【感想・ネタバレ】メタバース さよならアトムの時代のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

Meta Quest 3が発売されたら買ってみよう。
そう思わせるくらい日興味深く面白かった。アトム(物質)からの脱却。もし全てがヴァーチャルで過ごせるならば現実問題のほとんどが解決出来そうである。最低限のインフラ設備を保守運転する人のみが現実世界に残り全ての人間がメタバースに移行出来たら?そもそも仕事そのものが無くなる。ただ、それだと企業や国家そのものが不要になっていく。果たしてどこまで実現できるのだろう。まさしくマトリックスの世界になる。
あの映画の中では、そのヴァーチャル世界が悪のような描かれ方だったが観た当時から何故その世界が悪いのかが理解出来なかった。主人公よりも途中でマシン側に寝返った人の方に共感を覚えたくらいだった。
寿命ですら無くなり電子データとして生きていく。種としての進化は終わるかもしれないが楽しみな世界ではある。

0
2023年02月03日

Posted by ブクログ

ざっくりとメタバース、クラスター社とかのメタバース関連企業について理解できた。

・VRとの大きな違いはメタバースの自己組織化と
 クリエイターエコノミー、非中央集権化、身体性である。
・今までのVRを駆使したゲームは、ゲームを提供する企業がそのシステムの運用を担っていた。例えばニーズに合わせてアップデートするとか。
・対してメタバースは、プラットフォーマーこそいるものの、基本的にはその空間の中にいるヒト(バーチャルビーイング)が誰でも遊ぶ/交流することで自然と秩序やルールが形成されていき、誰でも必要なもの、欲しいものを作り出すクリエイターになり、売買することで社会(ひいては経済社会)が形成されるという特徴がある。
・さらに、メタバース空間自体も現状ではプラットフォーマーが提供する形だが、将来的には自動で半永続的に運用(計算)され続けるプログラムによって運営されるようになることも考えられる。
・メタバースが、この現代の人類にもたらすメリットは、物理的制約/物理法則から脱出だという。移動しなくても自分が瞬時に移動できるし、物理法則を無視した行動がなんでもできる。
・要は、現実世界でできることはもちろん、物理的制約があって不可能なことでもメタバース世界ならできるということ。
・ただ、計算処理できるデータ量には当然限りがあるから、基本的には全て現実をデフォルメされた形式で表示される。その辺に転がっている物質は当然だけど、人の表情とか行動もデフォルメされるから、人間らしくないなぁって感じも正直ある。
・メタバース世界の中での経済活動を産業分類すると、①一次産業的な、アバタークリエイター、②二次産業的なアバター着せ替えツールクリエイター③一次産業、二次産業以外。となる。今は広告ビジネス、バーチャルイベントが想像しやすいが、今後はこの③が無限大の可能性を秘めている。(現状でもかなり③分野は盛ん。)
・より深くメタバースの背景を知るため、歴史的に見ると、、、というのは写真フォルダを見て。。
・以上のような、メタバースは物理的制約からの解放、メタバース内での経済活動による経済的充足、全てのデータのアーカイブによるタイムマシン体験といったメリットにより、人間のリアルとバーチャルの主従関係の逆転を生じさせる可能性を秘めている。
・日本はアニメや漫画というIPが発達していること、幼い頃からドラえもんというメタバース空間の具現化とも言える作品に触れて育っているため、何よりも想像力/妄想力が成長の鍵を握るメタバース社会において世界に先走っている国民である。

