村松秀のレビュー一覧

  • 論文捏造
    「ノーベル賞受賞確実」と言われた物理学界の若きスターが起こした「史上空前」の論文捏造事件がなぜ起きたのか?どうやって周りは気づいていったのか?が丹念に描かれ、一本のサスペンス小説のような面白さです。
    研究内容や物理分野の研究の世界の特徴などはわかりやすくサラッと書かれているので、学術研究の分野のこと...続きを読む
  • 論文捏造
    NHKで放送されたドキュメンタリー番組「史上空前の論文捏造」の
    書籍化である。

    科学の世界に彗星のごとく現れた若き研究者ヤン・ヘンドリック・
    シェーン。世界中の優秀な科学者が終結するアメリカ・ベル研究所
    を舞台に、彼は超伝導の世界で次々と斬新な研究結果を発表した。

    物理学上の大発見だっ...続きを読む
  • 女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?
    NHK教育のの人気番組すイエんサー、その製作に携わった著者が番組の人気企画である「知力の格闘技!」ですイエんサーガールズが東大や京大など名門大学の学生に勝つ姿を通じて、番組で挑んできた難題の紹介、そして解決するために駆使する「グルグル思考」についてまとめた一冊。

    本書で中心的に書かれている番組で取...続きを読む
  • 論文捏造
    最近起こった論文捏造問題に酷似している、
    ヤン・ヘンドリック・シェーンの不正を取り上げていると、
    インターネットでみかけて。

    NHKの番組を画像を書物に落とし込んだものながら、
    素人でもわかるぐらい論文内容の超伝導を易しく説明してあり、
    インタビューした人物やその場の雰囲気が伝わってきて
    非常に面...続きを読む
  • 論文捏造
    シェーン カムバック、と呼んだところで彼はもう帰ってこない…。やっぱりクラスでも性格よくて成績いい人ってのは悪事を働いても疑われないわけで(ドラえもんのガリ勉くんみたいな)、まるで魔術にかかったかのような科学界総催眠化は他人ごとの事態ではない。そして捏造を誘発する各専門分野の分業、企業競争…つまりカ...続きを読む
  • 論文捏造
    12年前に発覚した,科学史上最大の捏造事件。その経緯と背景,科学の抱える課題について,綿密な取材に基づいて描き出した好著。
    現在日本を騒がせている事件との共通点の多さに改めて驚く。若き研究者,権威ある科学者との共著,有名研究所,メディアへの露出,再現実験の不首尾,同業者からの告発,図の使い回し,「単...続きを読む
  • 論文捏造
    学術雑誌を「世界に関して発見された真理を報告する場」「そこに掲載された論文はすべて絶対に正しいものであるべき」と見る(素朴な?)見方は研究者としては賛同できませんが、それ以外の点については非常によく書けている本だと思いました。
  • 論文捏造
    STAP細胞が話題になっていたから読んでみたけど非常におもしろかった

    また、今回の小保方騒動と類似している点も多く見られたように思う

    組織としての問題
    大学の教育体制
    悪意の有無
    再現性
    などなど、今回の騒動を考える上で重要な要素が多く含まれているのでSTAP細胞について興味を持っている人にはぜ...続きを読む
  • 論文捏造
    世紀の変わり目に起きた,一人の若手研究者による大規模な捏造事件を追ったドキュメンタリー。この事件は解決までに3年を要した。なぜこんなに時間がかかったのか。どうすれば捏造は防げるのか?
    エピローグでは執筆の動機について書いてある。急速に変化する世界の中で,科学は,あるいは我々はどのように「わからなさ」...続きを読む
  • 論文捏造
    タイトルの通り,論文が捏造された事件を追ったノンフィクションです.
    捏造は超伝導の開発に関する研究で起きました.
    超伝導とは電気抵抗がほぼゼロになるという夢の様な現象で,砂漠地帯に広大な太陽光発電などを作れば,超伝導の技術で世界中にロスなく電気を送れるのです.その砂漠地帯は潤い,世界の電力は非常に安...続きを読む
  • 論文捏造
    タイトル通り論文不正についての話。
    研究会では有名な研究不正の話が細かく書かれておりどのように生まれるのかどのように対策するのか述べられている。
    学術の世界で不正はあってはならないもので考えされられる本であった。
  • 論文捏造
    平成史ブックガイドから。これは、物語的にハラハラする展開が楽しめる一冊。捏造が発覚した後の、当事者の発言が殆ど聞けなかったのは痛いけど、それはリアルワールドでは仕方ないことかも。これがもう、20年近くも前の話。以降、加速度的に細分化を続ける研究の世界だけど、意外にも捏造乱発は食い止められている?自分...続きを読む
  • 女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?
    女子高生アイドルは、先入観を持たず様々な方法を模索し課題に挑む
    その結果理屈で推す東大生よりも優れた結果を招くことがある。
    →とにかく行動することが大事

