伊藤昌亮のレビュー一覧

  • 曖昧な弱者の時代

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    意見が反対の人であっても、相手が何故その意見をとるのかを理解することができれば、対話の余地はあると信じています。
    しかし、昨今政治情勢に関して言えば、なぜこれらの政治勢力が「支持」を獲得するのかさっぱり見えてこない。下品だから大嫌いな言説をあえて借りるなら「肉屋を支持する豚」ではないかと思える状況が続いているように思えて混乱していました。
    本書で示される「あいまいな弱者」と「明確な弱者」の概念を用いた分析は、この点について、かなりクリアな整理ができていると思います。
    政策的な結論の是非や特定の政党、政治家を支持するかどうかといった以前に、この分析をベースにした議論が社会全体でできれば、あるいは、社会的に分断に「出口」を見出すことができるのではないか、そんな希望を持てる本でした。

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    2026年09月22日
  • 曖昧な弱者の時代

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    雑誌(ほとんどが『世界』)に掲載された論考を集めたものなので、各章で内容に重複がある。現代日本社会の政治状況を大掴みに示そうとする試みなので、「図式的」「単純化」「上から目線」等の批判もあろうが、著者としてはそれも承知で、これからより多くの人がどう行動すべきかの指針となる仮説を提示したのだと思う。特に「はじめに」と「第7章」は、多くの人々に読まれ共有されるとよいと思う。以前読んだ益田肇『人びとの社会戦争』と着目点が重なっていて興味深かった。

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    2026年09月19日
  • 曖昧な弱者の時代

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     社会的なことには疎いので、社会科学的な本を意識的に読むようにしている。
     日本に生活していながら、この社会で起きていることにいかに自分は無知で無頓着だったことか。
     大まかな内容は
    1章 ひろゆき論
    2章 山上徹也
    3章 石丸現象
    4章 左右対立から新旧対立へ
    5章 財務省解体デモ
    6章 参政党
    7章 社会分断の今日的構造(総括)

     左右対立、新旧対立、上下対立という3つの軸と「曖昧な弱者」という補助線を引くことで、社会がこれほど鮮明に理解できるとは。
     個人的にリベラル派の退潮という現象を興味深く見ていたが、それを左右対立ではなく、新旧対立という観点へと対立の軸が移ったためだとみるなど大変勉強になった。
     しかし、私は本書を批判的に見るところへまではまだ達していない。

     

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    2026年08月14日
  • 曖昧な弱者の時代

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    現代の日本社会を表すキーワードとして、「曖昧な弱者」というものを規定することで、すごく見通しが良くなる。

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    2026年08月08日
  • 曖昧な弱者の時代

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    自分に向けられる敵意の質を見事に描きだしてくれた。家族福祉>高齢者と障碍者向けだけが公的な制度に置き換えられてほかのあいまいな弱者が取り残された>ベーシックインカムじゃダメかな。あいまいな弱者の大量発生。直感的なまず減税のわかりやすさ>意図するところを汲めない現システム側のおばか。参政党の農本主義>これはほんとに同意。強い外国人への反感が弱い外国人に向けられる>生活保護バッシングと同じ。意識高くないリベラルってどんなだろう。現体制から疎外され、もらえるお金が増えることが想像できない永遠の若者である中年層マジョリティ、弱者のためのネオリベからも漏れる層のデモ。富裕層優遇策は同意。

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    2026年07月29日
  • 曖昧な弱者の時代

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    高市早苗さんがどうしてこんなに支持されるのか、まるで分からなかったところに出会った本。なるほどねぇと思うとこばかりでした。

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    2026年07月26日
  • 曖昧な弱者の時代

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    「曖昧な弱者」をキーワードにして、右派と左派の対立から「オールドな彼ら」と「ニューなわれわれ」という対立軸に持ち込んで勝利していく自民党と新興政党伸長の説明は、極めて明晰で分かりやすく、伊藤氏の慧眼に感銘を受けた。なるほど、昨今の政治情勢にかかわる謎の多くが説明されている。リベラル派の主張は理想主義的かつ高邁な「文化政治」に傾きすぎていて、もはや多数派となった日々の暮らしに汲々とするロウアーミドルの人々には響かない。手取りを増やす、社会保障の負担を減らす、というような即物的「経済政治」を訴える党が伸長するのもむべなるかな。本来は結託すべき「明白な弱者」と「曖昧な弱者」に分断をもたらし、政治的に利用している「強者」がいることを、目を凝らして見るべきなのだろう。著者の言う通り、解決可能な分断の方が、ともすれば弱者いじめに陥る「オールド」と「ニュー」というイメージ優先の対立よりもずっとましだし健全だと思う。