・メタバースの世界、すごく楽しそうだけど、
一方それを運用するだけの技術、支えるシステムといったハード面が開発できるのか?整備できるのか?と疑問をもった。昨日までよんでいた、総務省の人が書いた5Gの本だと2030年までに日本の国土面積の98%+必要な箇所に5Gが整備されるらしいから、2040年頃にはその辺の問題は解決できるのかな?でも、食材買いに行かなきゃ!見たいな生存活動とか、デートしたいし、、という欲求を満たす行動は現実的に必要だと思うから、そのバランス感覚が難しいと思った。もしかして、15年後にはメタバース空間内でクリエイターの支援をするために融資します!とか、メタバースでアバターを売って生計立てるので仕事辞めます!とか自分でも言ってるのかなぁ??人間が移動しないからサステナブルというのは確かにわかるけど、それって環境保持とかそういう面ではどうなの?とも思う。
つまり、どっぷり浸かり、そこで生活する人と、今までのように現実世界を生きる人を二分するものになりそうだということだね。メタバースで活動している人が圧倒的に経済的に裕福になりそうだけど。
SNSの延長線みたいな概念でもあるし、AIによって最適な情報が浴びせられ続けるということにもなるわけだから、しっかりと頭使って自我を保たないと、機械に飲み込まれ、生存活動しかしないただの肉塊と化す気がします。そういう危険も孕んでいるけど、いずれにせよ画期的で楽しそうな世界なんだと感じた。


【最近のメタバースプレイヤー】
・第一次VRブーム1990年代
→任天堂バーチャルボーイ、ソニーグラストロン発売も、デカすぎ、心地悪いくて失敗。この時期はジュラシックパーク等で3DCGが使われ始めた時期。
・第二次VRブーム
→ブームのきっかけとなったのが、オキュラス社。
 →パルマーラッキーがVR作り、これまでにない視野角を実現(90°)し、売れた(2010年)ので、カーマックが入社。カーマックはゲーム業界のレジェンド的プログラマだから、視野角の広さによる映像のブレを直して発売。(2013年)クラウドファンディングで3億円ほど集める。それを見たマークザッカーバーグが買収。(2014年)
→フェイスブックのオキュラス買収の同年、VR開発用のオープンソース「CV1」を発売。
→同時期、ソニーのプレイステーションVR、HTC(台湾)のHTCVIVE発売。まぁまぁ売れたが一瞬。
・メタ(フェイスブック)の新商品!
→オキュラスクエスト(2019)
 オキュラスクエスト2(2020):小型化、カンタン化によりゲームのハードとして「売れた」とされる1000万台売れた!
「ハイプサイクル」:新しいものは期待期と幻滅期を経て、再度注目を集め、人間に定着していくという考え理論。

0
2022年12月09日

Posted by ブクログ

力作。ずぶの素人でもメタバースの過去、現在、未来がよく分かった。団塊Jr.世代の自身はリアル世界が主だが、Z世代の息子や、α世代の甥っ子たちはバーチャル世界が主の世界に生きるのかも知れない。

0
2022年11月05日

Posted by ブクログ

Twitterで『日本の優秀な技術者はゲームを~』みたいな一文を見かけて、それが印象に残ってたので読んだ。メタバースについて、そこそこ分かった気になれた。ミリしらだったので、初めてVRという分野の魅力にとても興味を惹かれたし、未来の可能性がよく伝わってきた

0
2022年07月01日

Posted by ブクログ

【要約】
メタバースとは、バーチャル空間で活動する世界のこと。メタバースが今後の人類の生活にコミットしていることを熱く語っている本。フォートナイトで有名なエピックゲームズや、旧Facebookのメタが先陣を切って開発している。

【著者の伝えたいこと】
・メタバースは最高の世界。
・過去200年間はモビリティの時代だった。今後の200年間はバーチャリティの時代になる。モビリティにはエネルギーコストがかかりすぎるのでサスティナブルではない。地球のことも考えるとバーチャリティに移行するのが最適解。
・計算処理が追いつかないのが現時点での問題点。
・想像力のある人がメタバースを制する

【私見】
・エネルギーコストの視点から、メタバースは人類にとって非常に有益
・メタバース主軸の生活は確かに魅力的だけど、リアルでしか味わえない体験も捨てがたいのて、リアルの主権が奪われるとは考えにくい
・クラスターで読書会をしたら面白いと思う。学歴や性別年齢などのフィルターがない建設的な意見交換が可能

