【感想・ネタバレ】遊廓と日本人のレビュー

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Posted by ブクログ

江戸時代の風俗ってどんなんだったか〜ってお話

昔は今で言う本番までしてあげることが多くて、ただコンドームがない時代だったから性病で若くして(27-28くらい)亡くなる遊女が多かったそうね。

今と違うのは、当時の遊女は茶道とか華道の作法を知ってて、歌が読めて文が書けてととても教養が高かったそう。だから大名とか商人の奥さんも驚くくらいで、「正妻に迎えてもいいんじゃない?」と奥さんから提案された記録もあったそうよ

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2022年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジェンダーから見た遊郭の問題がある一方で、遊郭は日本文化の集積地だった。遊女の能力や人柄は、和歌や文章や筆など平安時代の文学に関わること、琴や舞など音曲や芸能にかかわること、中世の能や茶の湯や生け花、漢詩、俳諧など武家の教養にかかわること、着物や伽羅や立ち居振る舞いなど生活にかかわることなど、ほとんどが日本文化の真髄に関係している。そしてこれらの、特に和歌や琴や舞などの風流、風雅を好む人を平安時代以来、「色好み」と呼んでいた。「色」には恋愛や性愛の意味もあるが、もともとは恋愛と文化的美意識が組み合わさったもので、その表現としての和歌や琴の音曲を含むものだった。遊女が貴族や大名の娘のように多くの教養を積んでいったのは、日本文化の核心である色好みの体現者となり、豪商や裕福な商人、大名、高位の武士たちと教養の共有、つまり色好みの共有を果たすことを求められていたから。これらの伝統的文化に遊ぶことこそが、彼らにとっての「遊び」だった。好色とは、高度に洗練された音楽や絵画や文章、衣食住を楽しむことであり、性関係を含む男女関係は、それらのひとつと考えられていた。つまり「文化」。文化は、欲望に人間的で伝統的なかたちを与えたものである。単なる欲望を精神的、社会的な喜びに変えることである。遊郭は、性を中心にそのような総合的な文化創り上げた場所である。食欲が料理と演出によって真に贅沢で裕福な時間に生まれ変わるように、性欲や愛欲も、贅沢で夢のような経験に生まれ変わり得る。そのためには努力が必要で、色道とは、その努力の方法を示すもの。遊郭は性のみで成り立つことはできず、そこに恋の文化、もてなしの文化が成立した。遊郭は、日本の芸能史の観点とジェンダーの観点から語り継ぐべきだ。

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2023年07月02日

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著者の遊郭に対する愛情と誇り、それに相反する批判。
昔はそれはそれ、これはこれ、的スタンスが認められたしなんなら粋、追求は野暮とすら思われてきたが、この現代にあっては呑気に文化の素晴らしさのみを語ることは難しい。
人権侵害を前提としたエクスキューズがとても今っぽい。
遊郭の説明の本編ももちろん興味深かったけれど、前書きと後書きが現代における遊郭の捉え方を考える上での支えとなる。
いつだって、誰だって、同じ給料もらえるなら体は売らない。

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2023年05月09日

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「文化は欲望に人間的で伝統的なかたちを与えたものです」と著者がいうごとく、性欲にまつわる文化が織りなす時代模様を遊郭を題材に一覧した著作。

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2023年05月05日

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遊廓とはただの風俗場という認識だったが違った視点で面白かった。芸としておもてなしとして、遊女はかなり優れた人だったというのも驚きだった。読みきれないところもあるがかなり満足した。

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2021年11月22日

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遊郭は日本の文化を作りました。喜多川歌麿や蔦屋重三郎などがここから誕生は非常に興味深いです。誰もがもっている遊女のイメージ。実際のところどうだったがわかりました。

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2022年03月30日

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以前から興味のあった分野だったので読んでみた。

前知識は多少あったものの、詳しい遊郭の成り立ちであったり、芸者な一面だったりが見れて面白かった。特に遊郭が廃れていく歴史は全く知らなかったのでつい唸ってしまった。気づくの遅くない?!って思った。井戸の中の蛙状態だったのかなぁ。

あと歌舞伎とは切っても切れない関係みたいで、さらに興味が増した。著者によって見方・考え方に差が出てきそうだなと思ったので、もっと色々読んでみたいと思う。

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2022年03月22日

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鬼滅の刃の放送でも「子供に説明できない」と、疎まれる遊郭。炭治郎のいる大正時代ならそうかもしれない。でも江戸時代には、文化人がこぞって足を運ぶ、格式高い社交場があったという。光と闇が混ざり合う、白黒つけられない存在で、いいじゃないか。

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■ Before(本の選定理由)
遊郭が江戸の文化発展に寄与したって?
何故そんなことを言えるのか、気になった。

■ 気づき
遊郭は、歌の文化、もてなしの文化、文芸にも影響を及ぼした。トップ層だけの話だが、そんな時代もあった。食事が芸術を言えるのと同様、欲求を昇華した匣が、遊郭という存在だったと思う。

■ Todo
印象だけで毛嫌いしない。でも制度上の闇もあるので賞賛しない。白黒つけない。

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2022年03月19日

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ネタバレ

<目次>
はじめに
第1章吉原遊郭の誕生
第2章遊郭とはどういう場所か
第3章遊女とはどんな人たちか?
第4章男女の色道と吉原文化
第5章吉原遊郭の365日
第6章近代以降の吉原遊郭
終章遊郭をどう語り継ぐべきか
おわりに

芝居、芸事のスタート地点でもあった、吉原。

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2022年02月10日

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江戸の捕物帳、人情もの等々に出てくる色街の裏表について整理して書いてあるのだが、いちいち説明されなくても知ってたよ〜、というぐあいに読めてしまったのが驚きというか、時代小説の効能とでもいうか…

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2022年02月07日

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●なぜ読んだか
→遊廓というものがどんな場所なのか、
遊女とはどんな女性たちだったのか気になったから。

●感想
→遊廓とはどんな場所でどんな遊女たちがどんな理由で働いているのかを知れた。歴史には疎いため少々聞きなれない用語が多く何度も読んでしまう部分もあったが、大まかに遊廓というものを知りたい人にはいいと思う。

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2022年01月13日

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遊郭と聞くと煌びやかで雅やかで不夜城って呼ばれる現代のネオン街よりもっと格式の高い大人の遊び場って言うイメージがあったが、ジェンダーの観点や歴史的な目線で見ると色々違うものが見えて来て面白いかった。途中ダレてきたけど、まとめが良かった。歌舞伎に女性は禁止って言うのは知っていたが、元々は女性のみでやっていたと聞いて、過激になっちゃったんやろぉなぁ、と想像してみた。

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2021年12月27日

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<目次>
はじめに
第1章   吉原遊郭の誕生
第2章   遊郭とはどのような場所か?
第3章   遊女はどんな人たちか?
第4章   男女の「色道」と吉原文化
第5章   吉原遊郭の三六五日
第6章   近代以降の吉原遊郭
終章    遊郭をどう語り継ぐべきか

<内容>
この時期に田中優子がなぜ?だったのだが、中世から江戸初期は、「遊女」は売春よりも芸能に重きがあり、様々な日本の芸能のルーツになっている(歌・楽器・踊り・工芸品・服・化粧など)ことだ。むろん、ジェンダー論から見ても必要な所はあるのだろう。ただこの本は興味本位ではなく、微に入り細に入りではなく、本筋をサーっと流す感じ。歴史上の(吉原)遊郭を学ぶにはいいだろう。

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2021年11月06日

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