三井秀樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
デザインの事はずぶの素人ですが、商業デザイン、工業デザインの体系だった動きがドイツで生まれ、ロシア人も関わっていという事実に驚いた。また、日本の絵画が世界の美術に影響を与えていたようであるが、紋様もまた影響を与えている事実があることに感銘をうけた。しかしながら著者が嘆いているようにそれらの美意識というものはことごとく無くなってきているのかも知れない。が、新しい形で日本人らしいセンスのものが今後創造されることを願うし、また日本人のDNAからそうなるだろうと思われる。最後に子供の頃から絵がへたくそだったからと言ってデザインの才能まであきらめる必用が無いことに安堵感と安心感を覚えた。よし、頑張ってみ
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Posted by ブクログ
この本を読んでいるときにある疑問がずっと頭の片隅に引っ掛かっていた。
例えば色彩調和(カラーハーモニー)理論によれば、同一色相、近似色相、コントラストの三つが最も「調和」しているわけだ。しかしこの場合の「調和」というのは一体何のことを指しているのかが一向に分からないのだ。これは形態に関しても同じ事で、黄金比は「調和」しており、我々はそれを「美しい」比率だと感じることが出来るわけだ。だが、何の前提も無しに「人間は本質的に調和した色を好み、調和した比率の造形を好む」ということは言えないのではないか。
構成学が、直感や霊感によって芸術家が獲得して来た造形や色彩を理論化するものであるのならば、そこ