0
2022年06月15日

Posted by ブクログ

人によって定義の異なる「メタバース」という言葉を、広義のメタバース空間であるクラスターを開発した加藤さんによって余すことなく説明されており、メタバースについて学びたい人にとっては最高の一冊となっている。
個人的に抱いていた「FF14などのMMORPGはメタバースと呼べないのか」という疑問についても、身体性、また自己組織化が行われていないという点で狭義のメタバースと呼ぶことができないという考えがとてもしっくりきた。
また、今後メタバースがどのように普及していくのか、そもそも普及していくのかという問いに対しても、世の中のニーズ(モビリティからバーチャリティ、コミュニケーションの在り方)を考えるとハイプサイクルを辿って近い将来一般的になっていくのが想像できた。

内容以外の点を述べると、さまざまな文献から引用されておりメタバース以外の点でも知識が得れている感覚がありよかったのと、章ごとのサマリーがよくまとまっており頭の中の整理がしやすかった。

0
2022年05月05日

Posted by ブクログ

cluster というメタバースのプラットフォームを提供する経営者加藤直人氏の著書
・冒頭に メタバース を 人類の描いた夢の生活スタイルと定義する

著者のメッセージ、結論は、次の言葉です。
「肉体から解放され、物質(アトム)と決別することができたとき、人類は初めて無限の可能性を手にするはずだ」

気になった言葉は次の通りです。

・メタバース7つの条件+2
 ①永続的に存在する 現実世界と同様に体験が一続きになっている必要がある
 ②リアルタイム性
 ③同時参加人数に制限がない
 ④経済性がある
 ⑤体験に垣根がない
 ⑥相互運用性
 ⑦幅広い企業・個人による貢献
 ⑧身体性(旧来のインターネットとの違い:身体感覚の有無)
 ⑨自己組織化 個々では自律的にふるまっているのに、全体としては秩序だっている

・ネットビジネスとは、2つ ①広告 と ②Eコマース

・XR ①~③の総称 
 ①VR:人工現実感(VRゴーグル)
 ②AR:拡張現実感(ポケモンGo)
 ③MR:VRとARの混合

・現在のメタバースブームは、技術・文化としての側面より、市場からの要請という側面が強い

・メタバース市場は3つの構造からなっている
 ①体験(コンテンツ、イベント)
 ②デバイス(I/F)VRヘッドマウントディスプレイ、
 ③空間(プラットフォーム)メタ、エピックゲームズ、ロブロックス等

・メタバース バリューチェーンの7レイア
 ①体験、②発見、③クリエイタ・エコノミー、④空間コンピューティング、⑤非中央集権化、⑥インタフェース、⑦インフラ

・VRの3大技術要素 ①ディスプレイ、②レンダリング、③トラッキング

・先端製品の普及サイクル:ハイプ・サイクル
 過剰に期待が高まる時期
 急速に失速して幻滅する時期
 緩やかに普及する時期

・cluster が最初にお金を生み出したサービスは、バーチャル音楽ライブ

・コミュニケーション 手紙⇒電信⇒電話⇒メール⇒チャット どんどんコストがゼロに近づく 労力がかからない方向に流れていく

・日本のストロングポイント ①ゲーム産業のスキルセットを転用可能、②知的財産の強さ、③モノに魂が宿る


目次は以下です。

はじめに
第1章 メタバースとは何か
第2章 メタバース市場とそのプレイヤーたち
第3章 人類史にとってのメタバース
第4章 VRという技術革命
第5章 加速する新しい経済
第6章 メタバースの未来と日本
おわりに

