あらすじ
もつれた愛は、恨まれずに終止符を打つ。人脈と情報を駆使して出世競争を勝ち抜く。逆境で友情と忠誠心をしみじみ感じる。交わされなかった和歌が語る、愛の濃さ……。人生の達人・光源氏を通して恋と出世と人間関係の綾を描き、宮仕えの男女を魅了した『源氏物語』。現代を生きるサラリーマンにも通じる、波乱と哀切のドラマがある。気鋭の古典文学研究者が案内する、『源氏物語』の世界へ、ようこそ!
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Posted by ブクログ
視点が新鮮なせいだろう、とてもおもしろかった。
「一見恋愛物語の形を取りながら、……じっと目を凝らしてみると……騙し絵のようなたくさんのストーリーが透けて見えてくる」と、独特の切り口から源氏物語を分析している。
まず、こういうふうにも読めるのかという驚きがあり、なるほどなあと納得できる。さまざまな刺激を受けた。雑誌掲載がきっかけで生まれた本らしく、読みやすい。
Posted by ブクログ
「男読み」という言葉に引っ張られて途中まで著者が男性かと思っていた。本書も、当時の時代背景を踏まえた上での読み取り。字が小さめなせいか、ちょっと読むのに疲れたな。「恋は想いをたくさん傾けた側が分が悪い」って現代でも通じる考え方。まんま、「かぐや様は告らせたい」じゃないか。
Posted by ブクログ
『源氏物語』に登場する人びとの人物像を、親しみやすい文章で紹介した入門書です。
本書は、「できる男の処世術」と題された第一部と、「幸せを掴むための女の心得」と題された第二部で構成されています。第一部では、光源氏という稀代の「色好み」の生き様が語られ、第二部では、その源氏と恋の駆け引きを演じた女性たちの姿が生き生きと描き出されています。