八田達夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレひさしぶりに読み返してみたが、改めて八田先生のありがたみを実感した本である。数学を学ばぬ初学者が直観的に理解できるように、極力言葉とグラフで説明しようとする粘り強い姿勢には、脱帽である。また、これから経済学的思考をもって社会を考えていくための指針として使えるよう、より多くの事例を載せ、現実感覚を養うように心がけたことも評価に値する。経済学を学ぶ自分としては、数学的理解を補う直観的理解を行うことが優れた教科書の一つの条件だと認識しているが、この本にその批判は適切ではないと思う。なぜなら、この教科書は全ての人に開かれたものであるからだ。東大の基礎クラスでも補助教材として使われ始めているらしいが、主
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Posted by ブクログ
ミクロ経済学の入門書。経済学者にも評価が高い(「経済セミナー」2010年12月号他)。
加減乗除以外の数式を用いず、厳密な証明はされていないが、グラフで説明されており、理解しやすい。
また、日本の現実の経済政策問題を数多く分析しており、学生だけでなく、もしろ社会人に興味が持てるものとなっている。一方で、各々の応用経済学で分析されているものを、基礎理論のみで分析しており、結論に疑問のものもある。
2巻のうち第二巻は、「格差是正と効率性の両立」に関してである(詳細なリーディング・リストも有り)。
筆者は、社会的厚生を最大化する経済政策として、第一段階は効率化政策を、第二段階は選挙を通じて -
Posted by ブクログ
ミクロ経済学の入門書。経済学者にも評価が高い(「経済セミナー」2010年12月号他)。
加減乗除以外の数式を用いず、厳密な証明はされていないが、グラフで説明されており、理解しやすい。
また、日本の現実の経済政策問題を数多く分析しており、学生だけでなく、もしろ社会人に興味が持てるものとなっている。一方で、各々の応用経済学で分析されているものを、基礎理論のみで分析しており、結論に疑問のものもある。
2巻のうち第一巻は、「基礎理論」から「市場の失敗」、「政府の失敗」まで述べている(「不確実性」「ゲーム理論」は無し)。
筆者は、日本の政界、官界、ジャーナリズムが経済学を知らないと主張しており