0
2022年05月01日

Posted by ブクログ

メタバースについての基礎知識が理解できた気がする
自分もVRについて期待していたが何となく思い描いてた物と違って熱が冷めてしまっていた。
しかし、着実に技術が進歩していることが分かって嬉しく思った。
近い未来に本当にこの本に書いてあるような世界が来るとしたら面白そう。
自分はクリエイターとしての才能がまるでないが、クリエイターの人たちがメタバース上で自由に経済出来るようになって賑わいを見せてくれるといいな。

0
2023年07月08日

Posted by ブクログ

読みやすいし、面白かった。
ルンバが掃除しやすい家、を発展させたメタバースファーストな都市構想は嫌だな。。
現実がメインであって欲しいけど、確かに変化していくだろうことは分かる。

0
2023年06月17日

Posted by ブクログ

ここしばらく、メタバースやWeb3といわれる流行りものについての本を集中して読んでみた。本書はなかでも概念的にメタバースを扱ったものといえるだろう。
実際、どこまで来るのかなぁ、メタバースの世界。。

0
2023年03月29日

Posted by ブクログ

メタバースとは?多岐にわたって分かりやすく解説。章ごとのサマリーもいい。
夢のある現実。早く実現したらいいな。

コンテンツは、他者が組織化した世界。誰かにコントロールされている。
メタバースは自己組織化された構造体。秩序を持って発展していく。

ロブロックス

計算は身体と深く結びついている。
ュートン力学の三体問題!!!ここに三体出てきた。
パターンを見つけ、データを圧縮する営みそのものが知性。人為的にデフォルメされた世界こそがメタバース。
モビリティの時代からバーチャリティの時代へ。メタバースの実現はサスティナブル。データを生み出す源泉として想像力、妄想力の価値が高まる。

コミュニケーションや情報発信はどんどん労力のかからない方向へシフト。文字を書く、喋る、手紙、電話、メール、LINE、頭で考えたことがそのまま相手に伝われば?プライバシーの保護も検討。

義務教育は他者とのコミュニケーションやコラボレーション、社会性と呼ばれるものを身につけさせることだけの価値に帰着する。勉強はネット上でもどこでもできる。

0
2023年03月26日

Posted by ブクログ

メタバースがバズりまくっているため、キチンと体系建てて学びたく読んだ1冊。

純粋に面白かったです。メタバースの世界はゲームをする事に似ており、そこで生まれる広告を見る時間=滞在時間であることや、VRバーチャルリアリティーの世界と現実世界を組み合わせる事で、VRではやりたい事が短期間で人数制限無く出来る点に魅力を感じました。

また、アバターの共通拡張性を進めている点など、これから先の未来楽しみに思える記述が多数見受けられました。

0
2023年01月09日

Posted by ブクログ

モビリティの世界からバーチャリティの世界への転換が進むという意見にはまだ懐疑的な見方をしてしまう。むしろバーチャリティの世界観が新たなモビリティ需要を生み出すような社会が到来するのではと願望混じりで考えてしまう。競合ではなく、共存できる世の中になってほしいし、それを目指したい。

0
2023年01月01日

Posted by ブクログ

メタバースに関わるいろんな情報を詰め込んだ本。起業家本にたまに見られる、思いは伝わるが事例の羅列に終わるのかと思いつつ読んだ第3章「人類史にとってものメタバース」がよかった。計算と身体性、サイバネティクス、パターン化、圧縮、モビリティとバーチャリティなどなど。歴史や哲学に触れてくれたことで一気に解像度が上がった。その後の章もよい。

各章のまとめも助かり、さらに参考文献がいずれも興味深い。そちらも読みたくなった。
傍に置きたい。オススメの一冊。

0
2022年12月13日

Posted by ブクログ

メタバースについて社会学的・経済的・哲学的観点から多面的に紹介しててわかりやすかった。hypeが理解できなかったけど60〜70年代らへんからもすでにあった概念で再燃してる感じなのね。鉄腕アトムのアトムかと思ったら原子のアトムだったのね。。。

0
2022年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クラスター加藤氏によるメタバースの本。
メタバースへの愛が詰まっていて、解像度高く未来を解説してくれている良著。

