岩波書店編集部のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大学職員から見ると、教員の中には学生指導や大学運営に熱心な人もいれば何をやっているのかわからない人もいて彼らのモチベーションって何なのだろうと思っていたが、この本を読んでみて研究者が研究に生きがいを感じていることとかその世界にも競争があって生き抜くために大学や研究機関に所属している様子が理解できた。
大学に所属しているなら大学への貢献を目的とすべきというのは事務職員とか法人の狭い視野で、研究者は研究することを目的として生きている、学生支援とか入試とかどうでもいいという感覚もわからなくはない、ということが実感できた。
だから、大学として競争力を高めるためには、研究者に選ばれるような環境をつくり、 -
Posted by ブクログ
【348冊目】研究者たちによる27のエッセイ集。テーマは「キャリアと生活の両立」!
子育て未就学児編、子育て就学時編、介護編とあるけどそれぞれが私の心にぶっ刺さりまくりました!ミッション・インポッシブルよりハラハラドキドキしたし、タイタニックよりも胸が締め付けられました!笑
とにかく皆さんの毎日のスケジュールが綱渡りすぎる!特に共働きともなると、朝に保育園まで送り、仕事も終わらなきゃいけない時間が決まっていて、職場を出たら、お迎え着替えさせて夕食準備夕食あげる皿洗い一緒に風呂保湿服着せて風呂掃除して子の歯磨きして寝かしつけしたら、ふぅっと休む間もなく寝かしつけで一緒に寝落ち…かと思いき -
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Posted by ブクログ
研究者たちの、「ケア」(子育て、介護)の寄稿集。
研究者という、我々の知らない世界の人々が、どんな生活をして両立しているのか。
意外と、普通の人と変わらないんだな、という印象。
ミルクをはちゃめちゃにこぼされたり、産後寝ない子供に悩まされたり、保育園で熱が出たらお迎え行かなきゃいけなかったり、お弁当が必要なことを前日に言われたり、等々、育児あるあるが書かれていて、ああ、この人たちも変わらないんだな、と思った。
と同時に、ケアの大変さが恐ろしくなった。特に子育て。
ただ、外注する人観点が非常に印象に残った。
「適度に夫婦で役割分担をしながら、苦手なものは外注している」「子どもを塾に通わせたり -
Posted by ブクログ
様々な人に様々なトピックで「これからどうする」というテーマでコラムを書いてもらった、228本のコラム集だ。テーマは政治や3.11、アジアや世界、経済や文化など幅広い。
内容的には様々な専門家がかいているだけあって、内容を一読しただけだとよくわからないものも多くあった。普段の自分だとまず興味をもって読まないだろうトピック、例えば一次産業についての課題であったり、原発問題などについても今回を期に目を通した。理解するためには言葉の意味や、書かれた時期から2025年今時点での状況の変化などを調べることも多く、幅広いトピックの知識が身について読んで良かった。
また本書が書かれた時期と2025年今時点 -
Posted by ブクログ
介護する人、した人、受ける人、仕事としている方等々、様々な立場の方の『介護』についての話。
介護保険制度への提言や介護に携わるきっかけ、終えてみての思いなど話題の方向性や硬軟も様々。
トップバッターがマムちゃんこと毒蝮三太夫さんの肩肘張らない感じのお話(しかもラジオでの口調余裕でで脳内再生される!)だったのも、読み進める気持ちになるのに良かったかも。
今村登さんが、安冨歩さんの『生きる技法』から「自立とは依存だ」「依存する相手が減るとき、人はより従属する」という言葉を障害者の親子関係に照らし合わせて紹介されていて、それが一番印象に残りました。 -
Posted by ブクログ
博士課程に在籍中、もしくは学位取得後の様々な生き方が紹介された本。
現在、博士課程で論文が学術雑誌になかなか採択されず苦戦しており、でも今後はポスドクになる予定の立場として興味深く読みました。
この本に出てくるのは、日本では誰もが知っているいわゆる一流の大学を卒業された方ばかりです。そのような能力のある博士号取得者の活躍の場が少しずつ増えてきていることは喜ばしいと思います。と同時に、このような立派な経歴を持っていても苦労は絶えず、その裏で語られることのない数多くの博士号取得者がどうなっているのか想像すると決して楽観的にはなれません。
でも、結局はアカデミアであろうが他のフィールドであろう -
Posted by ブクログ
博士号を取得しても、大学をはじめとする研究機関に残れるとは限らないわけですが、この本では、研究機関から離れてしまった方たちの生き方が取り上げられています。
中には、大学の教員だった人がアカデミアを離れるケースもあり、博士号を持つ人たちの、いろんな人生に触れられる一冊になっています。
自分自身、大学4年生ぐらいまでは、「博士課程に進みたいな」と思っていたのですが、修士課程に進んだ直後に、「研究者は自分には合っていないようだ」と思い始めました。
それでも何とか、修士課程は修了しました(就職が決まっていたので、修了させてくれたのだと思います)。
この本には、博士課程に進んでから「向いていない」と -
Posted by ブクログ
博士課程後、世間的には(あるいは、博士を取得した当事者にとっても)それ以降の道はアカデミア職しかないのでは、という思い込みを良い意味で払拭してくれた。よく言われる、生存バイアスについても、コラムを寄せている方々が非常に気をつけて話してくれているのだろうな、というのが伝わってきた。これまで、博士を出た当事者たちの声を多方面からまとめた本はなかったように思うので
ありがたい。
一方で、これは完全に私個人の感想なのだが、もう少しキャリア形成のジェンダーギャップに触れても良いのではないかと思った。男性研究者の方が語るキャリア転換期には、当然のように配偶者の方がついてきてくれることが前提として語られてい