久間十義のレビュー一覧

  • 刑事たちの聖戦

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    本作は『刑事たちの夏』の“続篇”である。『刑事たちの夏』の物語から7年程後の出来事である。
    当然、独立した作品として楽しめるのだが…本作は何処となく『刑事たちの夏』の“補遺”という雰囲気も色濃いかもしれない。前作と共通する作中人物の「その後」に加えて、「前作以前」のことも少し掘り下げられているような箇所も多い…
    ゛公安”の流儀で思いも掛けない嫌疑を受けた主人公と、それを護ろうとする人達の奮戦…思いも掛けない型で明らかになる、凶悪な事件の真犯人…なかなかに興味深い作品である…

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    2017年02月02日
  • 刑事たちの夏(下)

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    1990年代の実在の事件をモデルにしたとも思われる大きな仕掛けの中、「自分の正義」を飽くまで追い求める松浦刑事…随分と酷い目に遭いながらの奮戦が描かれる…
    作品は、視点人物が時々切り替わる三人称な語りだが、「〇月〇日」という日付が章を成し、「〇時頃」とか「同じ頃」と時間帯も明記され、時系列に事態が動いている構成で、一寸引き込まれるものが在った…
    或いは…何時の時代にも、本作の主人公のような、「自分の正義」を飽くまで追い求める男が待ち望まれている…そんなことも読後に思った…そして本作は、既に“古典”と呼び得る小説であろう…

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    2017年01月31日
  • 刑事たちの夏(上)

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    作品が初登場したような頃、「省庁再編」という話しが在ったので、例えば“大蔵省”というような「当時の用語」が在って、また作中の携帯電話の感じ等に作品の登場時期を感じるが…内容は些かも古さを感じない、なかなかに迫力が在るモノだ。或いは「少し前の“時代の波濤”に立ち向かった男の物語」という風情も漂う感じだ。少し夢中になってしまった…

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    2017年01月31日
  • ロンリー・ハート(下)

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    警官の父の愛情に渇く絢子は友だちの真由美とともに、少年たちの溜まり場のレゲエ・バーへ誘い込まれた。その後、彼らのマンションで意識の混濁を覚える…。やがて、進行中の犯罪は中国人・黒社会とも奇妙に交錯し、破滅に向かう少年たちの性衝動は、父娘の絆を悪意をもって断ち切ろうとする。一級のサスペンス、そして警察小説の大傑作。



    なんだろうなぁ・・・
    こういう風に生きていく過程にはやはり何かあるのかなぁ?
    なんて考えてしまいます。。。
    ただ、今は自分には関係ないと思っているような世界でもふとしたときにこういう創造だけでしか今のところないものが、現実に起きるのかもしれないなぁ・・・
    と思うとすごい世界で

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    2010年03月02日
  • ロンリー・ハート(上)

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    女性を車に引きずり込む拉致レイプ事件が連続する綾井北署は、キャバクラ強盗、中国人系犯罪などの凶悪事件をも抱えていた。永倉警部補、拉致事件を担当する松島早紀巡査部長らは疲弊しながら捜査に邁進した。一方、女たちを脅迫、制圧しては弄ぶ付属高の三人組。女優の母親を持つ昌樹以下、裕福な家庭で育つ彼らが求めた新しい獲物とは。



    さてさて、、、
    今後が楽しみですよ。
    後半はドンナ動きが??

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    2010年03月02日
  • 復活

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    起業家が仲間に裏切られる数十年の時を経て復讐をしていく経済小説。
    章ごとに場面がわかり、最後には一つのストーリーとなっていき、個人的には好きな小説のジャンルで一気に読めた。

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    2024年06月20日
  • デス・エンジェル(新潮文庫)

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    医療もの
    高齢者の連続不審死から研修医が
    調査を進めていく
    患者とのやりとりや看護師とのやりとりは
    興味深くまたいっしょに調査を進める
    台湾からの研修医もとてもたのもしかった

    最後の解説が約30ページって長くないですか?

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    2020年04月07日
  • ロンリー・ハート(上)

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    この警察小説がスゴい!
    とタイトル帯にあり、いつもの駅中書店には手書きPOPまでついていたので、思わず上下まとめて購入してしまった。

    内容は、どうもどこかで読んだことがあるような設定だと思ったら、1ヶ月ほど前に読んだ、東野圭吾の「さまよう刃」に非常によく似た設定になっていた。

    どうも足立区周辺は悪いやつらのたまり場のイメージがあるようで、さまよう刃でも、今回のロンリー・ハートでも、不良3人組(うち一人は気弱なやつ、一人は凶暴なやつ、もう一人は迎合的なやつ という設定も非常に似ている)が、車を使って女子学生を次々誘拐してレイプするといういやーな展開。

