あらすじ
性愛と淫蕩のイメージで語られてきたイスラム世界の後宮・ハレム。奴隷として連れてこられた女官たちは、いかにして愛妾、夫人、母后へと昇りつめたのか。ハレムを支配する黒人宦官と、内廷を管理する白人宦官は、どのように権力を手にしたのか。600年にわたりオスマン帝国を支えたハイスペックな官僚組織の実態を描く。
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Posted by ブクログ
様々な角度からハレムが考察されていてとても興味深かったです。
以下簡単な内容メモ。
・ハレムは構造が果たす役割が大きい
・王子はスルタンになるまで鳥籠の間で暮らす→ほぼ幽閉(至高の存在に至近するものでありながら、制限されている)
・王子は即位の機会がなければハレムにずっと軟禁される
・兄弟殺しが通例だった
・母后の権限がとても強い
・女官はピラミッド型の統率された社会
・白人宦官と黒人宦官がいた
・去勢の過程で化膿もろもろで四分の一が死亡するため、宦官は他の奴隷よりも高値で取引された
・各役職がしっかりと統制されていて興味深い
・「我が獅子よ(アルスラヌム)」→某戦記を思い出しました。