宿輪純一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これは金融系で決済を担当している人しか読まないのではないかというくらい振り切っていて逆に面白かった。
歴史を振り返っての決済システムの流れや、各国のシステム、これからについても触れられている。
ただゆうちょの貸出への道のりは遠い気はするが。
中でもコラムの10円玉の平等院鳳凰堂の両側屋根の影のグラデーションが最も高度な部分ということや、顔認証では、瞳と瞳の間隔、顎の関節と顎の関節の間隔の2点で確認しているというのは学びだった。
また決済関連の関係官庁も、金融庁、財務省、日銀だけかと思いきや、経産省は企業ポイントを見ていたり、国交省がマイレージサービスなどを見ているのも興味深い。
細かい部 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者の宿輪純一氏は、1987年富士銀行、1998年三和銀行、合併で三菱東京UFJ銀行。2015年から帝京大学教授。
決済インフラ入門(2025年晩)というタイトルだが、初版は2021年7月である。
感想。
入門として幅広くということか。手に取った希望としては、もう少し決済インフラについて記載が欲しかった。広い分、インフラとしての説明は浅めにされている印象。
備忘録。
・資金決済法。100万円以下であれば、登録業者(資金移動業者)も為替業務が行えることになった法律。国内ニーズからではなく、フィリピンの大統領からの要請で、出稼ぎに来ている人の送金コストを下げるために設けられたとか。
・201 -
Posted by ブクログ
経済の基本が分かりやすく記載されている。
興味のあった個所は書物の付箋のところを参照。
第1章 おカネのやりくりー家計と消費
1.経済は循環する
2.おカネの使い道
3.貯蓄に関する問題
4.消費者の権利を守る
5.モノの値段の決まり方
第2章 経済成長のエンジンー企業と生産
1.企業の生存戦略
2.不完全な競争
3.株式会社の登場
第3章 景気の良し悪しーGDPと物価指数
1.景気を測るGDP
2・GDPを押し上げる成長戦略
3.景気を測る物価指数
第4章 進化するおカネー通貨と決済
1.貨幣の歴史と発展
2.多様化する新・決済システム
第5章 金融のカタチー銀行 -
Posted by ブクログ
「入門」とうたっているが、明らかに初心者向けではない。書いてあることは、広く浅く、であり、海外事情まで漏れなく書かれているようではあるが、ざっと流しているので基礎知識がないとほとんど頭に入ってこない。入門ということであれば、決済というものの考え方、歴史や経緯、なぜこのようになっているのかの思想を丁寧に説明する部分が必要ではないかと思う。言うなれば専門家にならんとする人が手元に置いて参照しようとするようなものだ。
「紙幣や手形・小切手の電子化や、マネーロンダリングなどの対応(管理)強化は世界的取り組みでもある。スマホ(モバイル)決済も進行中であるが、情報管理の面で課題もある。金融行政方針により -
Posted by ブクログ
円安論者の藤巻氏と宿輪氏の対決ではなく根底は共通しているように見える。
アベノミクスについては例えば大胆な金融緩和の資産インフレ効果は認めながらも、それで景気が良くなるとは思っていない。藤巻氏の場合インフレターゲットがCPIを見てることには明らかに反対で資産インフレなら理解できると。
確かに同じインフレとは言え株や不動産が上がるのは持ってる人がお金持ちになる話だが、CPIの上昇は後からちゃんと給与が上がらないとお金がなくなるから当然ではある。むしろ一番大事なのは成長戦略と言う点で一致し方法としては規制緩和を含めた構造改革しかない。宿輪氏は資産インフレ効果で景気が上向くとむしろ気が緩んで先延ば