あらすじ
ポロポロとはがれ落ちるような柔な皮膚もあれば,かたや脱皮でもしない限り脱げない頑丈な皮膚.生き物たちの皮膚は一見不合理のようだが,それぞれが進化の産物であり理由がある.からだを防御するだけでなく,色や形を変化させて気分も表現できる.生き物たちの「包装紙」のトンデモな仕組みと人の進化がついに明らかになる.
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Posted by ブクログ
杉や松の表皮の模様が、なぜあのようになるのか。
なるほど、と面白かった。
子供の頃に清潔にし過ぎると、アトピーなどのアレルギーになりやすい、ということも、他でも聞いたことがあるし、確かにそうだろうと思う。
人類は菌やウイルスなどと共に生きてきたのに、清潔にし過ぎると免疫システムのバランスが崩れるのだ。
ホモ・サピエンスの話も面白かった。
ホモ・サピエンスは挑戦者であり、スペシャリストを志向する能力や性格を持っていた。
だから、生き残れた。
ネアンデルタール人やデニソワ人は、そうではなかった。
少数者を多数の力で排除せず、受け入れ、認めることで、ホモサピエンスは生き残り、発展してきた。
多様性を認めるということの大切さが強調されていて、実にその通りだ、と思った。
内容は多岐にわたっていた。
人間のみならず、動植物についても、述べられていた。
平易な言葉でわかりやすく、とても面白かった。
【memo】
人間の表皮の細胞 ケラチノサイト 感覚を持っている。刺激に興奮する。
杉 縦に伸びるのがはやいので、皮が縦に割ける。
松 早く太く成長する。 皮が楕円形に割ける。