【感想・ネタバレ】ジョイランドのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

1973年の夏から秋のアメリカン青春小説。

ミステリーサスペンスやホラーはトッピング的なもので、愛と青春の旅立ちという感じでした。
失恋から始まり、遊園地での仲間たちや子供たちによる再生、大事な人たちの出会いと別れが圧倒的な筆力で物語られています。
現代からの視点で物語られているので、トムなどのその後のエピソードが語られるのですが、エリンの現代エピソードがないところが、サスペンスのネタバレにならないようにしていると思われてうまいと感じました。
キングにしては灰汁が強くなく、むしろセンチメンタルな感じにもなるので読みやすいと思います。
それにしても、この長さだと短く感じてしまう作者ってすごいですね。

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2016年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

舞台は70年代のアメリカ、失恋したての大学生が連続殺人事件を追ったり、新しい恋に出会ったりしながら、大人への一歩を踏み出す物語。

大人になってから、印象的だった青春の1ページを思い出すというのは『スタンドバイミー』でもおなじみの手法で、読みながら主人公とともにほろ苦い“あの頃”を追体験するような、懐かしさを覚える。時おり挟み込まれる主人公の現在の姿が、過去の様々なエピソードの結末を先に提示しているのだが、そのさじ加減がまた絶妙だ。

最初のうちは、うじうじした主人公とキング特有の脇道にそれていく描写になかなか集中できなかったが、中盤から一気に引き込まれた。幽霊あり、犯人探しあり、大人の恋と不治の病などなど盛りだくさんだが、読み終えてみればバランスのいい作品だったと思う。

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2019年08月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ザ・スティーブンキングだった。ほんとにいつもの、青春と死。今回はその死の部分が弱かったけど、青春の描写はいつもどおりに最高だった。とくに、主人公がハウイーの毛皮を着て、遊園地の託児所でホーキー・ポーキーを踊る場面。人生でいちばん煌めく時間をこんなに嫌みなく、切ないほど鮮明に描くのがたまらない。キングが描くのは、スタイリッシュさとは程遠い、毒がなく田舎っぽいダサい青春だけど、格別にノスタルジーを換気させる。
その素晴らしく美しい青春からまっ逆さまに恐怖のどん底に落とされるのがまたいいんだけど、今回は恐怖の要素が薄目だった。そのため後半はタルい。でもまあ、前半だけでも読んで損はなかった。

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2016年09月04日

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