【感想・ネタバレ】図書室のはこぶねのレビュー

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いやあ、なかなかに面白かった。土曜のダンス、土ダンや図書室を中心に描く学生たちのハートフルストーリー。なかなか深いテーマもあり、登場人物も個性が際立っていていい。人におすすめしたい一冊。

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2024年05月05日

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泣き崩れた…

物語のきっかけは、体育会系で本に興味が無い臨時図書委員になった主人公が所在不明な本と暗号のメモを発見するのが発端。
そこから学校の伝統やら10年前の過去やら初代生徒会長やらいくつもの要素が絡み合って来る。

好き、本当に好き。この文章力、物語の構成のセンスから、私の脳内では容易に映像化出来てスルスル読めちゃう。入り込んじゃう。

伏線回収という仰々しいものではなく、作者の「ポケットからポロポロ小さな何かをこぼして後で拾いに行く」構成が好き。

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2024年02月13日

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図書室で発見された10年前の紛失本をめぐる青春群像。しかし、主題は、LGBTなどを含め価値感多様化の中で排除されるものの存在。言い換えると、ノアの箱舟に選ばれたものと、見捨てられたものの存在。見捨てることなく誰でも受け入れられる新しいはこぶね(P276)。高校生向け青春小説としてしまうには惜しいテーマで、よく消化している。

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2023年08月02日

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怪我のため部活を引退した主人公が、ヘルプで入った図書委員での1週間の物語。
所在が不明な文庫本に挟まっていたメモの謎をどう解き明かしていくのか。
伝統の体育祭の全校ダンスは、皆んなが参加できるものに変えていくのはできるのだろうか。
そして、主人公の不器用な恋はどうなっていくのか。
謎解き要素が詰まった瑞々しい青春文学。

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2023年04月07日

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友人から一週間限定で図書委員の代打になった花音。
一冊の本と、その本に挟まった手紙に出会い、新しい世界が広がっていく。
ひとつのことを始めようとすると、いろんな考えの人がいる。そして前例とか多数決で意見はまとめられがちだ。そして少数派というか、反対派は肩身が狭く我慢を強いられる、私はそういう時代を生きてきた。少数派の意見にも理由がある。
みんなが楽しい環境を整える
朔太郎、いいこというなと思う。他にも心に刺さる言葉を朔太郎が話していた。
多様性を認める
言うは易しだけど、実現するのは結構難しい
朔太郎と花音の未来に期待。
続編あったらいいな






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2023年01月16日

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最後の一文が、とにかく好きです。ものすごく。

この本を手にとる人は、少なからず本や図書室が好きなのではないかと思いますが、私は完全にそんな一人です。
受験生の頃、毎日高校の図書室で勉強していました。
叶うならば、好きな人や自分を見てくれる人がそこにいないかと思いましたが、そんな事はありませんでした
この本を読んで、そんな懐かしい感覚や景色が浮かびました。

図書室に通っていた人に、ぜひ読んで欲しいと思います。

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2023年01月15日

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10年ぶりに帰ってきた「飛ぶ教室」から始まった謎解きが、学校の伝統行事を揺るがすことに…

「みんなで楽しむためには、みんなが楽しめる環境を整える必要がある」

学校生活は何かと"みんな一緒"が定番だ
 "みんな一緒"がキラキラしたものとは思えない人もいるんだけどね

一緒⁉︎
うん、そうだね、一緒に楽しんでるよ
一応ね…

でも
何故か心の中は冷めてる
イヤだよ〜って叫ぶ小人が隠れてる
そんな時もある

決まりがあると楽でいいし、いろんな個性をまとめやすい
でも、決まりだから、当たり前だからと押し付けるのは、また別の話

それに、決まりだからと、周りに合わせている自分…合わせすぎて、大切なものを見失っていませんか?自分で考えること、気づくことの大切さを思い出させてくれる一冊でした。

まだ読んでないなら…きっと『飛ぶ教室』を読みたくなるよ。
そして、読んだら、「飛ぶ教室」のような仲間や大人たちが欲しくなるよ。

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2023年01月04日

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みんなで楽しむためには、みんなが楽しめる環境を整える必要がある。
多数派になれない者の想い。それぞれが大切にしたいこと。本に挟まれたメモから10年前の出来事が浮かび上がる。
苦くも爽やかな青春の物語に、学生時代の想いが重なり心がざわつく。