メモ
・メタバースの7条件
  永続的に存在する
  リアルタイム性
  同時参加人数に制限がない
  経済性がある
  体験に垣根がない  
  相互運用性
  幅広い起業個人による貢献
  身体性
  自己組織化
・メタバースを目指す二つの観点
  メディアへの接触時間
  どうしょうもない現実からの解放

・メタバースに対する希望の一つは、現実の自分が囚われざるをえない土地環境身体から解き放たれるというもの。

・メタバースの7レイヤー
  体験、発見、クリエイターエコノミー、空間コンピューティング、非中央集権化、インターフェース、インフラ

・体験の自動生成という未来

・VRの三代技術要素
 ディスプレイ
 レンダリング 映像の計算
 トラッキング 動きに合わせた映像反映

・お金が動くのはゲーム、イベント、エロ

・vrはこちらから非日常に飛び込む体験
 arはこちらにきてもらう体験。
 きてもらいたいものは何か

・日本のストロングポイント
  ゲーム産業のスキルセットを転用できる
  ipの強さ
  魂が偏在する日本特有のカルチャー

0
2022年09月05日

Posted by ブクログ

『メタバースとは何か ネット上の「もう一つの世界」』とこちらの書籍を読めば大まかなメタバースがどのように進化していくのか?が分かる内容となっている。
著者は「クラスター」という日本発のVRサービスを提供している会社の代表を勤めており、非常に専門的にメタバースとは何か?について解説してくれていた。
たメタバースの現在の限界と将来の展望についても著者なりの考察が勉強になった。

0
2022年08月29日

Posted by ブクログ

メタバースが分からないから手に取ってみた。
分からない人が読んでもちょっと分かるような気がする。難しいことを簡単にして書いてくれてる本。
著者からみちメタバースがよく分かる。
良書である。

0
2022年06月26日

Posted by ブクログ

加藤直人(1988年~)氏は、大阪府に生まれ、京大理学部で宇宙論と量子コンピューティングを研究し、京大大学院理学研究科に進んだが、アカデミアの世界を追求することに疑問を感じて中退し、3年ほど自宅に引きこもってスマホアプリの開発で生計を立てていたが、ベンチャーキャピタリストの目に留まり、2015年にクラスター社を起業した。
同社の技術は大手企業からも注目され、現在、KDDIと組んで、渋谷区公認でバーチャルに渋谷を作る「バーチャル渋谷」のプロジェクトを運営し、コロナ禍の影響もあって「バーチャル渋谷」で行われた2020年、2021年のハロウィンでは、それぞれ40万人、55万人が参加したという。
私は50代の会社員で、スマホ(とPC)は使いつつもSNSはやっていないレベルであるが、昨年末にフェイスブックがメタへ社名を変更するという報道が出たあたりから、「メタバース」が一過性の流行ではなさそうだと感じ、入門書を物色し、本書を手に取った。多数ある類書の中から本書を選んだのは、経産省から推薦図書に選ばれていることと、内容に偏りがない(ビジネスに携わっている人が書くと、自分のビジネス・会社にポジティブな内容になりがちだが)との評価が多かったことによる。
内容は、第1章:メタバースとは何か 第2章:メタバース市場とそのプレーヤーたち 第3章:人類史にとってのメタバース 第4章:VRという技術革命 第5章:加速する新しい経済 第6章:メタバースの未来と日本 となっており、大方の評価通り、バランスの取れたものとなっているように思う。(もちろん、クラスター社のやっていることは出て来るが、特段恣意性は感じない)
一通り読んでみて、私はそもそも、本書で紹介されているような、メタバースを先取りしたような小説や映画を見たことはないし、メタバースのルーツの一つというオンラインゲームもやったことはないが、それでも、メタバースに関する、技術、市場、参加している企業、現在できること、今後できるようなること(著者の希望も含まれる)等について、凡そのことは理解できたし、とても参考になった。
しかし、一つだけわからなかったこと(実は、それが最も重要なことなのだが)があり、それは、「メタバースにおける様々な「体験」は、リアルが「主」でバーチャルが「従」の第1フェーズから、バーチャルが「主」でリアルが「従」の第2フェーズに移行するであろう。」、「産業革命以降の人やモノが移動するモビリティの時代から、人類が物質(アトム)から解き放たれるバーチャリティの時代に移行することが予想される。モビリティの時代の主役はアトムだったが、バーチャリティの時代の主役はデータである。」という将来予想である。モビリティの時代が終われば、エネルギーの消費量も減り、現在の世界の最大の課題の一つである気候・環境問題を解決できる、という点には賛同したいが、そもそもバーチャルがリアルを凌駕する世界というのは、私にはとても想像できないし、仮にそうした時代が訪れたときには、「そもそも人間とは何か?」ということが問い直されていることだろう。(遺伝子工学により、人工的にヒトが生み出されるようになれば、人間の概念も変わってしまうのだろうが。。。)
「メタバース」の基本を知るには十分であり、また、人類の将来(個人的にはネガティブな)を想像させる一冊である。
(2022年6月了)