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    2026年06月18日
  • 曖昧な弱者の時代

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    今まで手厚く保護されてきた生活保護受給層等を「明白な弱者」、いわゆる弱者男性のような近年の格差の拡大で生まれた社会保障の網にかからないが社会的困窮者を「曖昧な弱者」、と定義して現状の日本社会を描いた本
    今まで意識していなかった対立軸等に目を向けられて、世の中の見方が変わる本だと思った。
    名著すぎる

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    2026年06月17日
  • 曖昧な弱者の時代

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    岩波新書にしては大変読みやすく、またなるほど!と手を叩きたくなる内容だった。

    今の日本社会の見取り図を示してくれている。でてくる、曖昧な弱者、明白な弱者、真ん中等、直感で理解できる秀逸な言葉だと思った!

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    2026年06月07日
  • 炎上社会を考える 自粛警察からキャンセルカルチャーまで

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    ネタバレ

    著者自身が後書きで触れているように、現代社会、特にSNSを媒介としたコミュニケーションにおける様々な不寛容さを問題提起した書なので、これを元に、自分の考え方を整理するための書として非常に良書と思う。
    ざっと感じた点をメモ。
    1章 自粛警察の原動力が、新自由主義に基づく自己責任感にあり、結果の責任を事後的に自分で引き受けないとならない状況では他者のルール破りが許せないから、という視座が興味深い。こと日本人は、他人が得をするのが許せない、という足の引っ張り合いから来ると思っていたので。誰が弱者を問うのが大事、という考えは重要と思う。
    2章 他者を批判するのは自分が「正しい」が和にいることをアピールするため、ひいてはそういう「正しい」自分を呈示してあわよくば売り込むため。だからこそ、ガバナンスやコンプライアンスを過剰なまでに気にする。
    3章 『ウォーク』としての自己呈示がしたいが為にハッシュタグアクトに参加し、さらには「進んだ」人と見せる為により発言を先鋭化させる。更に、複雑化した問題を記号化して消化できるよう、インフルエンサーの単純化した主張に乗っかり、いつの間にか群衆としての行動に自分の主張が乗っ取られてしまう。
    4章 反・反差別は、反差別側の進歩派の仮面を被った(と思わせる)ある種独善的な意見の押し付けに対する反作用かもしれない。人間には完全な善も悪もない、という事を忘れたら、反差別がただの鼻持ちならないお説教になってしまう。
    5章 「共感」は本来、相手の立場と同化して想像力を働かせるところから生まれる。「同情」は情意を同じくすることであり、本来はそれが必要。なのに、「共感」が「好感」にすり替わり、消費対象にされている、という指摘はハッとさせられる。
    6章 キャンセルカルチャーは、どうしても反省(謝罪ではなく、自らを省みる本来の意味での)が出来ない相手への最後の手段であるべき。人は変化するもので、相手の変化や成長、人間の矛盾に思いを致さずに1点のみを取り上げて追い詰めるのは、ひいては虐げられた人が他者を弾劾する手段すらも奪いかねない。

    著者の意見を聞いてスパッと納得して終わりたい、というのもあろうが、そのような安易な結論をつけたがる事こそが問題の根かと。大事なのは、誰が非難されるべきかを自分の目で見て考え抜き、ときに誤りがあれば訂正する勇気を表明する事であろう。リベラルな態度が高慢さに繋がることが無いよう、著者の言うリベラルな寛容さ、のための不断の知的努力が必要なのだろう、と改めて自戒した。

    個人的には、「われこそが弱者」とする弱者の定義と、指定された敵の徹底的な排除に関しては、既存秩序を守る事を至善としつつ、秩序に従うのは本当は損で、誰かが得しているのが許せない、という日本人に多い性向が強く影響していると思う。弱者論については朝日新聞にも何回か掲載されているようなので、いつか日本人の考える「弱者」と他文化圏のそれとの違いに関連する、別の論考が刊行されると良いなと思う。

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    2024年08月01日
  • ネット右派の歴史社会学 アンダーグラウンド平成史1990-2000年代

