久間十義のレビュー一覧

  • 刑事たちの聖戦
    本作は『刑事たちの夏』の“続篇”である。『刑事たちの夏』の物語から7年程後の出来事である。
    当然、独立した作品として楽しめるのだが…本作は何処となく『刑事たちの夏』の“補遺”という雰囲気も色濃いかもしれない。前作と共通する作中人物の「その後」に加えて、「前作以前」のことも少し掘り下げられているような...続きを読む
  • 刑事たちの夏(下)
    1990年代の実在の事件をモデルにしたとも思われる大きな仕掛けの中、「自分の正義」を飽くまで追い求める松浦刑事…随分と酷い目に遭いながらの奮戦が描かれる…
    作品は、視点人物が時々切り替わる三人称な語りだが、「〇月〇日」という日付が章を成し、「〇時頃」とか「同じ頃」と時間帯も明記され、時系列に事態が動...続きを読む
  • 刑事たちの夏(上)
    作品が初登場したような頃、「省庁再編」という話しが在ったので、例えば“大蔵省”というような「当時の用語」が在って、また作中の携帯電話の感じ等に作品の登場時期を感じるが…内容は些かも古さを感じない、なかなかに迫力が在るモノだ。或いは「少し前の“時代の波濤”に立ち向かった男の物語」という風情も漂う感じだ...続きを読む
  • ロンリー・ハート(下)
    警官の父の愛情に渇く絢子は友だちの真由美とともに、少年たちの溜まり場のレゲエ・バーへ誘い込まれた。その後、彼らのマンションで意識の混濁を覚える…。やがて、進行中の犯罪は中国人・黒社会とも奇妙に交錯し、破滅に向かう少年たちの性衝動は、父娘の絆を悪意をもって断ち切ろうとする。一級のサスペンス、そして警察...続きを読む
  • ロンリー・ハート(上)
    女性を車に引きずり込む拉致レイプ事件が連続する綾井北署は、キャバクラ強盗、中国人系犯罪などの凶悪事件をも抱えていた。永倉警部補、拉致事件を担当する松島早紀巡査部長らは疲弊しながら捜査に邁進した。一方、女たちを脅迫、制圧しては弄ぶ付属高の三人組。女優の母親を持つ昌樹以下、裕福な家庭で育つ彼らが求めた新...続きを読む
  • デス・エンジェル(新潮文庫)
    医療もの
    高齢者の連続不審死から研修医が
    調査を進めていく
    患者とのやりとりや看護師とのやりとりは
    興味深くまたいっしょに調査を進める
    台湾からの研修医もとてもたのもしかった

    最後の解説が約30ページって長くないですか?
  • ロンリー・ハート(上)
    この警察小説がスゴい!
    とタイトル帯にあり、いつもの駅中書店には手書きPOPまでついていたので、思わず上下まとめて購入してしまった。

