感情タグBEST3
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女優のエッセイを読むのが好きなんですが、中でもこちらは別格。すごくカッコいい。加賀まりこというひとりの女の生きざまが爽快で、芯の通った性格が小悪魔とよばれた若き頃からブレないのがすごい。楽しく一気読みしました。
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「純情ババァになりました」っていうタイトルはちょっと自虐的かも。だって加賀さんはオイラ的にはババァではない。人は年齢を重ねたからといって性格が丸くなったり人格者になったりしないと思う。そうあるべき、そうなりたいと思う人だけがそうなるだけだ。19歳の加賀さんは『私は、自分のしたいことをしてるだけ。ほんとうに生きるってことは、自分以外にアルジを持たないことじゃない?』と言う。加賀さんはこのスピリットのまま、大人になったんだろう。カッコいいに決まってる。世間体で大人になったのではない、自分としてのあるべき姿に磨きをかけていまに至ったんだと思う。自分で人生を選んでいる!誰のせいにもしない生き方だ。よき先輩や同志に恵まれたのは偶然ではなく、加賀さんが人生をポジティブに、真剣に捉えているからじゃないかな。そんな風な若くて可愛らしい女性がいたら応援せずにはいられないだろう。もちろん不埒なことなんてできるわけがない。
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加賀まりこのエッセイ集。加賀まりこて!って思うかもしれないけど、すごくおもしろかった。色んなことに対して僕より2歩くらい踏み込んでいるんだなった思った。人生楽しそうなんだもん。でも、その分の“はねっかえり”もちゃんと受け止めているのがすごくて。行き詰ったらまた読む。
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昨日会った自動車修理工場の女性は、社長なのか社長の奥様なのか、それとも単なる事務員さんなのか、ついに聞き損なってしまったけれど、見た目は顔も首筋も手も足も(ごめんなさい、結局ジロジロ見たっていうことです)しわくちゃだらけで、普通には醜いという形容でしか表す以外に方法がないかもしれないのですが、いいえ、とんでもない、その輝くような笑顔、屈託のない明るい表情、作ったようなわざとらしくでない天真爛漫な身振り手振りとか仕草が、かわいらしい、と言っては失礼かな、とても上品でウットリさせられて、一見して老婆が天使のように見えたものです。そんなふうに幻視させる強烈な魅力が溢れていました。
そう、ちょっと今までにない不思議な体験でした。私はこの時、今年65歳になる大好きな加賀まりこを連想していたのに違いありません。けっして上手い女優ではありませんが、その生き方に引かれているのです。
もちろん彼女は、まだ、しわくちゃ、ではありませんが、ただ、人前に出る職業の同年代の女性たちが必死に若く見せようと躍起になっているのとは正反対に、今の年齢を、そして言ってみれば「老い」を誇示しようとしているように思えてなりません。化粧や美容や果ては整形という強制手段で、若さを偽装する風潮がまかり通る現代に傾聴すべき態度だと私は思います。
76歳になる岸惠子もその一人ですね。さすがに彼女の年齢では皺くちゃで入れ歯の具合も加味してか言葉のスピードも年寄り臭いのですが、キラキラ輝く美しさは究極の極致の至高さを感じさせます。
加賀まりこの映画やドラマは、入手可能な限りすべて見ていますが、やはり加賀まりこといえば、あの中平康の「月曜日のユカ」(1964年)ですね。
彼の映画に入れ込んでいる時に発見したのが加賀まりこでした。横浜を舞台に、初老のパトロンと同じ年頃の恋人を共に喜ばせることが生き甲斐の奔放な女性だけれど決してキスだけはさせない。そして会うのは決まって月曜日。彼女のコケテイッシュなキュートな魅力が爆発したラブストーリーですが、なんといっても中平康の映像美がすばらしいのです。
この本は彼女の魅力満載で、嫌いだった人は好きに、好きだった人は益々好きになる本ですが、残念ながら4年前に出た「とんがって本気」の加筆・修正・再構成・改題した本ですが、この文庫本のタイトルの方が彼女に似合っていると思います。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
PS・・・・・・・・【2009年5月28日記入】