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    非常に示唆的。
    いわゆる「ネトウヨ」的な言説に対する長年の疑問のいくつかに解答を得ました。
    例えば、主張思想的には、完全に「保守」の産経グループのフジテレビがなぜネトウヨの敵になっていたのか?とか。
    最終章で、「ネトウヨ」は停滞していったと過去の事象のように捉えられているが、変質してより、社会全体に蔓延しているといったほうが良い状況。
    ぜひ、2010年代~現在を再度考察した論考を。

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    2022年09月26日
  • 炎上社会を考える 自粛警察からキャンセルカルチャーまで

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    ■ハッシュタグとはSNSでの投稿をカテゴライズするためのラベルとして使われるものだが、それが今日では社会運動のスローガンとして用いられることが多くなっている。
     人々が特定のハッシュタグとともに自らの思いを投稿していくことで、それが多くの人々の思いと結びつき、全体として一つの運動体が構成され「ハッシュタグアクティヴィズム」と呼ばれるこうした動きはネットの中ばかりでなくリアルな場にもさまざまに広がり、今や社会全体と揺るがすほどの大きな影響力を持つに至っている。
    ■ハッシュタグはオーディエンスを確保するための手立てとなる。そこでは「集団極化」と呼ばれる現象が起きやすくなっている。「集団極化」とは集団で考えた場合の方が個人で考えた場合よりも意見が極端なものになりやすく、行動が過激なものになりやすい現象を指す。
    ■著名人の過去の言動を告発し、その点を批判するだけではなく、その人物の活動をボイコットし、果てはその地位を剥奪してしまおうとするような風潮を「キャンセルカルチャー」と呼ぶ。
    ■キャンセルカルチャーの特質、とりわけその思考様式にみられる3つの特徴。
    ①リベラリズムの規範、それも文化的な意味でのそれとの結びつき。つまり多様性を重んじ社会的弱者としてのマイノリティーを擁護する立場から特権的な地位にあぐらをかいているマジョリティを糾弾することで古い価値観や旧来の権力構造を否定し社会を変革していこうとする志向がある。そのため、ジェンダー、エスニシティ、障害などに関連し弱い立場にあzる人々の人権を侵害するような言動を行ったもの、とりわけ権力者がそのターゲットとなることが多い。
    ②不寛容性。リベラリズムの規範に抵触するような行為がなされると、ほんとちょっとしたことであれ、しかも事情のいかんを問わず、厳しい処罰が求められる。そこには情状酌量という考え方が存在しないばかりか量刑、つまり対の重さに照らして罰の厳しさを決めるという考え方が意識されることもあまりなく、一律にキャンセルが求められる。
    ③過去の行為の問題化。どんなに遠い過去になされた行為であっても、昔のことだからと言って不問に付されることはなく、しかも当時の事情のいかんを問わず、厳しい処罰が求められる。そこには事項という考え方が存在しないばかりか過去の行為をあえて掘り返してきて今更糾弾するという姿勢がしばしばみられる。

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    2022年06月14日
  • ネット右派の歴史社会学 アンダーグラウンド平成史1990-2000年代

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    ネタバレ

    大変な労作。分厚い本です。右派の近代から2010年代までの動きを丹念に追っています。タイトルにあるネット右派についてももちろん詳細に書かれていますが、個人的には幕末から近代の「保守」は決して排外的な「右翼」のイデオロギーを持っておらず、アジアと連携していく姿勢を見せていたということと、ネオナチとディープエコロジー思想についての関わりがゾクリときました。ヨーロッパのエコロジーな団体が過激なことが長年謎でしたが、それがナチズムに基づいていたとは…。本書の中ではそれがいちばんの衝撃でした。

    基本的に読みにくい文章ではないのですが、引用が多すぎてもう少し著者の中で咀嚼してから書いていただきたかったです。

    しかし労作にはちがいありません。おもしろく読みました。

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    2020年05月18日
  • ネット右派の歴史社会学 アンダーグラウンド平成史1990-2000年代

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    NPOを始めとする社会課題解決の取り組みに関わる仕事をしていると「多様性への寛容」というのは核となる考え方であり、なぜそれが反発を受けるのか、なぜヘイトスピーチにまで至るものが受容されうるのか、社会課題の放置が容認されるのか、理解が難しく感じることがしばしばある。またそもそもNPOや関連するセクターに従事すること自体に対して戸惑うほどの不信感がぶつけられることがあるが、そうた感情はどこからくるのだろうと感じたことのある人は少なくないのではないか。