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2022年11月06日

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作者さんがゲームのシナリオライターという異色の経歴に惹かれて読んでみた。それに、本のイラストに本関連のミステリーときたらもう本好きは読んでみるしかない。
青春ってこんな感じで突き進むし感情はほとばしるし、読んでる自分も若返った気持ちになる一方、主人公たちのある意味達観した台詞にはっとさせられることが多かった。辛い過去があることは可哀想だけど、そういった経験がこのような深く正しい信念のある人間にしていっただのだろうと思う。このまま主人公たちは正しく真っ直ぐに育ってほしいと変な老婆心で願わざる終えない(笑)
そして、主人公が探す犯人(犯人という表現は正しくないかもだけど)も、その人が図書室に入ってくるまで私は分からなかった(笑)ミステリーとしても十分楽しめた。

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2024年01月27日

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高3最後の体育祭に怪我で出られず、代打で図書委員になった主人公。そこで謎のメモの挟まった本を見つけてそこから話がひろがっていく。
サタデーナイトの曲での体育祭恒例のダンス、青春って感じだし、そこに出られない生徒のこと、当たり前に仕方ないと思ってしまっていることに疑問を感じて動いた図書委員たちの話は奥が深い。
図書室の心理テストみたいな検索機使ってみたいし、体育祭のダンスも出てみたいし、世界観が素敵。
これは青春ど真ん中の学生さんたちに読んで欲しい

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2023年12月10日

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 怪我をして高校生活かけてきたバレーボールから離脱し、高校最後の体育祭にも参加できない主人公が友だちの代わりに体育祭前の1週間だけ図書委員を引き受けたその1週間の話。
1冊しかないはずのケストナーの「飛ぶ教室」が図書室に2冊。この謎を解いていく図書委員の二人。
高校独特の体育祭の伝統が絡んでくる。
 何事もなければ何も疑問を持たずに行ってきたことを、出会った人、偶然の経験により気づいていくことがある。
でも、同じ人に出会っても、同じ経験をしても、気づくことがそれぞれ違う。
こうやって、大人になっていくんだなと思った。

 遠い昔に読んだ「飛ぶ教室」を本棚から引っ張り出してきて読みたくなった。

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2023年10月26日

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★4.5
体育祭に出られない百瀬さんが、代打で入った図書委員として謎を追う一週間の恋と青春と謎解きの物語。
百瀬さんの高身長もキャラ作りに一役買ってるし、朔太郎の描写が徐々に柔らかなものに変わっていく経過がいい。

図書室×司書さん×ミステリー3連コンボそろった個人内三部作にランクイン。
他ニ作は独断と偏見により、
綾辻行人「Another」
相沢沙呼「教室に並んだ背表紙」

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2023年10月04日

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10年前に貸し出され戻ってこなかった本が、中にメモが挟まれ戻ってきた。
本を戻したのは誰か、メモに書かれていた文の意図とは、、、
学校をあげて盛り上がる体育祭でのダンスを巡る青春ミステリー

“みんなで楽しむためには、みんなが楽しめる環境を整える必要がある”
見落としがちだけど大切な事だと思う。

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2023年07月31日

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もっとのんびり穏やかな雰囲気の作品だと思ってたので想像とは違ったけど、ミステリー要素も青春の爽やかさや甘酸っぱさもあって面白かった。
そういう終わり方なのね~♪と、思わずニンマリ。

友だちの代わりに一週間図書当番をすることになった花音。当番初日、花音は10年ぶりに返却された本「飛ぶ教室」とそこに挟まったメモを見つけ、もう一人の当番・朔太朗とともにメモの謎を解いていく。
作中でキーワードとなるケストナー著「飛ぶ教室」を昨年読んだところだったので記憶に新しく、良いタイミングの読書でした。

謎解きがおもしろかった。明らかになっていく意外な事実と静かな恋の予感にもドキドキ…。
学校が舞台の作品は読んでて気分が若返る。
いいなぁ~青春小説。大人になって読むのも楽しいけど、学生時代にもっと出会いたかったなぁ。どんな風に感じただろうって思う。