0
2022年06月23日

Posted by ブクログ

私はメタバースの時代が来ることに恐怖心が多いのだけれど、夢を抱いている人はこういう考えなのか、ととても実感としてわかってよかった。でも、「どうしようもない現実から解放されたい」っていうのはいいことなのかは私にはまだわかりません。ただ、メタバースに夢もないことはないよなあとすこーしだけ思えました

0
2022年05月17日

Posted by ブクログ

メタバース的なこれから確実に世のなかを席巻していくもののこと、まったく食指がわかないんだけど食わず嫌いなままに乗り遅れるのも何だかなーと思って読んでみた。けっこう苦労しながらね。だって読んだ先から流れ落ちていくような感じなんだもん。
メタバースからこれからの世界の大事な要素になることは何となく読み取れたけど、やっぱり苦手なものは食べても栄養にならないみたい……。

0
2023年08月17日

Posted by ブクログ

メタバース界隈の知識を網羅できる一冊だと思う。
ドラえもんが生まれたこの国が、これからのメタバースの発展を引っ張ってくれるといいなあ。

0
2023年02月19日

Posted by ブクログ

メタバースで人生を送ることが「肉体から解放され、物質と決別する(p249)」ことには繋がらないのではないだろうか。見たり聞いたりコミニュケーションすることは、肉体を使うことになる。メタバースで身体性を無くすことが出来るというところが、まだ理解できないでいる。

0
2023年02月02日

Posted by ブクログ

Audible にて。
アトムの時代、のアトムは科学の子のことではなかった。なーんだ。

この本で言うアトムとは、人や物など「物質」を指すこと。
光や情報など、電子で構成されていない概念の対義語として用いているのだそう。
アトムからビット(データ)の時代に変わるよというのがタイトルの意味。なーんだ。

スマートコンタクトレンズについて、もう特許が多数取られているということに驚いた。
人体からエネルギーを供給できるらしい。
今のヘッドセットは重いし酔うと聞くので、やはりコンタクトくらいにならないと実際に使いこなすのは難しいだろうなと思う。

メタバース関連の本を読むといつも感じることだが、未だにゲームやイベントとしての使い方しか触れられていない。あくまで娯楽としてのメタバースなのであれば、一部の人だけで終わってしまうだろうなと思う。
もっと革命的な、これこそメタバースでやるべき!という使い方が現れないだろうか。

0
2022年11月29日

Posted by ブクログ

メタバース さよならアトムの時代

メタバースとは何か?
今は何ができて、将来は人々の生活はどうなっていくのか?
それらを知りたくて本書を手に取りました。
著者はメタバースのプラットフォームを作っている「cluster」社のCEOの加藤直人さん。メタバースの、歴史や業界プレイヤの紹介、メタバースの定義、今後の方向性が書かれています。