    理解困難なままに、言説空間も感覚も断絶したままでひたすらに多様性やあるいはそれを前提とした各社会課題解決やその啓発を訴えても何も変わらないだろうということで、経緯や背景や論理や感覚を理解・想像したいということで手にとったのがこの本。

    読んで良かった。500ページにも渡る本だし、拾い読みしては意味が薄くなってしまう本なのでなかなか読者の数を増やすのは難しそうにも感じるが、リベラルであることを自認する多くのNPOセクター関係者は読むべきであろうと思う。自分たちの言説がいかなる社会と対峙しているのか、その上で戦略を立てていかなければ、日本の行き着く先も欧米みたいな左右ともに極端なポピュリズムということにしかならないだろうから。

    中身についても触れていきたいところだけど、この本の感想を短くまとめることはなかなか難しい。だからこそ500ページもの記述が必要だった訳で。よくこれだけまとめて書き上げたものだなと著者を尊敬する。ところどころ推測がすぎるというかやや強引な論旨も見受けられるけど、それでも平成の約20年間を中心とした右派的な様々な文脈の経緯や変遷についてまとめあげた構想力・構成力は素晴らしい。

    ネット右派(いわゆる「ネトウヨ」も含め広く定義した言葉)には、独自の文脈を持ったさまざまなクラスタやアジェンダが含まれており、統合・分離を繰り返す中で現在のような大きな動きになってきたということは、当たり前といえば当たり前だけど、これまであまりはっきりとは意識しておらず、どこかざっくりと「ネット右派(ネトウヨ)という理解困難な人たちがいる」とくくってしまっていたような気がする。そして大事なことは、多くのNPOが激動する社会経済環境の中で翻弄される弱者への寄り添いや配慮というところから動いているように、ネット右派側の様々なクラスタの動きも当然ながら社会経済的文脈の中で変遷を重ねて今に至っているということ。そうした同じ人間的な次元からの理解や対話は、互いに前提の理解や想像さえ及べば、困難ではあっても不可能ではないと思える。

    ・ネット右派のさまざまなクラスタ
     保守系セクター:サブカル保守クラスタ、バックラッシュ保守クラスタ、ビジネス保守クラスタ
     右翼系セクター:既成右翼系クラスタ、新右翼系クラスタ、ネオナチ極右系クラスタ

    ・ネット右派に扱われるさまざまなアジェンダ
     嫌韓アジェンダ、反リベラル市民アジェンダ、歴史修正主義アジェンダ、排外主義アジェンダ、反マスメディアアジェンダ

     →さまざまなクラスタがあり、文脈や人脈を共有しているものもあればしていないもののある。また、アジェンダについてもそれぞれの経緯や論理がありそれら一つ一つは必ずしも飛躍しすぎた理解不能なものはあまりない。また、アジェンダごとに関心のある層も異なっている。問題は、これらの複数のクラスタやアジェンダ(とそれらの担い手自身も)が平成の20年間の中でそれぞれ社会経済的な影響を受け変遷するなかで悪魔的な合体の果てにモンスター化していることが問題。

    ・例えば、嫌韓アジェンダの背景の一つとして冷戦体制の終結がある。それまでは東西冷戦の枠組みのなかで、貿易摩擦問題を筆頭にとりわけ日米間の問題に、そして経済問題に焦点化されるきらいがあった日本の外交問題の主要なアジェンダに、国際情勢の流動化に伴ってさまざまな国との間のさまざまな政治問題が入り込んでくるようになる。そうしたなか、とりわけ従軍慰安婦問題などをきっかけに、アメリカに変わる新たな「反日国家」として立ち現れてきたのが韓国だった。

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    2020年02月28日
  • ネット右派の歴史社会学 アンダーグラウンド平成史1990-2000年代

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    「ネトウヨ」って言ってしまうとしょうもないねんけど、蚊だってボウフラだって研究すれば有益なこともあるわけで。いやはや、しょうもない言うてたらそれなりに力は持ってはるし、出自から成長過程から懇切丁寧に説明してくれてるので、恐いもの、汚らわしいモノ見たさでも一読の価値あり。