たまたま滝本誠の映画評論集『渋く、薄汚れ。〜ノワール・ジャンルの快楽』(2006年フィルムアート社刊行)を読んでいたら、16歳の冬に投稿して寺山修司に選ばれた学研の「高3コース」に載った短歌を披露していました。
サキソフォンの音のなかにわれの死を見るとき・・・・悪魔・・・・ああ加賀まりこ
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その昔、「安井かずみ」にハマった時期があって、その時点でご本人は亡くなられていたので、「加賀まりこ」は安井かずみワールドの親友ポジの登場人物のようで、実際にTVで眼にする女優賞加賀まりことは別物のように感じてたんだけど、長年の歳月を経て繋がった!と感じた。
若い頃の小悪魔的なかわいさもいいけど、お年を召した今の美しさもとてもいいと思う。
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自分の知らない時代のお話が新鮮で、興味深く面白かったです。
「トッポい」という言葉の意味が解らず調べてみたら、「気障で不良じみた人」生意気という意を含んで使われることが多かったそうですが、加賀さんのようなお方をそう表現するのなら、褒め言葉として使われていたんだなと思いました。
それほど本書は加賀さんの魅力に満ちあふれているし、加賀さんの生きていく上での信条やそれを表現する言葉もとても素敵です。
写真家の立木義浩さんや落語家の立川談志さんとの対談も収録されていて、そちらもお勧めです。
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加賀まりこって美人で毒舌で頭の回転が良い人だが、どういう人なのかは良く知らない……というわけで読んでみたのだけれども、すごいな。
一応時系列なのだが、割とあっちに行ったりこっちに行ったりのエピソードが多く、慣れるまでちょっと読みつらい。
高度成長期の、勢いのある人生がまぶしい。
加賀まりこさんは魅力的だなぁ。
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加賀まりこさんも格好良く好きな女優さん。
生粋の江戸っ子なのですね。
神楽坂生まれの彼女は江戸っ子である意識が強く、粋で「とんがって」いることを大切にしている。
「とんがる」という表現が、今はあまり使われないと思うけれどものすごく頻繁に使っていて印象的でした。
類は友を呼ぶというとおり、個性豊かな友人のお話も面白かった。
寺山修二、立木義浩、川端康成、吉行淳之助など羨ましすぎる。
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少し、勇気をもらえる。
生まれながらに恵まれている部分もすごくあって、自分とはちがうよな〜とか思いつつ、でもやっぱり加賀まりこ自身が切り開いて来たところも大きくて、憧れる。
オンナの潔さを学べて、頑張ろ、と思える本だった。
いろいろあっても、純情ババァになれれば結果オーライだな。
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「キャンティ物語」を読んで興味をもちました。今の生意気な若手女優(少し古いが沢尻エリカとか?)とは桁違いの非現実的な小悪魔美少女だったんだなあ、加賀さんは。川端康成がぎりぎり寸止めのセクハラ要求をするあたりも、加賀さんは「川端先生から清潔なエロチシズム、というものを学んだ。」とまとめているが、実際にはかなりヒヒジジイだなあと思う。面白かったです。
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加賀まりこの自伝。気の強いお嬢様不良の西洋野菜カガ。相当、肝が据わっている。職場のK課長に勧めたところ、「未婚の母になったときの相手の名前はわかるの?やっぱり布施明?」と聞かれた。そうか、当時はやはりインパクトがあったのだな。
映画「月曜日のユカ」と写真集「私生活」が見たくなった。写真集は復刊ドットコムで既に交渉していたが、断られてしまったようだ。
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うじうじしたり、くよくよしていてるとき、
この本を手にとれば、まりこ様にパーンッと
気持ちよく、ぶたれたような爽快さがあるかも。
そんな読後感。
何かに向かっていくとき、何か納得できないことを
発言するとき、臆せず飛びこんでいく、発言する!
