筆坂秀世のレビュー一覧
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テレビでたまにみかける、元共産党ナンバー4(本書では、共産党にはナンバー1以外はいないと書いてあるが)の共産党の回顧・分析録。さすがに内部にいただけあって、的確に矛盾や限界をついていると思った。
内容としては、入党・離党の経緯、共産党の組織、収益などの状態、党指導部の実態、不破委員長の問題等を扱っている。
科学的・合理的とは言っていても、最終的には指導者の思考に合わせるだけ=思考停止 になってしまい、結果的に間違いはなかったが、選挙では負けたという総括を繰り返すことになる。今の共産党の内部の問題性を越えていくだけのことができるのか、最近好調になった共産党に興味を覚えた。 -
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福島原発の危険性を国会で指摘していた共産党、ということで興味が沸いて読んでみた。
1章は、表から見ることができるけれど、意外と知らない、潔癖で有能な共産党の姿。社会主義革命の前に、プロレタリアートが主人公の民主主義革命というものを目指しているんだ、ふーん。秘書軍団の調査能力といい、企業献金も政党助成金も必要ないことといい、社会主義革命さえ外せば、なんか理想的な政党かもとも思ってしまう。
でも、次の章からはトーンががらりとかわる。厳しい党財政、疲れきった真面目な党員、名ばかりの幹部選挙、いいとこ取りの宣伝、受け継がれるワンマン運営。なるほど、共産主義の革命家というイメージ以外に、票を集められない -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「鉄の規律」「秘密主義」。
現在でも公安警察の監視対象ゆえに、ある種の物々しさが漂う日本共産党だが、その実態とは―。
出来レースで選ばれる党指導部、給与遅配も珍しくない地方組織、度重なる募金で疲弊し離党する一般党員たち。
党歴39年、党ナンバー4の政策委員長となるも不祥事を契機に参院議員辞職、離党した著者が、日々の党運営の仕組みから宮本顕治引退の真相まで、「革命政党」の内情を明らかにする。
[ 目次 ]
序章 なぜ私は入党し、離党したのか
第1章 日本共産党とは如何なる政党か
第2章 革命政党の実像
第3章 見えざる党指導部の実態
第4章 不破議長時代の罪と罰
第5章 日本共産 -
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現在の日本共産党の内実を忌憚なく綴った書。
なるほどね。大半はメディアでみる共産党をじっくり観察しているとわかることだが、ブラウン管、紙面からは見ることが出来ない共産党の実態も綴られており、なか×2興味深く読めた。
共産党を盲信している方々に是非読んでいただきたい。彼らは巧みな話術、立て板に水の弁舌で、もっともらしいことをしゃべってはいるが、冷静に、よく考えればかなり無理のある主張、または矛盾した発言がほとんど。
こういった例は枚挙に遑がないが、彼らは理想を述べるばかりで、その理想に到達するプロセスが全く見えてこない。現実味がないんだよね。
増税反対・手厚い福祉の実現ってのも、実際これ -
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ネタバレ党のナンバー4だった筆坂秀世さんが、自戒もこめて日本共産党の内情を語った本。
不祥事を契機に議員辞職および離党した筆坂秀世さん。政策委員長を務め最高幹部であった筆坂さんが、あまり知られていない日本共産党の内情を語っています。
ここに書かれているのは、政権を担おうと考えている組織としてはあまりにもお粗末な実態です。権力にしがみ続ける指導部。給与遅配もめずらしくない地方組織の現状。赤旗の販売拡大や募金で疲弊する一般党員。反省を全くしない総括。いつの間にか変更されており、一般党員すら気づかない方針。
本書に書かれているのは、典型的なダメな組織の姿です。 -
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元共産党No.4の地位にあった著者による共産党論。確かな野党を掲げ、いま勢力を盛り返している共産党の基礎がわかる。
太平洋戦争に反対した唯一の政党は共産党!とよく主張している。 確かに軍部に弾圧されていたわけだし、当時の軍部を批判していたのは間違いない。だからといって平和を目指していたということではない。彼らが目指していたのはソ連と手を結び天皇制を廃し、内乱を起こすことによって革命を起こすこと。武力による国家転覆だ。
そして憲法9条の成立の際に、唯一反対した政党。そりゃ天皇制を廃すことを目指し、武装闘争路線をとっているんだから武力の放棄なんて賛成できるわけがない。
中国共産党との関