    こちらでは下巻に続くとなっているが、ど

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    2012年09月24日
  • 放火

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    ◆あらすじ◆
    風俗店と消費者金融が入居する東京・池袋の雑居ビルで火災が発生。
    19名の死傷者を出す大惨事となった。
    ほどなく捜査本部が設けられたが、警視庁捜査一課火災犯捜査一係の黒田警部補は、その場の雰囲気にきな臭さを覚えた。
    本庁の四課が会議を仕切っているのだ。このヤマはマル暴がらみなのか。
    上層部の真意を測りかねる黒田は、命じられるまま被害者の風俗嬢たちの周辺を洗うが……。
    圧巻の結末に至る第一級の警察小説。

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    2009年10月12日
  • 復活

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    ライブドアを彷彿とさせるIT企業の社長は仲間の経営者にフィリピンで消される。しかし実は生きていた。そして10年が経ち復讐が始まる。顔を変え、フィリピン人となり。
    そこに結婚を約束した女医が絡むことでストーリーの幅は広がったが、復讐劇と女医との最後に読後の解決感が爽快ではないと感じたのは自分だけだろうか。

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    2025年01月25日
  • 復活

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    壮大な復讐のストーリーだが、長い時間の流れの中での出来事がちょっと都合よく動きすぎかな。最後の収まりも中途半端でもったいなかった。

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    2024年10月05日
  • 復活

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    面白くないわけではないが、傑作でもない。普通の大河ドラマっぽい小説。無駄な筋書きや描写が多過ぎて、本筋が埋もれている印象。久間作品はこういうのが多い。

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    2024年09月05日
  • 刑事たちの夏(上)

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    大蔵省キャリア官僚が墜落死した。
    休暇を満喫する予定だった強行犯六係の松浦洋右は、その捜査に駆り出される。
    それなのに、殺人という証拠を掴んだ途端に自殺と上が決めつけた。
    証拠が…と言っても取り合ってもらえない。
    これは、出来レースだな…と思いながらも納得が行かずに休暇を取って捜査を極秘に進めるが、上からは関わるなという圧ばかりがかかる。

    2022.10.3

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    2022年10月03日
  • 放火

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    主菜がいっぱい入ってて、全部中途半端にしか食べられなくて、どれもおいしかったんだけど、味の感想聞かれると困るなぁ、って感じでした。
    放火と、それに便乗した詐欺と、そのビルに入っていた店舗と警察の癒着と、警察内部の不正を正そうとする動きと、刑事と記者の恋愛未満と…。
    げっぷ。

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    2022年02月05日
  • デス・エンジェル(新潮文庫)

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    連続不審死に絡む研修医、指導医、看護師、理事長の姿。経験が、置かれた立場が、正義感の純粋さに粘り着く。2020.12.8

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    2020年12月08日
  • デス・エンジェル(新潮文庫)

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    安っぽいタイトルに惹かれてついつい手に取ってしまいました。
    内容はタイトルと違い比較的シリアス。
    テーマが重いのに、比較的あっさり終わりました。

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    2020年08月10日
  • 笑う執行人 女検事・秋月さやか

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    久間十義『笑う執行人 女検事・秋月さやか』角川文庫。

    若き女性検事の秋山さやかを主人公にしたミステリー。

    大物代議士の不正献金を立件するために捜査する秋山さやかと六本木のクラブのVIPルームで起きた青年実業家の撲殺事件とがどう絡んでいくのか……

    期待外れ。不正献金事件よりも撲殺事件の連鎖の方が多く描かれるのと弁護士の朝比奈哲也や医務技官の白鳥奈津子といった主役級が登場したりでストーリーが判然としない。

    本体価格880円
    ★★★

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    2020年04月13日
  • ダブルフェイス(下) 渋谷署8階 特捜本部

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    下巻はストーリー展開がジェットコースター並みに早すぎて、追いつけない(笑)
    被害者女性はなぜ殺されたのか?鎮魂のために奔走する刑事たち
    本書は東電OL殺人事件をベースに描かれており、当時はほとんど気にもとめていませんでしたが、改めて確認すると謎が多い未解決事件でした。
    伏線の回収にはまだまだ頭の整理が必要です(^^;

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    2018年10月15日
  • ダブルフェイス(上) 渋谷署8階 特捜本部

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    渋谷円山町の歓楽街にある今にも潰れそうなボロアパート“喜楽荘”で女性の扼殺死体が発見される。被害者は外資系証券会社のキャリアOLであることが判明、なぜ彼女はこんな場所で殺されていたのか?上巻は様々な伏線が縦横無尽に走り始め、読んでいて、ハラハラどきどき(^^)

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    2018年10月15日
  • デス・エンジェル(新潮文庫)

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    うーん、入院患者が半年で何人も死んでいった。医療過誤、不審死? 最後の所での犯人は?ちょっと結末があっけないので。もう少しひねりが欲しかったな。

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    2018年07月01日