【感想・ネタバレ】死ぬまで、働く。のレビュー

あらすじ

戦前から看護婦、保健婦として活躍し、75歳のとき三重県最高年齢でケアマネジャー試験に合格。88歳でサ高住「いちしの里」に勤務、97歳の今も現役で働き続ける池田きぬさん。
「こんな年まで仕事続けるとは思わなかったけれど」「3日家にいると外に働きに出たくなってしまう」。週1~2回、人手が足りない日に朝から勤務に入る。
「年だからと甘えてはあかんですね。できることは自分でせな」「若い人のサポートをするのが年寄りの役目」。やっぱり体はえらくなる(=疲れる)けれど、仕事中は休まず。きびきびと動き、入居者1人1人に親身に声をかける。お世話する入居者はほとんどが自分より年下。みなさんが元気になり、家族の方が喜んでくれるのが何よりの喜び……。
夫が先立ち20年、ひとり暮らしを今も続ける。家のことも、できる限り自分で。庭で花や野菜を育て、料理を楽しむ。自転車にも乗る。
「人生100年時代」が叫ばれる今、「いつまで働かなくてはいけないのか……」と暗くなる向きも多い。そんな中、きぬさんの存在は大きな希望。
「高齢になっても働く」ことを前向きにとらえる──そんなメッセージを発信。
きぬさんの仕事観から、これまでの人生、日常生活、上手に生きる知恵まで、心温まる写真とともに語りおろす。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

97歳の現役看護師の方が、ご自分の来し方を綴った本。
感動しました。
30代までの私なら、こんなタイトルの本は読まなかったと思う。今、大学を卒業してから20年以上続けてきた仕事を、これからもずっと続けられるかな…と考えるようになったし、今の職場には65歳で元気で働き、みんなからたよりにされている素敵な女性の先輩もいらっしゃるし、自分も「ずっと働く」ということが人生の課題(大げさだけど)として見えてきたので、タイトルにも惹かれて読みました。
何かすごい研究成果を出したわけではないけど、看護師として目の前のことを一生懸命にやり、求められれば管理職の仕事や、学生に教える仕事も引き受け、老いてもなお、自分にできることは地道に取り組んでいる生き方。尊敬するし、心から、私もそうありたいと思った。一番心に響いたのは、「97歳になって『苦労が私という人間をつくりあげてくれたんだな』と思っている」という言葉。
私なんて著者には遠く及ばないということはわかっているが、私も今まで仕事を続けてきて、それなりにたくさんの苦労を乗り越えてきた。若いときには若いときなりの苦労があるし、30代になってからは、仕事のストレスで妊娠できないのではないかと何度もやめようと思ったし、それを乗り越えて無事に出産したあとは、仕事と育児の両立で心身ともにギリギリの状態が続いたし、今やっと、夜中に子どもに起こされることはなくなったけど、今度は仕事の責任が重くなってきた。大変なことは、一つ乗り越えればまた次の困難が…というふうに、次から次にやってくる。だけどやっと、仕事に自信がついてきて、続けられそうな気がしてきた。それは、これまでの苦労が自分を作ってきたからだと思う。
著者はご高齢だが、看護師として病気の人に寄り添い、精神科病棟や介護施設でも働き、その時その時でしっかりと勉強されているだけに、人権感覚にも優れていて、今の若い人の感覚も否定しない。世の中を見る目も鋭く、でも温かく、戦争を生きぬいたにも関わらず、「今の時代は生きていくのが大変だ、私はもうすぐこの世を去るけど、これからの日本はどうなるのかと若い人を想うと心配になる」というような記述にも胸が熱くなった。私たち、次の世代も、政府を批判したりするばかりでなく、自分にできる役割をしっかりと果たし、このような方を見習っていかなければ、と思った。
これまでの仕事、どんな気持ちで仕事に向き合ってきたか、最後の方はご家族のこと、長生きしたからこそ経験した親しい人たちとの別れなどがつづられており、感動しました。

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2022年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごいなの一言

ひとからやってみたらと言われ、断るのはおこがましいと感じる
この感覚はないな
おこがましいとは身の程知らず、さしでがましいの意味
どうしてそう考えられるのだろう?

どの職場でもいい面悪い面がある。自分の思うような職場はない。自分の価値観に職場を合わせようとするのは難しいけど、そこのやり方や人間関係を見て自分を合せて行かないと仕方ない。153

147~人間関係を円滑にする、小さくて大きな5つの知恵
①後悪(あとわる)言葉にならないようにする
②言葉には出てこない相手の気持ちを感がえる
③プライベートなことは言わない、聞かない
④どんな職場にも良い部分がある
⑤お手紙を書きます

①「あんたはここが悪いけど、ここは素晴らしい」悪い面をいい最後はいい面をいう。
③家の心配事を口にすると、どうしても愚痴になる。聞いているほうも気分がよくないから控える。

正直、ご高齢になるほど物事を考えることが少なくなるものだと思っていた。
いろいろなことを考えているんだなぁと思った。

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2022年12月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

YouTubeでちらっとお見かけして、この方の生き様に興味を持ち購入。

個人的に、後半にかけてこの方の気をつけていることとかが書いてあり、タメになります。
当たり前かもしれないことだけど、意外とできていないもの。
自分はできていないな。できていたか?と自分の過去を思い出しながら考えていました。

看護師ではないですが、医療現場で働いていた時にかなり苦労しました。
この方はどれほどそれをくぐり抜けてきたのだろう?と思いながら読みました。

この先、また医療の道に改めて学生として入りますが、今は不安ばかり。そんな私を後押ししてくれるような本でした。

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2022年05月16日

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