北岡元のレビュー一覧
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■ビジネス・インテリジェンス
A.近年のグローバリゼーションの結果、マネジメントが予想できない出来事によって、企業の地位が脅かされることが増え
ている。このため、CI においては特に「早期警戒」の重要性が高まっている。
B.早期警戒の最終目標は、未来を予想することである。自社を知ったならば、次の要領で、未来を予想する。
・「自社の利害に関わる未来」に関するシナリオを、できるだけ多く作成する。
・できたシナリオのうち、どれが実現しそうかモニターする。
・予想の精度を上げるには、各々のシナリオを裏づける情報よりも、否定的な情報を重視して、シナリオを絞り込む。 -
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広い意味の情報学の中に、インテリジェンスと呼ばれる分野がある。情報の収集・伝達・分析に基づいて未来に起こりうる可能性を予測し、意思決定に役立てるのが目的であり、古代から方法論の研究と実践が行われてきた。インテリジェンスは組織の戦略策定において重要な役割を果たしているが、日本でインテリジェンスの研究を行うことは長い間タブー視されてきたらしい。最近になって、佐藤優氏がインテリジェンスの実態と実践について衝撃的な本を出したことにより、少しずつ注目を集めつつある。
情報の分析と言えば、計算機科学がもっとも得意とする領域の1つである。しかし、これまで計算機科学とインテリジェンスはそれほど密接に関わってい -
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最近アートとサイエンスの関係を考えるときがあった。対照的なこれらをどう統合できるかということが気になっていた。このときは、最初から統合することを考えずに、結果的にベン図の重なり合った部分に着目するくらいでよいのだろう、と自分の中で位置付けていた。
サイエンスはメソードを重視し帰納法で解決する。アートは直観がものをいい演繹的に作られる。(59頁に対比表あり)本書では、「分析」にはアートとサイエンスが混じり合っていることが必要という。私は重なりあいでなく混じり合いのイメージをつかんだ。この両方のデメリットを押さえ、メリットを活用して融合させることが大切という。
意識していきたいことは、先に結論 -
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ネタバレ情報分析の入門書
限られた情報を
アートとサイエンスの両方のアプローチで分析し、
結論を導き出す、という情報分析のプロセスは
ビジネスのプロセスと通じるものがあります。
よって情報分析は
分析官やアナリスト達が専門的にやることだけではなく
私達が日常的にやっていることだと感じました。
その情報分析の基本をザくっと学べる、
新書らしい本です。
私的「メモっ得」ポイント
・人間は判断に際して、とりあえずの結論がアンカー(錨)になってしまい、
後でいろいろなインフォメーションを得ても、結論を十分に修正できない
★★★ = 60点以上 = It's ok. -
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はじめてBIの本を読みましたが、下記の内容が印象的。BIって何?という状況で読んだので十分得るものはあった。
■インフォメーションとは?
→単なる情報
2010年度のX社の社員数が1,000名
2011年度のX社の社員数が800名
↑
分析の基本は「比較」
【200名減っている】という事実に対して、その理由となる
仮説・シナリオを考える。または他のインフォメーションを
集めてその理由を探る
■インテリジェンスとは?
→インフォメーションを分析した結果、『行動・判断ができる状態の情報』のこと
↑
例えば、インテリジェンスを経営陣・上司に報告した場合
『そうだったのか!』といわれるのが理想 -
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影響力の武器なんかの簡易版って感じだった。
面白いけど、大体聞いたことがある内容だった。
直感と合理的思考のバランスが重要だということ。
直感において陥りやすいミスに注意して直感を利用すること。
--気になった言葉--
ここで、留意すべきは、人間はいったん、「これらしい」とか「これであったらおもしろいな」といったものに出会うと、ほかの可能性を忘れるだけでなく、その仮説をサポートするインフォメーションを選択的に重視し、反証となりそうなものは極力避けようとするということだ。(P39)
したがって、ヒューリスティクスは、新米よりベテランにとって、より危険な存在ということが出来る。(P77)
人間 -
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CIという言葉を聞いたことがあるだろうか。
これは、あの広告業界などでつくられる企業マークや
ブランド戦略、企業の理念を表すコーポレート・アイデンティティ
とは違う。
競合インテリジェンス(Competitive Intellingece)
のことである。競合と聞くと、競合他社に関する情報と
思われるが、これは違うようで、競争上有利になるあらゆる
情報を集め、分析した知識としてのインテリジェンス(知能)
をさす。
このインテリジェンスは、行動を起こすために参考となる知識であり、
ただのインフォメーション(情報)とは違う。
それは、集めた情報を分析し、仮説(シナリオ分析)を
つくり、その