それは、自分の中で、こうだっ! という哲学が
確固たるものだからだろう。
恋するときも、相手のことを深く考えながらも
決めたら、ドーンと突き進んでいく。
格好いい女性だなぁ・・・と、憧れる。
決してこうはなれないけれど、なれないから、
その考え方は、とても刺激になった。
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加賀まりこさんといえば、美しくてシャキシャキしていて
頭が良くって、格好いい女優さんという認識
宮本輝原作映画『泥の川』での美しさは衝撃的だったし
この頃、年を重ねて「おばあさん」といわれる役でも
やっぱりきれいで素敵だなぁと思っていました
そして、このエッセイを読んで、ますます好きになりました
ご自分のこと、嘘偽りなく語られていますが、
印象深いのは女友達のこと
完璧な人間なんていないんだから、欠点も認めあって
自分の欠点も自覚して、許して、許してもらって、
居心地のいい関係を築いている様子が、ホント羨ましいくらい
たくさんの忘れたくない言葉が溢れていて
手元の文庫本は付箋だらけになりました
とても元気をもらって、前向きになる素敵なエッセイでした
きっと、これから何回も読んで、
その度に付箋が増えていくエッセイだと思います
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日本の元祖小悪魔ガール、といえば・・・ではないでしょうか。
モノクロの写真なのに、ビビッド、カラーって本人から発するものなんだなぁと感じさせてくれる。
好きな人と一緒にいたい、好きなことをしていたい、自分が嫌なこと・間違ってることはしたくない、ずっとそういう姿勢でいたからこそ、純情でいられたし、それを美学と出来るんだろうなと思える一冊でした。
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期待せずに読んだのだけど、加賀さんのまっすぐな生き方がおもしろかった。普通、大人になるといろいろ頭打ちになって、だんだん丸くなるもんだけど、ずーっと子供の頃のまっすぐさを失くさないできたんだなあ。そういうのって世間知らずといわれたり、生意気と言われたりしがちだけれど、嫌いじゃない。まあ、加賀さんの場合、かわいかったから、周囲に甘やかしてもらったりもしたんだろうとも思うけど。自分の美学や価値観をきっちり持っていて、そういうところは見習いたい。周囲にいたら、大変かもしれないけどね。意外と素直な気もするな。今までは、ただのうるさいおばさんという目で見てたけど、これからは違う目で見ることができそう。
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大好きな加賀まりこさんのエッセイ。胸がズキズキ、ちくちく、きゅんきゅんします。本気で大ファンです。天衣無縫という言葉がぴったりなめちゃくちゃ魅力的な人です。
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四章 人生の風は自分で起こす
死産のエピソード
失くしたハイヒール
の辺りが興味ひかれました
「わかり合うのが無理でも、分かち合う。もっと励ましあおう」
のやりとりに感動しました
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加賀まりこというと、自分のなかでは小学生の頃に見た「ジェニーがやって来た」というNHKドラマで、東京都下の武蔵五日市あたりに住んでいる一家の主婦役が原点なので、その後のいろいろな活躍を見ても、世評のとんがってる女優って感じはあまりしないんだけど、この本を読むとほんとカッコいいな。そしてかしこそう。かしこい人がカッコいいことを本気でやってる。だからカッコついているってカンジだし、人生が濃い感じがするね。
「純情ババァになりました」というタイトルも、原題の「とんがって本気」もいいタイトルだよね。センスあると思う。文章もピリッとしてるし動きが感じられる。もっといろいろ書いてもらいたいな。
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ちょっと怖そうな女優さん、というイメージを何故か持っていた
加賀まりこさん。
憧れの女性であった安井かずみさんの
親友でいらして、ということはずっと知っていましたが、
TVドラマのお役の印象が強くて、あまり良く知らないまま。
だから、安井さんについての本を久々に読んで、その後
この本を手にしました。
表紙のまりこさんの表情、惹かれて。無垢な野生。
という印象。別に意地悪でもひねてる感じでもなく。
純情という言葉が似合う方なんだなってことは
ご本を拝見したらよく感じ取れました。
恋のお話をされてたり、お友達とのお話をされてたり。
でも、それはよくある暴露話ではなくって。
お相手に傷がつかないよう。迷惑がかからないよう。
ご自分が共に過ごした、加賀さんが責任を取れる範囲
での期間や内容の、潔い、大切な思い出話。
ああ、大事にして、してもらったんだな。
真っ白な気持ちで寄り添ったんだね、と。
単なる一読者の私にも思える語り口。
潔癖なほどの純粋さ。でした。
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第一章、年上の女友達にハッパをかけられたかのように
励まされる。
……のだけれど、その後は……
一時代を風靡した女優さんってこんなにすごいんだ、経済力でも人脈でも、遊びでも、仕事でもと……
最初のうちは感心していたのだが、だんだん鼻白んでいってしまった。
穿った見方だけれど、やっぱり、お嬢さん育ちだったこと、美貌に恵まれたことは大きい。
もしも、それが何にもない小娘がこんなことをして、
このお年、純情ババァなんて言われても、誰が読む!?
ただ、著者の聡明さはよくわかった。
すごい人だなと改めて見直している。
文章もご立派。
読書家とおっしゃるのもうなずける。
ただし、「……なわけで。」の乱発は、個人的に好きではない。
気になったらたまらなく気になってしまった。
Posted by ブクログ
11/16 どうせゴーストライターだろうと思ったら意外と読書家なのかきちんと自分の言葉で綴られていたのが印象的。細かい事例が多かったのがちょっと鬱陶しかったけど最後まで楽しめた。