【感想・ネタバレ】獄中で酔う 逮捕という非日常がもたらす意識変容と愉快な留置場生活のレビュー

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Posted by ブクログ

この世の中に素面は存在しない
というのは衝撃でしたが、言われてみれば納得することばかり。
瞑想とは、薬でキマるとは、酒に酔うとは、砂糖でも酔っていてそれがどういう影響を身体と人生に与えているのか。こういうトピックを理系的に説明されていてとてもわかりやすかったです。

特に耐性が付く。それを削る。という視点は新しくて衝撃を受けました。

情報社会で刺激に酔い、色んなものに耐性がついている、感覚が麻痺している。だから幸せになれないし、何を食べても美味しく無いし、誰おいても楽しく無い。必要なのはとにかく耐性を、削る事。これを知ってるだけで人生かなり生きやすくなります!

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2024年05月03日

Posted by ブクログ

読んでいて、始めの方は、軽いカンジで、笑いながら読んでたんだけど

終わりのほうで、泣き出してしまった。

p.214 くらいからかな。泣き出したの。

青井硝子氏の裁判に集まってきた人たちが、多士済々で、スゴすぎー。

大学でキノコ部を立ち上げた人→ phaかな?
当時、合法だったマジックマッシュルームの栽培や摂取を行い、研究活動も行っていた。
ジョン・ケージみたいだな。

古くから法廷闘争を行ってきた方→誰?

サイケデリックスの夜明けを迎えた編集者
 → 草下シンヤ

そして、最も力強い支援者が現れる。
生物学と民俗学を研究して、メキシコやタイや、地球上のアチコチの秘境をフィールドワークしてきた蛭川教授。

右も左も、スゴい人ばかり。

そんな中で、硝子氏が、ライバル視してた、トランスノートさんが、メキシコのスウェットロッジというサウナの一種を用いる儀式で心停止した、という話。

彼が亡くなったことを、知って、激しく動揺する硝子氏に、蛭川教授がかけてくれた言葉。

「あなたは、何を学んできましたか?」

というところで
イッキに、ワーーーーンって泣き出してしまったよ。

p.160
留置されてから102日め
ようやく保釈されて
彼女を、約束通り、お姫様ダッコしてあげて
ディープキスするシーンが良いね
映画になるね、コレは。

彼女がやせ細ってしまって、左腕にリストカット?の跡があるっていう。

162
保釈された祝いに父親が焼肉を奢ってくれて
白ゴハンと、ビール1杯で酔いしれる、という。

獄中の溜まりで、ヤクザから聞いたセリフを思い出す。
「シャバ出た直後のイッパツがさ~、キモチ良いのよー、ホント。シャブッシャブなの。わかる?」
この言葉を、つくづく実感する。

166
ハームリダクションのことが書いてある。

171
禅の有名な格言
「仏に会ったら仏を斬れ、鬼に会ったら鬼を斬れ」
バッドトリップに迷い込まないための鉄則。
禅の修行の途中で狂った死んだ者もいるらしい、という話。

172
分類が面白い

禅、マインドフルネスなどのメディテーションは、魔境と一切交わらない流派

シャーマン、イタコ、霊能者、などは、魔境と交わり対話する流派

216
硝子氏の母親に

渡辺というクソみたいな刑事が
「あなたの息子のせいで、一人の若者が救急搬送され、ひどい後遺症で今も苦しみ・・・・・」
という嘘をついたために

母親が、硝子氏が獄中にいる4ヶ月の間に、やせ細ってしまった、という話。

刑事とか警察って、こーゆー、汚ねえウソばっかつくんだよねー。ホント、許せないわー。

この、硝子氏とお母さんの対話がおもしろい。
キツネの話とか。

ここで、この本の前の方に戻ると
p.29 でも
警察の汚ったねーーー手口が出てくる

スマホのパスワードや、パソコンのパスワードは、教える必要性が全く無いのに、警察を知らん顔して、聞き出してくる。

NHK党の、浜田議員が、選挙妨害か何かで、警察署に行った時も、スマホを見せてくれ、と言われて、うっかり、スマホを渡したら、警察をそれを持って奥の方に入って行って、しばらく出てこなかった。
中身の情報を、全部、抜かれてる。

警察って、こーゆー、汚ねえ手口ばっか使うんだよ。

あの、浜田議員のように頭の良い人でも、うっかり、騙されてしまうんだから。
絶対に、気をつけなきゃ!

アイフォンだと、パスワードが堅固なので、警察がそれを解除するためには、100万円以上、費用がかかるから、よっぽど重要な事件でない限り、警察はそれを見れない。

パソコンだって、CIAでも解読できない暗号化ソフトが、フリーで使えるんだから、賢く利用して複雑なパスワードを使って、暗号化しなきゃいけない。

警察の汚い手口に騙されてはいけない。

しかも、警察は、下っ端のアホのアホのアホ警官ですら、市民の個人情報を、私的な目的で、勝手に閲覧したりするからね。
もう、違法なこと、やりまくってる。

そして、警察が犯罪に手を染めた時は、速やかに、揉み消して、幕引きする。
ホント、死んで欲しい。

神奈川県警や、京都府警みたいな、反社以下の腐れ切った組織だけじゃなく
日本全国の、警察で、こういう汚いマネは、ごくフツーに行われてるからね。

絶対に、警察だけは、信用できない。

84
アヤワスカとは、ケチュア語で、魂の蔓、という意味。

B・カーピという蔓植物のこと。


p.188 の第一回公判、から、話がどんどん面白くなってきて、引き込まれていった。

p.26に、初登場する、喜久山弁護士は、ホント、賢そうな、優秀な弁護士だ。
切れ長の目。眼力がスゴイ。
イケメンだしね。
これも、映画になりそうだな。
ヘタな役者が出るより、喜久山弁護士本人が出演して欲しい。

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硝子氏は、なっかなかのキレ者で、戦略化だよね。
芸術家で言えば、赤瀬川原平師匠のような、笑えるトンチがあるんだよ。

このアヤワスカ・アナログの裁判を、ガリレオ裁判に例えたり、自身のことをボーディ・サットヴァに例えたり、発想が、ホントに面白いよ。

だから、赤瀬川原平が、ニセ札裁判の時に、彼の芸術的トンチによって、最高裁判所を、一撃で、現代アートの展覧会に変えてしまったように

青井硝子氏も、これから、高裁、最高裁を、サイケデリックスの祭典に変えてしまうだろう。

そう思えば、この本の最後で、彼が述べた言葉と全く同じことを、オレも、考えてた。

楽しみだ。

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2022年10月29日

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