メタバースとは、仮想現実の世界で人々が触れ合う交流ゲームのようなイメージを抱いていたが、その認識は狭い概念でした。ゲーム、SNS、ARやVRなどの産業界での活用、価値の交換等々、意外と知らない間にメタバースの世界が広がってきているんだと思いました。一時的に盛り上がりとクールダウンを何回か繰り返して、浸透していくんでしょうね。

本書を読んで、印象に残ってた部分として、メタバースの世界は、
・物質にとらわれない事で、様々な制約から解き放たれる事
・万人規模の共働作業ができる事
可能性を感じさせる一冊でした。

現実空間、メタバース空間、どちらが主でどちらが従になっていくのでしょうか?

0
2022年10月09日

Posted by ブクログ

クラスターCEO加藤氏による著作。ほかメタバース解説本とは一線を画し、3年間のひきこもり生活を通した著者自身の実体験が「メタバース時代到来を疑わない経営者」の姿勢を確固たるものにしている。メタバースの思想的・概念的部分の話が多いので好き嫌いは分かれるかも。個人的には好きな部類で、人と数の分離とメタバースへの発展は著者自身の深い思考を窺わせる。

0
2022年10月07日

Posted by ブクログ

メタバース上でのイベント運営などを行うcluster社の創業者の著作。

メタバースの歴史や概念について初心者でも分かりやすくまとめられている。

メタバースのような技術革新はなかなか新規ユーザーの獲得に苦労するものの、ガラケーからスマホへの移行が機種変更というあまりユーザーの心理的障壁がない形で行われたように、どこかのタイミングで普及するのだと思う。

やはりこうした概念は、その先にどこまでの世界があるのかを描くのが大切で、VRをつけたまま起きて寝るような映画のような世界が当たり前になることも示唆されている。

日本はドラえもんやその他のアニメによりこうした異世界ものに馴染み深く、メタバースにとって重要なIPも多いため、どうにか世界に先駆けた企業が出てほしい。

0
2022年10月06日

Posted by ブクログ

計算機としての歴史やVRデバイスの盛衰など、関連するトピックを取り上げながらメタバースとは何か、メタバースがもたらす未来とは、について述べた本。
メタバース市場のレイヤー区分やメタバースがもたらす将来像などを特に面白かった。これまでSFなどのフィクションだと感じていた世界が実現されようとしていることに大きな期待感を抱いた。従来のSNSとは異なり「身体性」を有したリアルタイム体験であるメタバースでは、情報発信からコミュニケーションまであらゆる常識が覆る。アニメや漫画のカルチャーが根付き、ゲーム産業に強みを持つ日本がメタバース市場をリードすることに期待したい。

0
2022年08月09日

Posted by ブクログ

メタバース=人類の描いた夢の生活スタイル

①永続的に存在
②リアルタイム性
③同時参加人数制約なし
④経済性
⑤垣根のない体験
⑥相互運用性身
⑦幅広い企業、個人による貢献
⑧身体制
⑨自己組織化  コンテンツが創造されていく

ゲーム、イベント 空間の中での他者の存在 

メタバースの7つのレイヤー
①体験:バーチャルが主でリアルが従へ
②発見
③クリエイターエコノミー:自分が思い描く世界
④空間コンピューティング
⑤非中央集権化
⑥インターフェイス:脳とコンピュータをつなげる
⑦インフラ

メタバース 日本の強み
 ソーシャルゲーム産業
 ゲーム・アニメ。マンガ キャラクター
 モノに魂
 

0
2022年08月05日

Posted by ブクログ

clusterを運営する著者の視点からまとめるメタバース。数あるメタバースの書籍の中でも、VRや人のコミュニケーションの変容にフォーカスされた本。

0
2022年07月16日

「雑学・エンタメ」ランキング