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    2019年11月04日
  • ネット右派の歴史社会学 アンダーグラウンド平成史1990-2000年代

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    実に豊穣な本であった。ネット右派についてはそれを糾弾する本ばかりが多いが、それだけに、このようなある程度はネット右派を弁護する立場の本が欲しかった。
    この本では1989年頃から2010年前後までのネット右翼各派(右翼系の既成右翼・新右翼・ネオナチ右翼、保守系のサブカル保守・バックラッシュ保守・ビジネス保守)それぞれがどのような課題(アジェンダ。嫌韓・反リベラル・歴史修正主義・排外主義・反マスメディア)を提示して活動し、糾合されていったのかを解き明かしている。非常に内容が豊富であり、まとめるのは難しい。ただ、それらに対する反対陣営のまとまりの悪さを感じた、ということは言える。
    ……………ぜんぜんまとまらない文章になったので、気が向けば書き直すことにしたい。

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    2019年09月20日
  • フラッシュモブズ : 儀礼と運動の交わるところ

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    なげぇ!!!笑

    長いけど、内容はよかったー!
    あ、長いとはいえ、最初のうちがまんして読んでいると、
    最後の方にいくにつれどんどん面白くなってきます。

    フラッシュモブの成立とその原因(?)について、ここまで詳しく書いた本って初めてだと思う。
    「ほー、そういう表現で説明できるのか!」と何回も思ったし、
    フラッシュモブが立体的に理解できた。
    もう少し内容を省いて(重複してるとこ多かった)、この半分の分量にできると、
    もっとたくさんの人に読まれたのではないかなあ。

    あと、装丁がかわいい!

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    2013年07月14日
  • 曖昧な弱者の時代

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    今の社会は不寛容さが目立ち、弱い者は弱いからいけないんだと突き放すような雰囲気があると思う。
    外国人差別やヘイトも多く見られるようになって、差別の風潮が強まる世界での生きにくさも感じる。

    そんな現状を、政治や社会の動きから分析できるこの本は学びが多かったし、最後に立てられた分断を脱するための出口に向かう仮説も頷けるものだった。

    どんな立場にいる人も守られる社会がつくられるといい。そんな社会づくりができるように、できることをしたい。

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    2026年09月27日
  • 曖昧な弱者の時代

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     私はリベラルを自認する60代だ。若いころはアサヒジャーナルを読み本多勝一さんを信奉していたが、およそ40年間の会社員生活で尖った部分も摩耗し、清濁合わせ飲み込める人間になったと思っている。が、最近の世相には得心がいかない。

     そこに本書の『曖昧な弱者』の概念を理解すると、なるほど理解が進む。障がい者や女性、外国籍等明白な社会的弱者ではなく、社会的には強者にカテゴライズされる健康な男性、ただし、有期雇用であったりフリーランスであったり、社会的身分が脆弱な層がネトウヨ的な振舞いを取ってしまう。

     『若者世代』に関する考察も納得がいく。かつて若者とは不安定で流動的な存在で、中年期に社会の中心に腰を落ち着けるまでの存在だったと。左右信条的なことは別に、かつて私が少々尖っていたものが清濁併せのめるようになったようにだ。だが今は違う。失われた30年で成長と自己実現の機会を奪われた若者が、中年期に入ってもなお『若者』のままでいると。そのボリュームゾーンの投票行動が2026年の衆院選挙に反映されたと説明されると深くうなずくばかりだ。

     アメリカのヒルビリーやレッドネックと呼ばれる層がトランプを支持するのと同じように感じる。そうなると、次に来るのは戦争や騒乱か。円安、エネルギー不足からインフレが進み、経済がうまく回らなくなると、隣国の不公正な貿易差益により搾取された利益を取り返さなくてはならないと政府が旗を振るだろう。アメリカと同様の軌跡を辿らないことを願うばかりだ。

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    2026年09月16日
  • 曖昧な弱者の時代

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     なぜ、リベラルが支持されなくなったのか?その理由が各章において明らかになる。
     多くの若者や中間層又は本人のSNSでの発言ワードを数量的に分析したエビデンスを基に、今の日本の姿を炙り出す手法は新しい。
     日本もアメリカやイギリス同様に中間層の分断が起こっている。リベラルはこの課題に応えられるだろうか?また、分断された層は旧来の弱者が問題ではないことに気づくことができるだろうか?

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    2026年09月06日