2章 米国は僕のヒーロー(1986~2010)
第3章 20世紀で懲りたはずでしょう?(2011~2022)
終章 桑田佳祐と戦後民主主義(1945~2022)
<内容>
桑田佳祐の(サザンオールスターズ)の歌詞を元に、彼に生き様や時代背景などを(類推しながら)解いていった本。まあ、著者の言うとおり、当初は意味のなさげな(ありげな)和洋折衷の歌詞を曲につけて、やがて確信犯的に自分の気持ち(日本や世界の良くない政治の流れ)を歌詞にぶち込んでいるんだろう。そう思う。