感情タグBEST3
Posted by ブクログ
最初の4分の1までは表現が独特で、状況も掴みづらく感じて読みにくかったけれどその後は引きずり込まれました。ナチスに見つからないようにユダヤ人教授の元に本を届けるシーン。戦争のもたらす困窮や憎しみが友人関係を乱す様。一気読みでした。
Posted by ブクログ
頭の中に円を描くカラスは、私の中にも時折姿を現す。
そして、「ああ、それなら、たいていのひとが理解できるな」と話した人の包容力に、胸がキュンとなった。
Posted by ブクログ
ナチスの侵攻が辛い。
洗練された素敵なパリの街が、灰色にくすんできて
当たり前の日々がどんどん壊れてきて、大事な人が消えてしまう恐怖は想像がつかない。
オディールの今と過去が入れ変わり、物語が進んでいてオディールの過去が明らかになる。
明らかになった過去はあまりにも辛い。
浅はかとはいえ、ささくれだったほんの少しの心の隙間に芽生えた黒い気持ちなだけだったろうに。
当時の世の中が恐ろしい。
とはいえ、本をパリを愛する人たちの話でとても良かった。
Posted by ブクログ
厚めの本だったけれど、あっという間に読み終えた。
第二次世界大戦下を舞台に描写される、裏切りや後悔、嫉妬など、決して綺麗ではない心模様は、とても印象に残った。
登場人物を通して、普段なら目を背けたくなるような感情に、向き合わせてもらった。あからさまに悪い人でなくとも持っていて、発動する感情であることを改めて痛感した。
「相手を恨まないように努力する、心の中のことはわからないから。」
ー リリーのスピーチより
本当にその通りだなと思う。
家庭を養うために働き、密告者の手紙を元にユダヤ人を取り締まるオディールの父、マーガレットへの仕打ちを許容したポールや、親友の秘密を暴露しようとしたリリーなど、彼らが私の心の中にも住んでいるという自覚と、上手に折り合いをつける姿勢を養いたいと思った。
最後の方で、オディールとリリーの出会いについて明かされるところ、良かったな。