    内容は、どうもどこかで読んだことがあるような設定だと思ったら、1ヶ月ほど前に読んだ、東野圭吾の「さまよう刃」に非常によく似た設定になっていた。

    どうも足立区周辺は...続きを読む
  • 放火
    ◆あらすじ◆
    風俗店と消費者金融が入居する東京・池袋の雑居ビルで火災が発生。
    19名の死傷者を出す大惨事となった。
    ほどなく捜査本部が設けられたが、警視庁捜査一課火災犯捜査一係の黒田警部補は、その場の雰囲気にきな臭さを覚えた。
    本庁の四課が会議を仕切っているのだ。このヤマはマル暴がらみなのか。
    上層...続きを読む
  • 刑事たちの夏(上)
    大蔵省キャリア官僚が墜落死した。
    休暇を満喫する予定だった強行犯六係の松浦洋右は、その捜査に駆り出される。
    それなのに、殺人という証拠を掴んだ途端に自殺と上が決めつけた。
    証拠が…と言っても取り合ってもらえない。
    これは、出来レースだな…と思いながらも納得が行かずに休暇を取って捜査を極秘に進めるが、...続きを読む
  • 放火
    主菜がいっぱい入ってて、全部中途半端にしか食べられなくて、どれもおいしかったんだけど、味の感想聞かれると困るなぁ、って感じでした。
    放火と、それに便乗した詐欺と、そのビルに入っていた店舗と警察の癒着と、警察内部の不正を正そうとする動きと、刑事と記者の恋愛未満と…。
    げっぷ。
  • デス・エンジェル(新潮文庫)
    連続不審死に絡む研修医、指導医、看護師、理事長の姿。経験が、置かれた立場が、正義感の純粋さに粘り着く。2020.12.8
  • デス・エンジェル(新潮文庫)
    安っぽいタイトルに惹かれてついつい手に取ってしまいました。
    内容はタイトルと違い比較的シリアス。
    テーマが重いのに、比較的あっさり終わりました。
  • ダブルフェイス(下) 渋谷署8階 特捜本部
    下巻はストーリー展開がジェットコースター並みに早すぎて、追いつけない(笑)
    被害者女性はなぜ殺されたのか?鎮魂のために奔走する刑事たち
    本書は東電OL殺人事件をベースに描かれており、当時はほとんど気にもとめていませんでしたが、改めて確認すると謎が多い未解決事件でした。
    伏線の回収にはまだまだ頭の整理...続きを読む
  • ダブルフェイス(上) 渋谷署8階 特捜本部
    渋谷円山町の歓楽街にある今にも潰れそうなボロアパート“喜楽荘”で女性の扼殺死体が発見される。被害者は外資系証券会社のキャリアOLであることが判明、なぜ彼女はこんな場所で殺されていたのか?上巻は様々な伏線が縦横無尽に走り始め、読んでいて、ハラハラどきどき(^^)
  • デス・エンジェル(新潮文庫)
    うーん、入院患者が半年で何人も死んでいった。医療過誤、不審死? 最後の所での犯人は?ちょっと結末があっけないので。もう少しひねりが欲しかったな。
  • デス・エンジェル(新潮文庫)
    高齢入院患者の不可思議な死が続く病院。さらに若い女性の自殺。研修医が、その真相を解明しようとする医療サスペンス。
    病院の闇を衝く魅力的なテーマであるが、究極の真相はどこにあるのか、終わり方に大団円とはいかないような物足りなさを感じるが・・・
    ミステリーというより、「患者それぞれの人生」を見る小説と、...続きを読む
  • ロンリー・ハート(上)
    女性を車に引きずり込む拉致レイプ事件が連続する綾井北署は、キャバクラ強盗、中国人系犯罪などの凶悪事件をも抱えていた。永倉警部補、拉致事件を担当する松島早紀巡査部長らは疲弊しながら捜査に邁進した。一方、女たちを脅迫、制圧しては弄ぶ付属高の三人組。女優の母親を持つ昌樹以下、裕福な家庭で育つ彼らが求めた新...続きを読む
  • ロンリー・ハート(下)
    警官の父の愛情に渇く絢子は友だちの真由美とともに、少年たちの溜まり場のレゲエ・バーへ誘い込まれた。その後、彼らのマンションで意識の混濁を覚える…。やがて、進行中の犯罪は中国人・黒社会とも奇妙に交錯し、破滅に向かう少年たちの性衝動は、父娘の絆を悪意をもって断ち切ろうとする。
  • 放火
    風俗店と消費者金融が入居する東京・池袋の雑居ビルで火災が発生。19名の死傷者を出す大惨事となった。ほどなく捜査本部が設けられたが、警視庁捜査一課火災犯捜査一係の黒田警部補は、その場の雰囲気にきな臭さを覚えた。本庁の四課が会議を仕切っているのだ。このヤマはマル暴がらみなのか。上層部の真意を測りかねる黒...続きを読む
  • 刑事たちの聖戦
    「刑事たちの夏」の続編にあたる物語。
    前半の物語の展開と後半の結末部分との関連性が薄く、盛り上がりにかける気がした。
    犯人の動機、犯行の裏側、犯行までの心理。
    どれも描写が浅く、面白くないわけではないけれど物足りなさが残った。
    警察内部の隠蔽体質、公安と刑事の対立関係、「刑事たちの夏」で描かれていた...続きを読む