【感想・ネタバレ】蚕の王のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年01月14日

戦後の警察による拷問冤罪事件を繙くほぼノンフィクションの骨太作品。
筆者本人のルポルタージュ風現在視点と神の過去視点から描かれていて、緊迫感とリアリティが凄まじい。

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Posted by ブクログ 2021年12月27日

昭和25年、静岡県で起きた一家殺害事件。通称「二俣事件」。犯人は逮捕されたが、実際は警察の自白強要によって事実を捻じ曲げられた。無実を訴えるも、結果死刑判決が下された。しかし、その後弁護士軍団の頑張りにより、無罪となる。これは日本史上初の冤罪事件として取り上げられた。
当時のことを調べようとする安東...続きを読むは、これを小説化し、独自の解釈で、本当の犯人は誰だったのか、調べていく。


実際に起きた冤罪事件「二俣事件」。
wikiで調べてみると、事件の概要が載せられていて、その詳細を仮名を交えて描かれています。

今ではあり得ないような警察の強引なやり方、印象操作に怒りを感じずにはいられませんでした。
正直この事件をあまり知らなかったのですが、ザ・昔といいましょうか、昔ならではの横暴さ、強引さが際立っていました。

それでも真実に迫るある刑事には、様々な生き様を感じました。警察組織に刃向いながらも、本当の真実を追おうとする姿に世の中捨てたもんじゃないなと思いました。
刑事だけでなく、警察に対抗する弁護士軍団の長きにわたる活躍にも感動しました。

きちんとした説得力で、法廷にもっていく弁護士の姿には、清々しく感じました。
小説なので、後半あたりからは独自の解釈で、真犯人を当てています。実際の事件にそれが当てはまるかはわかりませんが、執念に追う刑事や弁護士の活躍に頭が下がるばかりでした。

第三者の立場として、あまり知ることのなかった多くの冤罪事件に自分はどう向き合っていけばいいのか。
なかなか関係者ではないので、報道による情報に頼らざるをえません。
事実はともかく、曖昧な部分はあくまでも推察でしかありません。全てを信じずにいられる冷静な判断が問われるなと思いました。

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