10年ぶりに返却された本の謎は、解けてスッキリというか切なかった。
作中で朔太郎くん、奈良くんが自分の気持ちをハッキリ伝える姿は格好良かった。それにかつての五人の腕白どもも素敵。
清々しくて爽やかな作品は読んでて気持ちがいい!
読みやすくておもしろかったです。

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2023年06月04日

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高校最後の夏、代理で1週間の図書委員を務めることになった百瀬と、ベテラン図書委員の朔太郎がひとつの謎の解明に取り組むお話。青春の甘酸っぱい恋愛の話も挟みつつ、マイノリティの問題もありつつ、謎も最後まで予想がつかなくて面白かった。自分も"気づける人"の側でいたいなぁ。作中に本がたくさん出てくるので、読みたい本が増えた!あとは、中高生の時にはあまり図書室に通わなかったことを後悔した。

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2023年05月08日

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「みんなで楽しむためには、みんなが楽しめる環境を整える必要がある。」
ほんの1週間の出来事で見える景色が全く変わることがある。
自分の高校生活もそうだったかもしれないと思い出した。

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2023年03月19日

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スッキリとした読後感の一冊。カシワイさんのかわいらしい装画と「図書室」というテーマに惹かれ。
前半はグイグイ突っ走る百瀬さんに苦手意識を持ちつつ読んでましたが…笑。終盤謎が解けていくにつれおもしろくなった。みんなが乗れる方舟、いいなぁ。学校司書の伊吹さんも良いキャラ。学校の図書室をもっと堪能しておけばよかったなぁと思いました。

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2023年02月25日

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悪い部分が見えやすいがちょっとした良さを感じるバランスが、物語の登場人物っぽくない新鮮な魅力があり、それぞれが作り出す関係性が面白かった。

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2023年02月23日

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謎解きあり、図書室や本の楽しさもあり!
高校生が主人公ですが、大人になった人にも刺さる物語だと思う。
やっぱ本って楽しい!

本のソムリエ検索機使ってみたい〜!

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2023年01月10日

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学園青春ミステリーですね。
主人公の百瀬花音は女子バレーのエースだったが怪我のために部活が出来なくなる。折しも通う高校、野亜高校の体育祭が週末に行われる。クラスの図書委員から頼まれて体育祭が終わる一週間だけ代打を引き受ける。
図書室に出向いて、図書委員の俵朔太郎と図書当番をすることに成るところから物語は始まる。
十年前に貸し出された本がカウンターに返本されてきた謎、その本「飛ぶ教室」に隠された野亜校の体育祭、通称『土ダン』(土曜日に開催されるダンス)に関わる謎が膨らむ。

名取さんの物語は登場人物がしっかりと書き込まれていて、物語の進み方も丁寧で、主人公と一緒に謎解きと高校生活を体現している気分を味わえました。
名取さんの作品は人情味が豊かで心に温かさをもたらしてくださいます。

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2022年11月19日

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高校を舞台にした濃密な1週間。

ミステリーでもあるし
青春小説でもあるし
実際の本の紹介もあるし
色々と問題提起な部分もあって
様々な要素があるなぁと感じました。

最初の方はあまり面白いと思えず
挫折しそうになったけど
途中から面白くなって、そこからは一気読み。

物語の中で紹介された本が
巻末にまとめられてるの良かった!

「玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ」と「火星の話」を読んでみたくなりました。

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2024年01月28日

Posted by ブクログ

一冊の本をめぐる高校生の謎解き。体育祭大嫌いだったけど、こんな学校だったら楽しめたかも。もう一度高校生やりたくなりました、、

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2024年01月02日

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高校の図書室が舞台の青春ものであり、ミステリーでもあり、読んでいて、楽しい
ただその中にも、トランスジェンダーなどの問題も出てくる
様々なことを考えさせてくれた

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2023年12月23日

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暑い季節になると「青春」とつくものが読みたくなる。
青春ミステリー...むふふ( *´艸`)である。

ライトでとても読みやすいです。
ミステリーではあるのかもしれませんが、どちらかと言えば個性の違うこの子達の成長や葛藤が、あの頃にやり残した事のある大人を巻き込んで向き合っていく様が好きでした。

悩め!突っ走れ!結果なんていいのだ!全力でやったことに無駄なことなんてないんだ!進め!

