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Posted by ブクログ
女の午後は長いというけれど、
で始まる7年前に新人賞で落選してしまった志村多恵から突然届いた原稿。
ミステリーのような、シスターフッドのような、絶妙なバランスと素晴らしいストーリー構成。面白い!どんどん先読みたくなる。
今回は社会派なストーリーではない。
Posted by ブクログ
冒頭の「犬を飼う」が衝撃的で文学賞の投稿作品だった事にある意味ほっとした。この話の流れで長編はきついぞ、と思ったので。当時賞は逃したが7年後、これに力量を感じていた編集者の葛城莉帆の元に作者、志村多恵から「長い午後」という原稿が届く。女性である故に被る夫他からのモラハラや理不尽を私小説風に綴る内容に共感しつつ自分の過去を振り返る梨帆。成人した息子と夫と暮らす小説上の多恵と子ナシバツイチで仕事に邁進する梨帆という立場の違う2人の心象描写がもうあるあるで葉真中さんって男性だったよね?と疑う。犯罪で終わる「長い午後」の多恵は現実の多恵とどこまでシンクロしているのか?という謎が結局明かされない不気味さが上手いと思う。梨帆サイドがある意味では報われて終わるから余計に。カテゴリ、謎があるからミステリにしたけどずれているのは自覚しています。