    女子高生アイドルは7つの力を使って課題解決に挑んだ。
    1.疑う力
    「身近な世界を疑う」こと
    なぜ?を追求することが大事

    2.ずらす力
    ロジカル...続きを読む
  • 論文捏造
    この本が書かれたのが2006年、事件は2000年頃起こって、STAP細胞の問題が起こったのが2014年。二つの事件、構造がそっくりだというのに、まず驚いた。
    物理学という馴染みのないものも、とても解りやすく書いてあり、ドキュメンタリーだけども、ミステリ小説のような面白さがあった。
    何故捏造事件は起こ...続きを読む
  • 女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?
    ‹内容紹介より›
    この番組の特筆すべきルールなのだが、すイエんサーガールズたちには、台本もない。打ち合わせもない。すべてが「ガチンコ」で進行していく。つまり、彼女たち自身が自らの力だけで考え、本気で解き明かそうとリアルにチャレンジしているのである。テーマがテーマだけに、当然、簡単に答えが見つかるはず...続きを読む
  • 論文捏造
    NHK制作担当者による、ベル研の空前絶後の捏造乱発の過程と、その後の人々を追うドキュメンタリー。

    高温超伝導(本書に沿った記載)において、2001年から誰もなし得ないと予想されていた温度限界を、次々に突破していった、アメリカ・ベル研究所の新進気鋭の研究者ショーン。一流紙に載ったデータはすべて捏造だ...続きを読む
  • 論文捏造
    NHKディレクターが自ら手がけたドキュメンタリー番組を書籍化したもの。2002年に発覚した名門ベル研究所の研究員シェーンが起こした捏造事件の経緯と関係者へのインタビューで構成されている。ドイツ生まれの科学者はベル研究所に入ってから二年後立て続けに画期的な実験結果の論文を発表する。これまでにない高い温...続きを読む
  • 論文捏造
    日本はアメリカの10年後ろを走っているとか言われているけど、シェーンの超電導についての捏造から約10年後に小保方さんの問題が起こっているのは偶然ではない気がします。
    捏造には科学と経済の結びつき、捏造の立証の困難さ、分野の細分化と色々な問題があるが、
    特に経済との問題については受け入れるしかないと思...続きを読む
  • 論文捏造
    ベル研究所のシェーンによる、有機物+酸化膜による超電導の発見。サイエンスやネイチャーへの何本もの論文掲載により、世界中の研究者が熱狂したが、実験データも証拠サンプルも提示されなかった。。

    小保方さん事件より前の2002年に発覚したこの事件について、丹念に掘り起こしたNHKのドキュメンタリーの詳細書...続きを読む
  • 論文捏造
    ※以前個人のブログで書いたのと同じ内容です。
    この本は,高温超電導において次々と画期的な,世界を一新するような成果をあげたと論文を書き続けた人物の登場から,その成果への疑惑が強まり,そして捏造であると断定されるまで―のみならず,なぜそのような事が起こったのか,それを食い止めるための仕組みがなぜ機能し...続きを読む