信夫隆司のレビュー一覧

  • 日米密約史 核、朝鮮有事、沖縄をめぐる裏交渉

    Posted by ブクログ

    新書にしておくのはもったいない。日本の外交史の資料として永久保存版にするべき良書である。日米の公開文書から密約に関する史実をまとめているのだが、著者のリサーチの努力には頭が下がる。大量の文書を読み解き、整理し、我々に分かりやすく、戦後の外交で何が起こっていたのかを解説している。分かりやすくというのは著者も新書であることを意識したのだと思うが、大成功である。久しぶりに読んでいて興奮した本だった。そして、国会等での答弁が薄っぺらくなる原因も分かったような気がする。密約は他にもあるのだろう。つまり、日本はまだ米国の占領下にあるのだ。

    0
    2026年07月18日
  • 日米密約史 核、朝鮮有事、沖縄をめぐる裏交渉

    Posted by ブクログ

    ●現在の国際秩序は、17世紀半ばに成立した主権国家体制を基礎としている。

    【1.刑事裁判権放棄密約】
    日米の密約の一つとして、刑事裁判権放棄密約が挙げられる。日本政府は、米兵に対する裁判権の行使に例外があることを国民に十分説明せず、批判を避けるため政治的な秘密として扱った。

    アメリカ側は、いわゆる「砂川陳述」の公表を日本側に求めていた。日本で米兵が裁かれる事件が限定されていることを明らかにできれば、他国との地位協定交渉でも有利に働くと考えていたためである。

    一方、日本側は野党からの批判や政権運営への影響を恐れ、公表に応じなかった。したがって、この非公表の取り決めが、密約の存在を外部から確

    0
    2026年08月17日