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2023年06月20日

Posted by ブクログ

”みんなで楽しむためには、みんなが楽しめる環境を整える必要があるんだ。”

体育祭1週間前という、祭りの準備の期間に出会った高校生男女が、小さな謎に遭遇し、どんどん周りを巻き込みながら、学校生活の問題や思ってもみなかった真実に対峙していく、王道な青春小説。
舞台が図書室というのもあり、出てくる作品が実際に存在するものだから、巻末のPOP含めて読んでみたくなるのも個人的に好き。
でも、その青春感や本との出会いよりも、なによりもこの物語から感じたのは、少数派に対する無関心と、それと同じくらい問題のある特別扱いについてだった。
なんで当人がそれを是としないのか、「普通だったらこのくらい」と乱暴に一括りにしたり、「こういう経験があるから」と勝手に推測することへの危険性と、「この人はこうだからこうしてあげよう」という対等ではない立場から差し伸べられる配慮の暴力性が記されていた。
アオハルっぽい物語や喜怒哀楽だけではなく、どの年代にも響く普遍性を持っているところが青春小説の良さのひとつだと思う。
爽快さだけではなく、しっかり考えるべきことを残された良い読後感だった。
みんなのための方舟には、手を差し伸べて引っ張り上げてあげることより、全員が自分で乗れる作りが必要ってことなのかな。

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2023年04月03日

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主人公の女の子が、周囲の空気を読まずに、ぐいぐい突き進む所が最初鼻についたが、だからこそ周囲の人たちのトラウマも巻き込んで学校の「守るべき伝統」を乗り越えられたんだと思った。

伝統を守りたい実行委員会側の言い分も分かるし、それでは参加できない人も楽しめるように変えていきたい生徒会長側の意見も分かるし、
そういった「伝統」を守ることの良し悪しの描き分けが面白かった。

本ソムリエやってみたい。

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2023年03月21日

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ネタバレ

図書室の謎と多様性の問題を絡めながら進む、切なくも爽やかなストーリーは、自分が中高生なら気持ち良く読めたと思う。

私は学校司書なので楽しみに読み始めたが、途中で読み進めたくなくなる行動が主人公達にあり(貸出端末をハッキングして個人情報を得る)最後まで司書はそれに気付かないし司書教諭も打ち明けられても学校司書には黙っておく事にする(学校司書は個人情報を抜かれた事を知らないから悪くない事にされた)所がどうしても無理だった。

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2023年03月06日

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ネタバレ

 ケストナー「飛ぶ教室」から始まる1週間の高校生たちと元高校生たちの物語。
 行事を楽しめる者たちと楽しむことが出来ない(いろんな背景があって)者たちの対比に少し苦しくなってしまうことがあったけど、真の悪人はいなくてみんないろんな思いを持っている。朔太郎の言動は最初からあやしいなあーと思ってたけど、そういう繋がりがあるとまでは思わなかった。
 「飛ぶ教室」を読んだことのない人は先に読んだ方が物語とのリンクをさらに感じることが出来るし、どちらの腕白どもも大切な存在になると思う。私は何も考えてないように見えて、周りのことを大事にしているマティアスが好き。

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2023年02月03日

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さらっと読める本作。図書室が舞台の青春ミステリで米澤穂信の古典部シリーズの第一作を彷彿とさせられたが、そちらよりもかなり読みやすい。
個人的には郡司先生の学生時代の片思いを深掘りしたい。

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2022年11月24日

Posted by ブクログ

体育祭までの一週間を描いた青春もので、10年ぶりに返却された本の謎解きもあり。

なかなか上手い構成で、個性豊かなキャラクターがたくさん出てきて、読後感は爽やかな感じでした。
もう充分大人だし女子校だった私としては、こんな青春が羨ましいなと思ってしまいました(笑)
三問の三択に答えるだけで本を選んでくれる図書室の蔵書検索システム「本ソムリエ」!実際にあったら楽しそうです。

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2022年09月22日

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