桜井哲夫のレビュー一覧

  • 戦争の世紀

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    [ 内容 ]
    20世紀とは、戦争の世紀である。
    その出発点となった第一次世界大戦をこそ問わねばならない。
    バルビュス、ドリュ=ラ=ロシェル、ブルトンらが見た戦場とは?
    エリクソン、マンハイム、アーレントらを襲った「不安」とは?
    大量殺戮の戦争は人間の何を変えたのか?
    兵士、民間人の近年発掘された記録や研究をも踏まえて、第一次世界大戦がもたらした「精神の危機」を追究する待望の20世紀精神史の試み。

    [ 目次 ]
    第1章 1914年・夏
    第2章 未知の戦争
    第3章 戦時体制と知識人
    第4章 くたばれ、おやじたち―戦後精神の形成
    第5章 「不安の世代」の登場
    第6章 さらば、ヨーロッパ―モロッコ戦

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    2011年05月30日
  • 阿弥衆

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    時宗/時衆の半僧半俗の存在で〇阿弥陀仏(〇阿)と名乗る人々が、室町時代以降において毛坊主、鉦打(関東)、鉢叩(関西)、同朋衆などと呼称され庶民に近い所で活動してきた様を、また中世近世京都や堺において遊行派とは別の独自な時衆の発展や遊興の文化に与えた影響を、また彼らのような存在と彼らが庶民と醸成してきた通俗道徳が明治維新の天皇を中心とした国体の造設によって破壊された様を解説。

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    2023年07月30日
  • 知の教科書 フーコー

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    ■985, 2019.10.26
    ・常識あるいは通念を疑う(起源を問う)ことと、学問を楽しいものにする、といったふわっとしたことしかわからず。具体的な部分としてはパノプティコンによる「権力の自動化」の解説があった。
    ・フーコーの伝記的な部分が多い。同時代の他の思想家とこの時期に仲がよかったとか悪かったとか。

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    2019年11月23日
  • 戦争の世紀

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    第一次世界大戦の始まりから終結。
    かつての人対人の戦いは、大量殺戮の武器の登場で、大きく変化する。
    人は単なる駒に過ぎないのか。
    戦争に行かなかった高齢の世代、戦争に行った世代、
    戦争へ行く手前の若い世代・・・4年3カ月の戦争は、
    世代間の格差と軋轢を生み、混乱の戦間期を迎えることになる。
    む~、哲学史に疎かったから、読むのに苦労しました。
    知らない人物がいっぱい(^^;
    でも、著名人もまた、人。
    経験し、悩み、混乱する・・・それがいかに、
    第二次世界大戦に繋がっていくのか。
    その過程を知る本。

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    2017年10月14日
  • 知の教科書 フーコー

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    ネタバレ

    フーコーが同性愛者だったり、ロラン・バルトと関係があったり!、自殺未遂を繰り返したり、薬物をやっていたりと普段習わない一面が知れた。
    ひとりの人間として興味がもてるし、どうして「狂気の歴史」などを書くことになったかの動機がわかったかも(構造主義・・・?)

     引用されていた「責任がありながら、果たせない自分という存在について深く考え抜くこと、おのれがすべてに依存している存在であることを自覚し、おのれの欲望のままに生きることを反省すること、他人のせいにするのではなく、己の至らなさを反省すること。」という清沢満之の全責任主義の考え方が正しいとかはともかく考えたことのない思想でおもしろい。

    それに

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    2012年06月04日
  • 知の教科書 フーコー

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     フーコーの生涯、思想のキーワード、人々とのかかわり、著作解題と言った内容。フーコーの著作と言うよりフーコーという人間の方に焦点を当てている。
     かなり平易な書き方で書かれているが、最後の『フーコー最後のメッセージ』という章が、「フーコーが考えたことをもっと知りたい!」と思わせてくれる内容で印象に残った。

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    2010年06月09日
  • 知の教科書 フーコー

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    フーコーの思想をあの手この手で立体的に解説している。読みやすいが、同じ文章がそのまま繰り返されるような内容的重複がやや目につく。思想自体の詳しい解説と言うよりは、伝記に近い印象。

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    2016年12月21日
  • 知の教科書 フーコー

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    「講談社選書メチエ・知の教科書」シリーズの一冊です。

    まずは、教師と学生の対話形式で書かれた「プロローグ」で、捕鯨問題を手がかりにフーコーの「人間の終焉」という考え方が説明されています。日本の捕鯨を非難する環境保護団体が、反対の理由として「鯨は、知能が高くて人間に近い動物だから」と説明していたことがありました。これは、人間をすべての中心に置いて動物に優劣をつける発想にほかなりません。こうした指摘をおこなったうえで著者は、「フーコーが、「人間の死」を語ったのは、なぜだろうか?」という問いかけます。「それは、あらゆる生物の頂点に立って地球の命運を支配することができると思い込んだ「人間」認識は、け

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    2017年11月30日
  • 不良少年

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    [ 内容 ]
    不良とは何だろうか。
    世間から社会的な劣等者ないしは犯罪者予備軍というレッテルを貼られる存在でありながら、一方で息の詰まりそうな管理社会に風穴をあけるトリックスター的存在。
    かつてこの両義性によって不良精神が輝いてみえる時代もあったが、それもいまはノスタルジーとして語られるのみである。
    恐るべき若者たちに対する近代国家の管理と保護の動向を鳥瞰しつつ、トリュフォーの映画や戦後日本のマンガ・劇画に登場する不良少年たちの反抗と運命を共感をもって描くもうひとつの若者文化論。

    [ 目次 ]
    第1章 恐怖から管理へ―若者は、恐怖の対象であった
    第2章 管理の科学
    第3章 「不良少年」の誕生

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    2014年10月27日
  • 知の教科書 フーコー

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    フーコー入門書。さいしょの方はよくわかったけれど、後の方の用語解説などは、どこからどうつながっていくのかわからなかった。あくまでもこれから深く読んでいくためのもの、という扱いでこれだけでフーコーの事を理解するのは難しい

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    2009年10月04日